第5話 仲良しバスタイムと添い寝

 //場所 魔女の家・ダイニング



「あれぇ、ここはどこぉ?」


 若返りの秘薬を浴びてしまった魔女は、幼女の姿となってしまった。どうやら記憶も当時の状態になっているようだ。


「うーん。覚えてないやぁ……貴方はだぁれ? どうしてあたしのことが見えているの?」


「あのね、あたしは魔女なの。こわいこわい、魔女なんだって」


「怖くない? えっ、可愛い? え、えへへ……うれしいな。そんなこと、初めて言われちゃった」


「あっ、ごめんなさい。はじめまして。あたしは5歳の魔女です。えと、仲良くしてくれると嬉しいな、なんて」


「あたしのことを知っているの? うーん、会ったことがあったかなぁ。でもどこかで……あっ、もしかして貴方があたしのパパなの!? ねぇ、そうでしょう!?」


「やったぁ~! あのね、あのね! あたし、ずっとパパが欲しいって思っていたの! うひひ、夢が叶っちゃった……」


 //SE とことことこ……ぎゅっ(近寄ってきた幼女姿の魔女は、貴方に抱き着いた)


「わぁい……パパの体、すっごくあったかいの。それでね、ぎゅっぎゅってすると強くて硬いの」


「……? 何か言いたそうだけれど、パパどうかしたの?」


「本当のあたしは大人? 変な薬を浴びた? あはは、まっさかぁ。そんなの、偉い魔女さんでも作れないひみつのお薬だよ? パパは冗談がお上手なんだね!」


 幼くなった魔女は、ふと自分の服が薬で濡れていることに気が付いた。


「――わっ!? あたしの服がビショビショになってる。ふ、ふえぇええぇ……冷たいよぉお」


「ぐすっ……うん、お風呂に入る。でも、一人でお風呂はこわい……」


 魔女は貴方の服の裾を掴み、こちらを見上げてきた。


「ねぇ、ぱぱ。お願いがあるんだけど……いっしょにお風呂入ってくれる? ……駄目、かな?」


「ありがとぉ♡ えへへ? 優しいパパ、だぁいすきっ!」



 //SE 廊下を移動し、二人は風呂場へと移動する。


「……? どうしてパパは服を着たままなの?」


「駄目だよ! パパも一緒にゴシゴシしなきゃ! だって何だか汗臭いよ?」


「えへへっ。おっふろ、おっふろ~。パパと二人なら楽しいおっふろ~♪」



 //SE シャワーの音


「あっ、待って待って! あたしがパパの頭洗うの~!」


「任せて! あたし、シャンプーが得意なんだから! あのね、ママ……おっきな魔女さんにもね、上手だねって褒めてもらったんだよ? はい、座って座って!」


「はい、じゃあまずは~お湯で頭を濡らしていきますね~」


「おめめに入ると痛い痛いなので、パパは目をつむって~お口チャックですよ~」


「いいですか~いきますよ~?」


 //SE 魔女は貴方の頭にシャワーを掛け始めた。


「ちゃぷちゃぷ♪ ちゃぷちゃぷ♪ ちゃぷちゃぷ♪ お歌を歌いながら~頭を洗うの!」


「しっかり濡らせましたよ~。それでは! お待ちかねのシャンプーさんですよ~」


「あわあわ、わしゃわしゃ~♪ 痒いところはございませんか~?」


「あはっ。パパの頭ごしごしするの、なんだか楽しくなっちゃった! ね、パパも楽しい?」


「……あっ! お口に泡がついちゃってる~」


「えへへ。あわあわパパ可愛い~♡」


「はい、終わり~! また流していくから、まだ目を瞑っていてね。あっ、こらぁ。お口はチャックだってば~」


「はーい、流しまーす。目と口に入らないように、気を付けてくださいねー?」


 //SE シャワー音

 //SE シャワー音ストップ。


「……はい、綺麗に洗えましたぁ~! おめめを開けて良いですよ~」


「はぁい、さっぱりしましたね? お次は……えーっと、とりぃとめんと?をパパの頭の上に……」


「ぺたぺた、ぺたぺた♪ 頭をなでなでして、ツルツルにしましょうねぇ~。はい、ぷるぷるぱっぱ~! 綺麗になりましたぁ!」


 //SE シャワー音

 //SE シャワー音ストップ。


「えへへ、綺麗になったね♪ 最後に……ん~ちゅっ。お鼻にチューをします! これでバッチリなのです!」


「あとはお背中も流してあげますねぇ~」


「えっとぉ……あったっ! え~っと、これをこうして……」


 //SE 濡らしたスポンジに、ボディソープを付けて泡立てる。


「んふふー。あわあわしたからぁ、パパの背中ごしごししても痛くないよ?」


「だいじょーぶ。ちゃんと優しくしてるから! えへ、ごしごし……パパのお背中、おっきくてかっこよくって大好き!」


「そうだ! お胸の方も……え、どうして駄目なの!? どうしてもダメだって……」


「ぶぅ~! もうっ、ぱぱの意地悪!」




~お風呂のあと~


 //場所 リビング


「もう機嫌を直してほしい? うーん、そうだなぁ……」


「お夕飯に、あたしの大好きなハンバーグを作ってくれたし? あーんもしてくれたし……しょうがないなぁ、許してあげる!」


「で、でもその前に……あのね、ぱぱにお願いがあるの」


「暗いお部屋で一人は寂しいから……ね? このまま一緒に、お寝んねしてほしいなぁ……なんて」


 //SE とことことこ(近づいて抱きつく)


「ぱぱ、かえっちゃう……の?」


「あたし、また独りぼっち?」


「ふぇ……ぐ、ぐすっ……」


「今日だけ特別に泊まってあげる? ……ほんとに!?」


「え、じゃ、じゃあ……ぬいぐるみのウサちゃんとクマさんが一緒でも? ……良いの!? えへへ、パパだぁいすき~! ぎゅ~♪」


「ほら、さっそくお部屋に行こ? まだ眠くない……って、だいじょうぶ。お布団でぬくぬくするだけでね、とっても気持ち良いんだよ? それに今日はパパもいるし、二倍気持ちいいと思うの!」


 //SE とことこ(手を引っ張って寝室へ向かう)



「あれ? あたしのベッドって、こんなに大きかったかな……まぁいいや。はい、ぱぱ! あたしのお布団にいらっしゃいませ~!」


 //SE ばふっ(ベッドに飛び込む音)

 //SE ぱんぱん(シーツを叩いて隣に寝るように誘う音)


「特別に、パパがあたしの枕を使っていいよ! その代わり……へへ~っ。パパの腕があたしの枕ぁ~!」


 魔女に誘われ、貴方は彼女の隣に寝そべることにした。


「ふあぁ~。ね、パパ? 本当にあたしのこと、捨てたりしないよね? 一緒に居てくれる?」


「えへへ……ありがとぉ! もうずっと一緒だね!」


「うんっ! あたしもずっとパパにくっついていたいな……」


「すやーっすやーっすやぁ~♪」


 //SE すぅー……すぅー……!(寝息)


 魔女の寝顔を見た貴方はホッと胸を撫でおろした。そして彼女の温もりに眠気を覚えた貴方は、やがて眠りに落ちていった。



 //SE 朝になり、窓の外から鳥のさえずる音が聞こえてくる。


「時間経過で、若返り薬の効果が切れたのは良かったけど……はぁ、とんだ失態を見せちゃったわ」


 //SE 魔女は掛け布団を貴方に掛けなおし、そっと髪を撫でてきた。


「ふふ、可愛い寝顔。気持ちよさそうに寝ているわね」


「あのね。昔、魔法の惚れ薬を作ろうって考えたことがあったの」


「でもそれはもう、必要ないかもね……ちゅっ」


「魔法が無くても、貴方はまた私に会いに来てくれるわよね? ふふふっ」





――――――――――――――――――――

ご覧くださり、ありがとうございました!

こちらはASMRのコンテストに参加中の作品です。

皆様の応援で受賞にグッと近付くことができます!

是非、ブックマークや☆☆☆⇒★★★評価で応援をお願いします!

(すでにしてくださった皆様、ありがとうございます!)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

隣の家には僕だけが“視える”魔女が棲んでいる~包容力満点のお姉ちゃんがドロドロに甘やかしてくれる夜~ ぽんぽこ@書籍発売中!! @tanuki_no_hara

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ