第2話

 放課後、哲史のりひとは体育倉庫に足を運んだ。

 件の猫──やはり数日前に哲史が目にしたあの白猫のことで、とりあえず畠野は『シロ』と呼んでいるらしい──は白井の言った通り、体育倉庫に放り込まれていた。

 マットについた黄色い染みとミルクの腐ったようななんともいえないにおいは、どうやら猫の粗相の跡らしい。

 哲史が顔を出した途端、白猫はニャア、と一声鳴いて、その割におざなりな様子で足元にすり寄ってきた。どうやら人間に懐いているふりをしているような、そんなふうに哲史には感じられた。

 しばらくの間、哲史は白猫の頭を撫でていたが、そのうちに畠野がやってきた。粗雑に出入口の戸を開け放った畠野は一瞬、鋭く哲史を睨みつける。それからふっと視線を緩めて、言った。

「なんでお前、ここにいんだよ」

「白井……いや、女子たちが、倉庫に猫がいるって騒いでたから……」

 どもりながらも哲史が何とか返事をすると、畠野は納得したように頷いた。

「ふーん……ま、いいや。この汚い倉庫とも今日でお別れ。ビバ、新生活、だかんな、シロ」

 畠野はそう言うとおもむろに白猫を抱き上げた。

「こいつの引き取り手、見付かったんだ?」

 哲史は低い声で尋ねる。なんだ、そうなんだ、と心の中で沈みかけた自分が呟く。

「馬鹿言うな。仮の宿が見付かったんだよ」

「仮の宿?」

「そうさ。ここにいたら、溝口たちに食われちまいそうだかんな。安全なところに移してやんだよ」

 畠野の言葉に、哲史は顔をしかめた。

 人間が猫を食べるなんて話を普段、哲史は聞いたことがない。戦争中だとか、無人島にでも辿り着いて食べるものが何もないとか、地球上に自分一人になってしまって猫しか食べるものがないとかならともかく、現代のこの飽食の時代に猫を食べるだなんて、いったいどういう生活をしているのだろうか、その溝口とかいうやつは。哲史が首を傾げてあれこれと考えているうちに、畠野は持ってきたナップサックに猫を詰め込んだ。

「あ……」

「なんだよ、なんか文句あっか? 見てんじゃねぇよ、馬鹿野郎」

 言葉だけで脅しつけると、畠野は顎先で「ついて来い」と示した。

 渋々ながら哲史は畠野の後をついて、体育倉庫を後にするしかなかった。

 家に帰りたくて帰りたくて仕方がないのに、哲史は畠野の言葉に逆らうことができない。

 哲史が連れて行かれた先は、駅とは反対方向の山の手にある町医者だった。

 開院したばかりと思われるすっきりとして染み一つないベージュ色の外壁に掲げられた『畠野医院──内科・小児科──』と書かれた看板を目にして、哲史はぎょっとする。

「ここって……」

 畠野はすん、と鼻を鳴らすと開院前の病院のドアを蹴り開け、大声を上げた。ドアの上に取り付けられた小さなベルがちりちりと騒がしく鳴った。

「おい、光一、遊びに来てやったぞ!」

 土足のままであがると、畠野は診察室のドアも足で蹴り開けた。

 哲史は入り口のドアをそっと閉め、靴を脱いで上にあがる。病院独特の消毒のにおいもきつかったが、それ以上に、新築した建物特有のリノリウムのにおいやらペンキやら壁紙に使われている糊のにおいやらが入り混じった微かな異臭に、哲史は眉を寄せた。足音を極力立てないようにして、診察室のドアの影からそっと中を窺ってみる。畠野の勢いも恐ろしかったが、それにも増して、畠野内科・小児科の看板は何よりも恐ろしかった。この病院と畠野がどういう関係なのかを考えると、哲史は何ともいえない気分になった。

「けっ、留守かよ」

 患者用の診察椅子を蹴倒して、畠野が呟く。ガタガタと派手な音がして、椅子は床に引っくり返る。机の上に散乱していた筆記具までもがからからと音を立てて床へと落下した。あれだけ派手にやらかしたら、綺麗なはずの床に傷がついてしまうだろうに。

 このままそっと家へ帰ろうと哲史が後退りした途端、哲史は誰かに肩を掴まれた。

「キミ。ひろしの友達かい?」

「うわぁっ!」

 突然現れた人物が尋ねるのと、哲史が叫ぶのとはほぼ同時だった。

 酷く驚いて、背後の人の足をしたたかに踏みつけたが、それどころではなかった。哲史は身体を硬直させたまま後ろを振り返り、さらに驚いた。

 父親ほどではないが、兄というには歳の離れた、そして一つとして畠野と似ているところのない男が立っていたのだ。彼は畠野のことを『ひろし』と呼んだ。おそらく畠野の身内かと思うのだが──それにしても父でも兄ではないとすれば、親戚の人間なのだろうか?

「ああ……悪かった。驚かせてしまったかな?」

「あの、いえ……ええと、はい……少しだけ……」

 白衣を着た男の体格はがっしりとした筋肉質な感じで、その部分だけは畠野に似ているようだ。しかし畠野のような粗暴さというか、いかにも頭の悪い人間ですといっただらしのない口元などは見受けられず、そのことに対して哲史は別の種類の驚きを感じた。

「よぉ、いるんじゃんか、光一」

 と、二人の様子を診察室の中から見ていた畠野が声をかけた。

「よぉ、大」

 白衣の男は畠野の乱行を気にする様子もなく、哲史のほうをさっと指差して尋ねる。その顔には人当たりのよさそうな柔らかい笑みが浮かんでいる。

「この子は? お前の友達か?」

 男の言葉に、畠野はぷいと横を向いたへ。

 哲史は実のところ、畠野が自分のことを友人だと言うのではないかと恐れていた。もし畠野がそんなことを口にしてしまった日には、哲史は間違いなく畠野と友達付き合いをしなければならなくなってしまうだろう。そこそこの成績優秀者である哲史が畠野のような不良と友達だなんて、考えただけでもぞっとする。

「……ま、いいけど」

 男は呟き、それから哲史の顔を改めて覗き込んだ。

「本当のところはどうなんだ?」

「さあ? それはこっちが訊きたいぐらいだよ」

 肩を竦めて、哲史。

 男はお手上げというかのように溜息を吐いて、畠野を見た。

「それで? 前回から一ヶ月ぶりの義理のお兄様の仕事場でこんなに暴れてくれて、いったいどういった用件なんだ?」

 哲史の態度に合わせることにしたのか、男は何の挨拶もないままに畠野に問いかけた。

 哲史は、この二人が似ていない理由を知って密かに納得した。義理の兄と弟なら、似ていないのも当然だ。家庭の事情とかいうやつで、兄弟の片方がひねて成長するというのは、よく聞く話だ。必ずしもそうとは限らないが、畠野の素行不良の一因としては頷くことができる。

「頼みがあんだよ、頼みが」

 鋭い眼差しで相手を睨み上げ、畠野はナップサックから猫を取り出した。

「しばらく預かってくれよ。いいだろ、それぐらい。どーせアンタ、金も時間も有り余ってんだからさ」

 畠野はそう言うと猫を相手に押し付ける。

 白猫は驚いたようにちょっと唸り声をあげてから、男の白衣に爪を立てた。

「えっ……あっ、おい、ちょっと……!」

 畠野の義理の兄とやらがわたわたとしている間に、畠野は哲史の腕を引いて診察室を飛び出す。

 腹の底から楽しそうに笑う畠野の声だけが尾を引くかのようにあたりに響き渡り、しばらくの間、その声が哲史の耳に残ってなかなか消えてくれなかった。




 畠野は口が堅かった。

 もしかしたら哲史や友人ではない人間に対してだけなのかもしれなかったが、とにかく、余計なことは喋るくせに哲史が知りたいと思うことに関してはなかなか喋ろうとはしなかった。

 畠野医院のことに関しても、そうだ。

 哲史はしかし、何も畠野に尋ねようとはしなかった。必要以上に首を突っ込まないほうがいいだろうと判断して、何も聞かず、何も見なかったふりを通すことにしたのだ。

 シロの引き取り手はいまだに見付からず、そうすぐに見付かるはずがないと思っていたものの、哲史には少しばかりショックでもあった。誰か……ネット友達のうちの誰か一人でも、引き取ってくれないだろうかと淡い期待を抱いていた自分の浅はかさを思い知らされ、気分は下降線を辿るばかりだ。加えて、毎日のように様子を尋ねに来る畠野の存在が哲史には重く感じられ、落ち込み気味の気分にますます拍車をかけていた。

 哲史がそんな風にぼんやりと畠野のことを考えているところへ、不意に服部が声をかけた。

「最近、元気ないな、ノリは」

 幼馴染の服部謙は一心不乱にスケッチブックにペンを走らせながら、哲史に喋りかけてくる。些細なことまでも見逃さずに観察する鋭い視線は、さっきから哲史とスケッチブックの間を行ったり来たりしている。

「そう……かな?」

 原因は解っている。哲史は言葉を誤魔化しながら、弱々しく笑ってみせた。

 今日は、哲史の部屋に姉の友人達が泊まりにくる日だ。月に何回かそういう日があって、その時だけ哲史は服部の部屋に転がり込むことにしていた。服部の家族は、哲史が泊まりに来たって何も言わない。幼馴染の特権だ。おばさんの「あら、ノリちゃんいらっしゃい」の言葉一つですべてが片付いてしまう。今日も、そうだ。前もって連絡もしてあるから、誰も嫌な顔をしないし、むしろ哲史がいることで賑やかになると言って、おばさんなどは喜んでいるほうだ。

 そういうわけで哲史は、学校からそのまま服部の家に直行し、服部の部屋で夕飯までの時間を潰している。夕飯までの数十分ほどの時間はお決まりの時間で、二人は、スケッチする側とされる側として過ごす。服部がスケッチをする側で、哲史はスケッチされる側だ。

「学校で、何かあったっけ?」

 そう言った服部の目が一瞬、哲史をぎろりと睨みつける。それからしばらく服部は無言でスケッチブックにがりがりと描き込んでいた。

「──……謙さ、誰か、猫飼いたいって人、知らない?」

 哲史は服部の手元を眺めながら、ぽそりと尋ねた。

「さぁ?  聞いてみないと解らないけど、動物飼うのって結構大変だからな」

 言外に「俺は無理だと思うけど」というニュアンスをにおわせて、服部は返す。

「やっぱり……そうだよなぁ……」

 溜息を吐いた哲史は、うつむいて自分の爪をじっと見つめた。

 服部の返事など、哲史にはとうに解っていたことだ。自分だって猫を飼わないかと尋ねられたら、遠回しにでも断るはずだ。おそらく、哲史の知り合いで喜んで猫を飼うと言ってくれるような人間は一人としていないだろう。皆それぞれ、家庭の事情やら何やらで、そう簡単にペットを飼うことなんてできやしない。

 最初から解っていたことなのに。

 それなのに哲史は、自分の頭をガン、と一発殴られたかのようなショックを感じていた。

 自分は何と、浅はかだったのだろう。自分がちょっと声をかければ、野良猫の一匹ぐらいどうとでもなると思っていたのだろうか。思い上がりも甚だしい。

 哲史が黙り込んでしまっても、服部はスケッチを続けた。

 それから夕飯の声がかかるまでの間、部屋には服部のペンを走らせる単調な音だけが響いていた。




 猫の引き取り手は相変わらず現れない。

 そのうちに哲史は、放課後になると畠野医院へ通うようになった。診察の邪魔にならないようにこっそりと猫の様子を見に行った。荷物に余裕のある時には学校にデジカメを持って行き、帰りに畠野医院で、何枚もの猫の写真を撮った。何通りもの構図の猫の画像はSDカードに落とし、絵心のある服部に渡す。そうしておくと服部は、画像を元にリアリティ溢れる猫のイラストに起こしてくれる。それらをうまく使って哲史は、ホームページを開設した。

 猫の引き取り手が現れないのなら、こちらからアクションを起こすまでだということに、哲史はようやく気付いたのだ。

 もっとも、ホームページのほうも反響は今ひとつといったところで、哲史の友人が閲覧に来るのが関の山だということも先刻承知の上だったが。

「やあ、いつも悪いね、わざわざ猫の世話をしに来てもらって」

 診察前の畠野医院の裏口を開けた瞬間、哲史はたまたまそこに立っていた畠野先生と目が合った。

「……こんにちは」

 無愛想に返して、哲史は休憩室に入る。猫は休憩室で飼っていた。来院する患者さんたちに迷惑がかからないよう、休憩室以外の部屋には絶対に入れないようにしているということだ。

「大のやつは滅多に来ないっていうのに、妹尾君はえらくマメだな」

 からかい半分に言われても、哲史は悪い気はしない。他人の目から見て生真面目そうに見えるというのは、いいことだ。それだけ自分という人間に対する評価が上がるのだから、プラスになることなのだと哲史は思っている。

「心配しなくてもいいよ。こいつの引き取り手が出てきたら、俺、もうここには来ないから」

 そうだ。これもすべて、猫の引き取り手が現れるまでの辛抱だ。どこの誰だか知らないが、この野良猫の飼主になってもいいと言う親切な人が現れたら、哲史もお役ご免になるはずだ。

 そうすれば、畠野ともきっぱりおさらばだ。

 そんな風に思いながらも哲史は、畠野ともこれで縁が切れるのだと思うと胸の隅っこにぽっかりと小さな穴が開いたような気がして、どこか寂しいような哀しいような気持ちになった。

「妹尾君は……そう、君は大のこと、どう思っている?」

 不意に畠野先生が尋ねた。

 突然のことに哲史は驚いた。それまでは猫を膝の上に乗せてじゃれついてくるのに相手になっていたのが、顔を上げて、まじまじと畠野先生を見つめる。

「どう、って……」

 哲史が口篭もると、畠野先生はつい、と顔を逸らして何食わぬ顔で言ったのだ。

「いや、うちの大があまり真面目じゃない学生ではないことは昔から知っているんだけどね、妹尾君のようなちゃんとした友達もいるんだなと思うと、少し意外な気がしてさ」

「なっ……友達って、誰がだよ?!」

「君に決まってるだろ、妹尾君」

 哲史の反撃は、畠野先生の一言で呆気なく叩き落された。

 友達だと、畠野先生はそう言った。

 畠野と、哲史。もしかしてそう見えるのだろうか。畠野と自分、他人の目には友達のように映っているのだろうか。

 突然の言葉にかっとなった哲史は、声を荒げて言い返した。

「冗っ談っっ。俺、あいつに振り回されてて困ってるんだぜ。何が友達だよ。迷惑してんだよ、こっちは!」

 急に大声を出したためか、白猫はぴくりと身体を震わせ、哲史の膝から逃げ出した。ニャア、と一鳴きすると、たまたま開け放されていたドアから外へ、するりと抜け出す。

「……あ、こらっ。待て、シロ!」

 哲史は畠野先生の脇をすり抜け、休憩室の外へと足を踏み出す。

 ドアの向こうで猫は、哲史の通う学校の制服を来た学生にすり寄っていた。

「は…畠、野……──」

 学生の顔を目にして哲史はさらに驚いた。休憩室の前では、畠野が呆然とした表情で立ち尽くしていたのだ。だらしない格好ではあったが学生服姿をしており、どことなく悲しそうな眼差しで哲史を凝視している。

 休憩室を飛び出したシロだけが、わけも解らずに無邪気に畠野の足元にじゃれついていた。

 咄嗟に哲史は、たった今、自分が畠野先生に投げつけた言葉を頭の中で反芻していた。畠野は、聞いていたかもしれない……いや、この様子からすると間違いなく聞いていたはずだ、哲史のあの言葉を。

「あ……」

 何か言おうと口を開いたが、ぱくぱくと水から飛び出してしまった魚のように口をぱくつかせることしかできない。どんな言葉を口にしても間が抜けているように思えて、哲史には何も言うことができなかった。

「──悪かったな。もう、いいぜ」

 ぽつりと、畠野が言う。

 猫を抱いて休憩室に入っていく畠野の肩は力なく垂れ下がっていた。

 哲史はそそくさと荷物をまとめると、何も言わずに畠野医院を飛び出した。

 畠野に怒鳴られるかと……哲史が口にした言葉に怒り狂い、殴りかかってくるのではないかと一瞬、怯えていたのだが。しかし畠野は、何もしなかった。背を向けた畠野が呟いた言葉は、失望混じりのものだった。

 家に帰り着くまでの距離を、何故だか哲史は全速力で走り続けた。




 秋雨の午後は、わけもなく肌寒い。

 哲史は教室の窓から見える校庭に目をやると、重苦しい溜息を一つ、ぽとりと机の上に吐き出した。

「ノリ、最近大人しくなったな」

 白井と松本がゲームの話で盛り上がっているのを尻目に服部が話しかけてくる。どうやら幼馴染の服部には、哲史のことなどお見通しのようだ。

「うるさいって。僕は今、海よりも深い海溝の底で落ち込んでるんだよ」

 哲史の言葉に、服部はふーん、と意味深な眼差しで頷く。

「なんだよ、その返事」

「いや、別に」

 ぎろり、と哲史が睨みつけるのに、服部は素知らぬ顔でやりすごした。

「──あーぁ。僕も、謙みたいになりたかったな……」

 頬杖をついた哲史は、視線を落としてまた溜息を吐く。

 後悔しても始まらない。一度口を突いて外へ出てしまった言葉は、どんなに頑張っても元には戻らないのだから。

「いきなり何言い出すんだか、ノリは」

 怪訝そうな顔付きで服部が尋ねると、哲史ははぁ、と周囲の者まで憂鬱にしてしまいそうなほど陰気な溜息を吐く。

 珍しく弱気な哲史の溜息に、服部はいつもの哲史とは違う哲史がそこにいることに気付いてしまった。何か、ある。何か、隠している。幼馴染で隠し事などほとんどしたことのない哲史が、服部に何かを隠している。

「お前……好きなやつでもできたか」

「え?」

 いきなりの問いに、哲史はきょとんとし……それから、勢いよく立ち上がって吠えた。

「えええええええぇぇーっ?!」

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