Chapter 4


 目を開く。粘土のように重い瞼を持ち上げるように、ゆっくりと。

 同時に、泥の中を泡が上がっていくように、意識が浮上していく。


「……どこですか、ここ?」


 目を覚ましたアトリの目に映ったのは、仄かなオレンジの光に照らされる一室。自分が全く知らない質素な内装の部屋。

 自宅ではない。自室ですらない。

 一体なにがどうなって――と、身体を起こそうとした瞬間、腹部に激痛が走る。

「痛っ!」と小さく悲鳴を上げて押さえ、そし思い出す。

 気付いたら見知らぬ場所を一人でさ迷い歩いていたこと。そこで一人の男と出会ったこと。会話の途中でいきなり豹変され、その際強烈な腹パンをくらわされたこと。

 身体を起こす。腹部にはまだ痛みが残っていたが、歯を食いしばってこらえる。

 と、ここでようやく気付く。アトリは、ベッドの上に横たえられていた。もっとも、敷かれているマットはぼろぼろな上に床板は硬く、寝心地は最悪だけれども。


「……変なこと、されて、ないですよね?」

「しねぇよ。ってか、俺がオネンネ中のガキにアレやナニみたいな真似なんざするかってんだ」


 反射的に、身体が強張る。恐る恐る、声の方を見た。アトリの足が向いている方に、影が立っている。


「お目覚めか?」


 この痛みをもたらした人物と、目が合う。

 瞬間、腹パンをくらわされた時の恐怖が蘇った。

 強張った身体に震えが走り、思わず後ずさりする。

 だが当の本人、ザ・サンダンス・キッド――キッドは、アトリのそんな様を気にかけるつもりなどないらしかった。無遠慮に歩み寄り、ベッドの端に腰を下ろす。


「で、だな」

「…………」

「ンな、睨まんでもいいだろうが」

「…………」

「何もしねぇって」

「…………」

「あのなァ……」


 アトリの沈黙に耐えかねたのか、キッド頭をかく。もっとも、ステットソンハットを被ったままなので、その上からかくことになるのだが。


「まあ、その、なんつーか……腹、傷まねぇか?」

「……痛いです」

「あざは出来ていなかったぜ」

「……でも、痛いです」

「触った感じ、内臓も肋骨もイってなかったぜ」

「……見たんですか?」

「見たぞ」

「……で、触ったと」

「おう」

「……ッ!」

「オイオイ、変な勘違いするなよ。俺はただ、異常がねぇか診てやっただけだ」

「……そうですか……お気遣い、ありがとうございます」


 やらかしてくれやがったあなたが、どの面下げて何を言うんだという意を込めた一言を放つ。今のアトリが出来る唯一の仕返しだ。


「……ところで、キッドさん」


 きまり悪そうに首の後ろをこするキッドが何か言う前に、アトリは切り出す。


「……お聞きしてもいいですか?」

「何だ?」

「……ここ、どこなんですか?」

「俺の隠れ家アジト


 一瞬、思考が止まった。え、隠れ家アジト


「……それって、どういう」

「俺の家みたいなモンだ」

「……えーっと、つまるところ……わたしは、キッドさんのお宅にお持ち帰りされたことになるわけですね?」

「アー、そういうことになるな。けど、安心しな。きちんとコトが終わりゃ、ちゃんと帰してやるからよ」

「……コト? ……え、コトって」

「ンなの、決まってるだろうってんだ」

「……それって、どういう」


 心当たりがないわけじゃない。

 だって、さっき言っていたじゃないか――アレだのナニだのって。

 一組の男女が一つ屋根の下の一つの部屋の一つのベッドの上でやることが七並べではないことぐらい、アトリは分かっている。


「どうした?」

「……あの、あのですね、キッドさん……もう少し、落ち着こうじゃありませんか」

「俺ぁ、至ってマジだぞ」

「……いや、マジだと言われましても……キッドさんはそうであっても、わたしという立場についておもんばかってもらいたいと思うところなのですよ」

「関係ねぇよ」

「……そうおっしゃられますけど、しかしですよ」

「しかしもクソも関係ねぇだろうが」

「……あぅう」


 埒が明かない。

 最早、泥沼。

 なにを言ったところで全部裏目に出てしまうばかり。

 アトリの本意はキッドに届かずに終わってしまうばかり。


「まあ、これ以上のあーだこーだの言い合いっこはお終いだ」

「……ふぇ?」

「率直に聞くぜ……お前、一体、なんだってんだ?」

「……いきなり、なんだってんだ? と言われましても」


 ざっくばらんに切り込まれ、アトリは戸惑いを隠せなかった。


「……なにって、普通の日本人の女の子ですよ、わたしは」

「いや、俺からすりゃあ全然普通じゃねぇんだって」

「……そんなの今更ですよ。……日本人は色んな意味で変だって、外国では割とネタにされていますし」

「例えば?」

「……トイレが無駄にハイテクだとか。……生の魚を平気な顔をして食べる人種だとか。……京都は今でも侍に護られているとか」

「ほぼよく分からんが、全然普通じゃねぇってことだけは分かったよ。ってか、お前もそうなわけ?」

「……当たり前ですよ。……我が家のトイレは今年出た最新モデルですし、昨日の夕飯はマグロでしたし、修学旅行で行った京都で刀を持った人に出くわしませんでしたし」

「…………」

「……どうしました?」

「お前、マジでなんなの?」

「……だから、普通の日本人の女の子です」

「じゃあ、質問をちぃとばかり変えるけどよ……そもそも【ニホンジン】とは一体なんなんだ?」

「……はァ!?」


 反射的に上げてしまった声は、自分の声だと思えないぐらい裏返っていた。

「……いやいやいやいや、日本人は日本人ですよ。……日本の人間だから日本人で」

「ニホンの人間? 新大陸フロンティアに、ニホンとかいう地名なんざねぇはずだが?」


 一瞬、アトリは我が耳を疑う。今、キッドはなんて言った?


先住民エン・セラードスの部族名かって考えてみたりしたんだけどよ、アパッチやスーはいても、ニホンなんてのはいなかったはずだぜ」

「……いや、日本人っていうのは、日本という国に住む人たちのことで」

「じゃあ、新大陸フロンティアの人間じゃねぇってのか?」

「……多分、そうなるかと。……大体、日本は島国ですし」

「シマグニ?」

「……イギリスとかニュージーランドとかインドネシアみたいなのって思っていただければ分かるかと」

「いや、なんなのかさっぱり分からねぇって。つーか、旧大陸ユーラフラシアにも無ぇと思うぞ、そんな名前の場所」

「……なに、それ」


 これが何か迂遠な冗談だと笑えるなら、どれだけよかっただろう。


「つまるところ、お前は新大陸フロンティアの人間じゃねぇってわけ?」

「……はい」

「かといって、旧大陸ユーラフラシアの人間でもねぇ、ってか?」

「……はい」

「にわかにゃ信じられん話だな」


 そう言うキッドの双眸に見え隠れするのは、真偽を見定めんとする意志だ。たとえ理解することが叶わずとも、どうにか触れて確かめずにはいられないとでもいうようなもの。

 これだけなら聞こえはいい。だが、その実質は値踏みである。

 キッドが何か思う事があるから、アトリから実益が得られるかどうか考慮している最中と見て違いないような。

 問題は、その実益がいかなるものかどうかなのだけど。


「けど。ソレがもし本当なら……とは言うけどよ、勘違いすんな。別にお前のことを信じてるワケじゃねぇ。けど、アヘン中毒者の妄言にしちゃあ真に迫っていやがるし、かといって、山師の騙りにしちゃあ陳腐の極みだし」

「……人を犯罪者みたいに言うの、止めてもらえませんか?」


 やんわりと、アトリは釘を刺す。

 いくらなんでも、この物言いにはかちんときた。自然と、口調に棘が生える。


「……じゃあ、言わせてもらいますけれど……キッドさんがお名乗りになられているお名前の由来になっている、ザ・サンダンス・キッドはどうなのですか?」

「ンだと!?」


 声を引きつらせるキッドに、アトリは言葉をぶつけていく。


「……あえて言わせてもらいますが、ザ・サンダンス・キッドって往年の西部劇で有名になった人物ですけど……史実を紐解いてみれば、英雄でも革命児でもない、単なる無法者アウトローその一じゃないですか」

「…………」

「……そもそも、無法者アウトローって今じゃ聞こえはいいですけれど、ザ・サンダンス・キッドが生きていたあの時代って、そういう呼称を受ける人間が溢れかえって賑わっていたそうですし」

「…………」

「……大体、無法者アウトローっていうのは、犯罪者の存在を都合よく美化して誉めそやす際の常套句ですよ」

「…………」

「……そういう概念を確固たるものにしたの、多分アメリカだと思うんですけど。……ほら、アメリカってそういうお国柄ですし」

「…………」

「……でも、わたしが思うに、ザ・サンダンス・キッドの存在を大きく引き立たせたのは、所属していた【ワイルドバンチ強盗団】で……後は、相棒のブッチ・キャシディと情婦のエセル・エッタ・プレイスの存在で……あとは、【ワイルドバンチ強盗団】の前身だったという【壁の穴ギャング団】の残党だったっていう一説とか」

「…………」

「……キッドさん?」

「…………」


 気付けば、キッドは黙りこくっていた。

 これまでの自分の言動を振り返ってみる。今更だけど、軽はずみなもの多かったんじゃないだろうか?

 それで、肝心のキッドはというと――心なしか俯いた姿勢になっていた。だから、表情を知ることは出来ない。未だ被りっぱなしのステットソンハットが、目元を隠す形になっているためだ。でも――よく見れば、その身体がふるふると小刻みに震えているような気がする。


「……え、えーっと……キッドさん?」


 後悔せざるをえなかった。これは、あれだろうか。もしかして、やらかしてしまったっていうやつ? 何気なく発した言葉が、キッドの触れるべきではない箇所に触れてしまったという。


「お前ぇよォ、随分な言われ様じゃねぇかってんだ……なァ、キッド」


 吐き出された声には、己が感情を押し殺すようなものがあった。あたかも、気を抜けば一気に燃え上がってしまいかねない激情を心に孕んでいるような。

 だけど、それは怒りではなかった。むしろ、その真逆だ。血の滴るような狂喜――それまで吐き続けてきた血反吐への報いが叶うという悦びに、心身が打ち震えんばかりの。

 違和感を覚えた。だから、アトリは思い切る。


「……キッドさん、っていうか、あの、ちょっと」

「ァあ?」


 目が合う。だけど、思わず目を瞑りかける。目が合った瞬間、腹パンをくらわされた時のことを思いだしたからだ。

 だけど、アトリは踏ん張った。逸らすことなく真っ直ぐ見据え――そして、言い放つ。


「……あなたは一体、何者、なんですか?」













 返事の代わりに、キッドは軽く目をみはる。


「そう言うってこたぁ、最初からばれてたってわけか」

「……はい?」

「はい? じゃねぇ。俺がザ・サンダンス・キッドじゃねぇってことに決まってんだろうがよ」

「……ええ、まぁ」

「それを踏まえた上で、俺が一体誰だってんだ? って聞きてぇわけか?」


 気のせいだろうか。なんだか、非常に面倒な事になってしまっているみたいだ。

 とはいえ、こんなことになったのは、アトリが不注意でキッドに――否、ザ・サンダンス・キッドの名を騙っていた男になにかしらの誤解を与えてしまったせいなのだけど。


「けどよ、ザ・サンダンス・キッドの名を知っている……この俺を差し置いて、ザ・サンダンス・キッドの【存在】をちゃんと認識している……ってのは、一体、どういうことだってんだ?」


 やっぱり、なにかがおかしい。

 論点がうやむやになって、すれ違いばかり起こしていないだろうか。

 まるで、お互いが知っている世情や常識が大きく異なってしまっているみたいだ。それこそ、生きている世界が――否、世界そのものがそもそも異なってしまっているみたいな。

 それこそ、根本的に。


「ァー、もういい」


 考えに耽っていたアトリを、一体どのように捉えたのかは分からない。ザ・サンダンス・キッドを名乗る男は、やにわに立ち上がった。


「もういいってんだ。これ以上のウダウダは、もういい、面倒だってんだ。だから、直球で表したるよ」

「……え?」


 それはどういう? と聞こうとする前に、ザ・サンダンス・キッドを名乗る男は行動を起こす。

 おもむろに、羽織っていたジャケットを捲り上げる。

 露わになったのは、ベルトにぶら下がるもの。それが、腰の両側に二つ。

 否。

 正しくは二挺と言うべきだ――銃なのだから。

 何故って、それらを表す単位は「挺」なのだから――銃なのだから。

 だから、二つあるのなら二挺って言うべきなのだ――銃なのだから。

 そう、それらは――銃なのだから。

 銃なのだから。

 古めかしいデザインだ。アニメやラノベに出てくる、ワルサーP38とかSIGザウアーP230とかFNミニミみたいな、モダンな角ばったものとは違う、丸みを帯びたクラシカルなもの。

 見た感じは無骨。だけど、造りはシャープで美しい。

 リボルバーだ。またの名を、回転式拳銃。

 西部劇でよく見る銃だ。無法者アウトローがバンバン撃っているのでお馴染みのやつ。


「……それ、本物ですか?」


 銃口が向けられる。


「……冗談、でしょう?」

「目ぇ食いしばっとけ」


 そして――

 銃声!













 射出された銃弾は、獲物に容赦なく喰らいつく。

 その衝撃と威力がいかに凄まじいものであったのか――獲物がどうなったのかを見れば、十分察することができよう。

 銃弾の猛烈な突撃を受け、獲物は――


 身体は、ワイヤーアクションさながら、空中へ。

 頭は、ミートソースの入った袋が爆発したかのよう。


 ――それぞれ、吹っ飛ぶ。

 そんな、非現実でしかない光景の観客にさせられ、アトリは、呆然とするしかなくて。


「……ふぇ?」


 我に返ったのは、どべしゃっ! という音を、多分、人間一人分くらいの質量を持つものが水たまりへ落下したような音が耳に飛び込んできてからで。


「……え、えぇーとぉ……」


 発した声は、まるで、絞め殺される鶏が上げる喘鳴みたいに引き攣って震えていた。


「……これは、どういうこと……なんでしょうか?」


 さっきまで普通にではないかもしれないけれど喋っていた相手が銃を突然抜いたかと思うと、引き金を引いたのだ。

 躊躇いなく、自分の頭に向けて。

 だから、銃弾がアトリを撃ち抜くことはなかった。

 けれども、銃弾は相手の頭部を撃ち抜くどころか、ぐしゃぐしゃに吹き飛ばしてしまった。

 そして、結果的に死んだ、死んでしまった。

 アトリの目の前で。死体になって転がっている。

 頭部を銃弾で吹っ飛ばして、死んで――


「……っ、ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


 アトリは咽喉から叫び声を迸らせていた。

 人が死んだ、自殺した。

「俺はザ・サンダンス・キッドだ」と妄言を吐き散らしていた男――ただ単に、頭のおかしい人だったのかもしれないけれども、それでも、一人の人間がこんなにも軽く自らの命を絶ってしまった――しかも、アトリの目の前で。

 形はどうあれ、このあまりにも常軌を逸脱した光景に触れてしまったのだ。


「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 だからただただ、アトリはパニックに陥るがまま、叫び声を上げた、上げ続けた。


「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 が、しかし――


「ァー、うるせぇ……」

「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「だから、うるせぇって」

「……だって、だってっ、人が、人がっ」

「人が、どうしたってんだ?」

「……死っ、死んっ、死んでっ」

「まあ、人間、銃弾で頭吹っ飛ばしゃあ、普通死ぬわな」

「……け、けど、けどっ」

「だけどよ、死ぬのはソイツが……人間であれば、の話だろ?」

「……人間であればって、そんな」


 アトリは、唐突に我に返る。


「……ちょっと待ってください」


 恐る恐る、部屋を見渡す。ここにいるのは、アトリとアトリの目の前の自殺死体だけのはず。だったらアトリは、誰と喋っている?


「ま、簡単に死ねりゃあ、楽なんだろうけどよ……でも」


 アトリの背筋を、冷たい汗が伝い落ちていく。


「生憎、今の俺は……【不死者ふししゃ】だからな……なんの因果か」

「……ふぇ?」


 きゅばっ!


「……わっ!?」


 瞬間――炎が、噴き上がる。瞬く間に、アトリの視界を埋め尽くす。


「……わっわわわっ!?」


 波となって押し寄せてきたそれから、反射的に我が身を庇う。手をわたわたとばたつかせて振り払おうとするのだけれども――


「……熱く、ない?」


 触れるどころか、思い切り浴びたはずだった。なのに、肌は焼けただれていないし、服には焦げ跡一つついていない。

 それどころか、アトリが腰かけているベッドに着火した様子もない。

 炎は確かにこの場にあった。熱を持たず、物を燃やすこともない異彩いさいの炎が。


「……青い、炎?」


 その炎は、燐が発する光のようなあおほのじろい色をしていた。

 それが部屋いっぱいに満ち溢れて耿耿こうこうとする様は、いっそ幻想的だ。恐怖を忘れて、いつしかほけーっと見入ってしまうぐらい。


「そういえば、お前、さっき俺にこう言ったよな? ザ・サンダンス・キッドじゃねぇ俺は、一体、何者なのかって」


 そんな、おおよそ現実ではありえない光景の中、ゆらぁと、人影が立ち上がる。


「そんなに知りたきゃ、教えてやるよ。俺は、ブッチ……ブッチ・キャシディ」


 アトリが見上げる形になる長身、ぎゅっとしなやかに引き締まった姿形をした人影は、言う。


「お前が言う通り、かつて新大陸フロンティアを股にかけて暴れまわった無法者アウトロー集団こと【ワイルドバンチ強盗団】のを率いる首魁ボスとはこの俺……だったんだが」


【再生】した際に新しく生え変わったアッシュブロンドの髪を炎の照り返しで黄金色こんじきに輝かせながら、ブッチ・キャシディは言う。


「なんの因果か、今は【不死者】だ」


 ブッチ・キャシディ――本当の名前を名乗った男は、先程自分の頭を撃ち抜いた衝撃で脱げたステットソンハットを被り直し、言う。


「で、だ。くだらねぇ前置きはここまでだ、正直に答えてもらうぜ」


 青鋼色スチールブルーの目が、アトリを見据える。手には銃が、自分の頭を吹っ飛ばした凶器がある。

 その銃口は、アトリに真っ直ぐ向けられていた。


俺の相棒ザ・サンダンス・キッドは、どこにいるってんだ? なぁ」

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