Ep5 採掘

ポルスターでの生活の際に食料や水は得られたがだからっと言ってそのまま倉庫に有るものだけでは切らすのは確実だった。


其処で下級少佐はクロスに集落に一番近い河川の捜索の依頼を出した、


畑や建物は農具や建設機器が有る為問題は無い。


第4世代バトルメカに偶発的に乗る事に成った傭兵に捜索を依頼して出発したが本当だったらそうゆうのは避けたいが設備も機材も無い中では苦渋の決断だった、


「…上空1000mやはりまだ見えそうに…!」


西に2km辺りに青い線が見えた。


その方向に機を飛ばした、


青い線があった場所。


川と分かった、川幅3mだ直ぐに無線で連絡した。


「此方クロス。川を発見、繰り返す川を発」


対岸の向こうから何か見えた。


生物のそれでは無い直線的な形状、


「ロキュー!」


追撃に来たにしては一機しか無い。


だがここで見つかってしまった以上、


「…ここでやるしか無いか」


幸い万が一の為武装はしてある、が多くは故障を起こして捨てたり弾切れを起こして捨てられたりしてまともに遣えるのが。


マシンガン、レーザーブレード、ミサイル、グレネードランチャー


「いくぞ」


大型のロキューに対しイクシオンは射程まで戦闘機のまま接近して射程に入ると人型に変形した。


一方大型のロキューは両手をペンチ状に変形して攻撃しようとした。


しかしこの両手のペンチは範囲が狭いのか近づかないと届かないのである。


ソレに対しイクシオンは飛び道具が多いので確実に当てれば問題は無い。大型ロキューが接近して来たがイクシオンはマシンガンを撃って接近させない様にした。


マシンガンでは効きが悪いのかいまいちな様だ。


ならばと思いミサイル4発、グレネード1発撃った。


グレネードの一撃が響いたのか爆風の後に怯んだのか、数歩後ろに下がった。


「あれはもしや」


大型ロキューが手で胴体を覆ってる箇所が遭った。どうやら其所がロキュー共通の急所クリスタルだ。


イクシオンを接近しながらマシンガンを連射した。大型ロキューが腕のペンチで殴ろうとした。


ギリギリの所で回避して次にイクシオンのレーザーブレードが大型ロキューのクリスタルに刺さった、


刺された大型ロキューは刺されたクリスタルと腕のペンチを残し残りは砂の様に崩れた。


大型ロキューから後方に数m先にコンテナが置かれてた、


数分後。


大型ロキューのクリスタルの分析とコンテナの解析が行われた、


大型ロキューは宇宙輸送船に変形してコンテナの運搬中。全くの偶然からワームホールに入ってしまいポルスターに不時着した模様、普通なら救難信号を出すべきなのだが不時着のショックで出来なかった模様。


ロキューはナノマシンで構成されてる関係上。必要な機器が発生した場合は自信を再構築して機器を生み出すのだが、


しなかったのが不幸中の幸いだった、


もし其処で救難信号を出したらとんでもない目に遭うだろう。


尚どうしてその事が分かったかと言うと大概ロキューの急所かクリスタルと分かった為其処を木端微塵に破壊する為データが得られないのだ。


最後にコンテナの中身は。


「おっ!こりゃ人工生命体精製装置だ!」


人工生命体とはとある科学者が研究したモノで具体的にどう産みだすかと言うと、


『オリジンコードセル』に生物の遺伝子を含んだ細胞を取り込みその情報を元に自らを書き換えるモノだ。


『オリジンコードセル』とは氷に包まれた衛星の中に偶然発見された細胞の事でリプログラミングとは違う意味での再構築能力を持ってた。


調査したメンバーがクロスにこう言い出した。


「一体位はお前にあげるさ」


「一寸良いのかそんな事を!」


「良いさ、ソレに大型ロキューを一機で撃退したおまけさ」


そのまま人工生命体を一体貰う事と成った。


オリジンコードセルに遺伝情報を組み込む際の体型のデータを入力した。


やろうと思えばと言える位の事をした。


「…おー。男ならそれ位したいもんな」


顔は外観の特徴であやふや気味だが異世界転生と課金を進められた女性の顔に近づけた、


毛の色、目の色が覚えて無いが黒とか茶では無く金髪碧眼に似た気がした。


ただその対比としたのか推定160cm位の身長に対し此方は身長190cmにした、


身長を高める工夫に首を長くしてあの時の一番の特徴で有った首と同じ細さの括れにして。腕、脚は長くして臀部装甲と胸部装甲を大きく設定した、


特に胸部装甲は見ようによっては片方だけでも頭に匹敵してた。


「それでは作動!」


が何故か起動しない。


他の人工生命体精製装置は問題無く作動出来た様だ。


これ等の装置を集落に運んだ、


その日の夜。


クロスが住まいにしているイクシオンのハンガーの近くに人工生命体精製装置を放置したままにした。


その日は雨、雷が鳴ってる。


「…雨か」窓越しにクロスがそう呟いたその時。


雷が落ちた。幸いハンガーに避雷針を置いたお陰で其処に落ちた。


何か遭ってはと思いハンガーに駆け寄った。


ハンガーに有るイクシオンは問題無かった。が装置に異変が起きた。


中から透明の液体とは違うジェルの様なモノが見えた。其が増殖を初めて、やがては人の形を成した時。中から臓器を構築して最後は色が付いた!


しかも設定した色合いにだ、


ただ見せては成らない部分は黒で塗り潰された状態に成ってる。


精製された人工生命体は装置のガラスハッチが開くと同じに出されたが、


周りを見て視界にクロスが入るとびっくりした表情をした、


「あ!貴方は!」


「?初めての筈じゃ?」


「そんな事より、私は何故ここに!」


雨が降る中無理に走ろうとして転びそうになった。


「うう…何?前が重い…ソレに身体が大きいから思う様に動かし難いよぉ」


女性の人工生命体がしゃがんだ。


「…もしやと想うけど貴女は俺に異世界転生を進めた?」


「…はい、そうです」


「しかし何であんたまで」


「其れは私にも解りません、其に」


「其に?」


「やる事も…あれっ?何をやるんでしたっけ?」


「知らないよソレは」


「私の名は?…私は…私は」


「そんな悩むより一旦中に入って!」


ハンガーの一角に有る住まいのプレハブ小屋に入った。


「有り難う御座います。服を用意して貰えて」


着替えと言っても下着のシャツとバスタオルをスカートの代用にした程度だ、


シャツに至っては既に前がパッツンパッツンに成っててお腹も隠れて無い為下から覗くと丸見えなのだ、


「2つ位は聞きたいけど、1つは貴女は神様な訳?」


「はいっそうです」


「もう1つがまさか記憶喪失?」


「…どうもそのようです」


考えられる事として間違い無い様だ。


「あー分かったちゃんとした服用意周到するからそれと名前もだ」


「…えっ?」


「貴女の名前はミモザ=クルックス。OK?」


「えっ…はいっ私の名前はミモザ=クルックス」


その後ミモザに合う服を調達する事とした、と言ってもサイズの関係上、着れたのはシャツとスカート位しか無くシャツもそうだがスカートに至っては軍服だと女性用に用意されたモノの中にはタイトスカートしか無くミモザが着てもキツイのは間違い無いからだ、(その際の女子達の目線。痛い)


そんな中この世界ではクラシカル過ぎる機織器の設計図が倉庫街に発見された。


木を加工してある植物を原料に作れるが集落のほぼ近くに有った、


ソレでようやくミモザに完璧に合う服が出来たのだ。


「ぴったり合います」


ミモザが率直にそう言った、


転生した主人公と何故か転生させられた存在の生活が始まった。


Ep5 end

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