庭に綺麗な花が咲いていた。緑の中を歩こうと思った。

木々がささやいている。鳥が鳴いている。静かに、私の足音も聞こえている。

そのすべてが、私を現実から引き離してくれる。内なる自分に、向き合わせてくれる。

雨上がりの、少し湿った道。乾ききっていない土が、私の歩を受け入れてくれる。

この緑の道には、多くの足跡が刻まれている。そこにまた、私の足跡を残す。

かつて、明るい日々を歩んでいた幼い私の足跡も、この中に混じっているのかもしれない。

あのころと違う景色になったが、美しさは姿を変えてなおそこにあった。

そこを、今も歩いている。

花は散って土に還るときでさえ、その道を静かに彩る。

「受け入れる」。

言葉が頭をよぎった。

この道も、花も、その変化を受け入れている。だから、美しい。

悲しみも、喜びも。どんな変化も受け入れて、

私は、せめて美しくあろうとした。

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暗い日曜日 氷百芽ウテハ @hitodome_uteha

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