8


 学校の裏門をくぐり、外付けの非常階段を上る。裏道から屋上に向かうのに一番近いルートだった。恐るおそるドアノブを回すと、重い鉄の扉がゆっくりと開く。

 彼女は既に屋上で待っているらしい。

 急ぐ必要はないと分かっていながらも逸る気持ちを抑えられず、自然と歩幅が広くなる。毎日歩いていたはずの廊下が、別の世界に感じられる。夜の校舎だからだろうか。

 それとも、今日の、今日までの出来事が理由なのか。もう僕には分からなかった。

 ただ、一刻も早く佐野に会いたかった。屋上で出会いさえすれば、僕らは全てが上手くいく。そんな確信があった。あるいは願いかも知れない。

 永遠のように長く感じられる階段を上りきって、佐野が待つ屋上のドアに手をかける。外気を吸って冷たくなった鉄製のドアが、指先から現実感を吸い取ってゆく。花束を大切に抱えたまま、体当たりするように屋上へ飛び出した。

「楠……」

 佐野は宣言どおり、屋上で僕を待っていた。雲一つない夜空を埋め尽くすように星が瞬き、明滅に似た細かな光の揺れさえ見て取れるほどに空気は澄んでいる。ぽっかりと浮かぶ月がいつもの調子でいるものだから、僕もいつもどおりに振る舞おうと心がけた。

「お望みの花束だよ、ほら」

「……へへ、楠ってさ、バカでしょ」

「今さらだな」

「本当にバカだよ。そんなにたくさん買ってきて、どうするの」

「知らないよ。花なんて初めて買ったんだ。そういえばある花屋のおばさんがさ、佐野に似てたんだ」

「私に似て可愛かったって?」

「それもあるけど、それ以上に似てるところがあってさ。明日世界が——って質問あるじゃん。そのおばさんに聞いたら、なんて言ったと思う?」

「想像もつかないや」

 僕はとにかく、必死だった。無意味だと分かっていながら、それでも。

「花を配りますって。そう言ったんだよ。店の花を全部店頭で配るって。そしたら否応なしに渡したい相手が見つかるから、世界が終わるときに孤独じゃなくなるだろうって」

「……それのどこが、私に似てるの」

 気温が下がった気がした。佐野の声が、冷たい。

「似てるだろ。花を配るんだぞ」

「その人は、その人はさ。優しい人だよ。私なんかよりずっと」

 かしゃり、と金属が擦れる音がした。

「そうかもしれない。そんな人がさ、佐野が誕生日なんだって言ったら花束タダで渡してくれたんだ。ほら、見てみろよ」

 一歩ずつ、佐野に近付いていく。佐野はこちらを見ていない。

「この花、誕生日だって言ったらなぜか追加で入れてくれたんだ。紫の。なんでだろうな」

 佐野は答えない。

「それはそうと、誕生日だったんなら早く教えて欲しかったよ。もっといろいろ考えたかったのに」

 佐野は振り向かない。

「なぁ、佐野。頼むからさ」

 生唾を呑み込む音がやけにリアルだった。

「こっちに来てくれよ」

 ——佐野はフェンスの向こうから、動かない。

「少しでいい、話をしないか。きみのためじゃなくて、僕のために。少しでいいからきみの時間が欲しいんだ」

 後ろ手に掴んだフェンスだけを命綱にして、頼りなさげに生を繋ぐ少女が、いま何を考えているのかすら分からない。でもそれもきっと違う。僕はもともと、彼女のことなんて何一つ知らない。今もそのまま、何一つ変わっていない。それだけのことだった。

「あげられないよ、こんなの。私の時間にもう価値なんてない」

「関係ない。きみが自分をどう思うかなんて話じゃないんだ」

 花束を足元に下ろす。きみは、どうして。

「どうして僕をここに呼んだんだ? 何か伝えたいことがあったんじゃないのか?」

 ガシャン、と強くフェンスが揺れる。背中に嫌な汗が伝う。ようやく僕の方を見た佐野と目が合う。その瞳には、雫になる前の感情の結晶が溢れんばかりに湛えられている。

「あった、あったよ」

 耳の奥に残っていた佐野の掠れ声が初夏の藍い風に乗ってリフレインする。張り裂けるほどの痛ましさを孕んだ佐野の囁きが、声量以上の威力で鼓膜を突き刺した。

「たくさんあった。伝えたいことばっかりだった。でも、伝えたところで、きみには何の意味もないから。それどころか一生消えない呪いをかけてしまう。何も言いたくないの」

「じゃあ、きみは僕に何をしてほしいんだよ」

 かんたんなこと、と佐野は呟いた。

「終わりを彩ってほしいの。ソレで」

 佐野の視線は僕が地面に置いた花束たちを指していた。その時になって、ようやく彼女の意図するところを理解した。

「花びらを、降らせてくれってこと?」

 こくりと頷いて、僕を見た。その目にはもう、迷いはない。

「いや、だって」

 自分でもどうして反論しているのか分からない。ただ口が滑り、勝手に舌が回る。

「あれは世界が終わるときに見たい景色だろ。自分で終わらせるのと終わるのとじゃ、全然違う」

 佐野は興味なさげに視線を落とす。ごっこ遊びに付き合う大人のように、ただセリフをなぞる。

「違わないよ。どちらにせよ私の世界が終わることには変わりない」

 何も言えず立ち尽くしていた。かけるべき言葉なんて、僕は一つも持ち合わせていない。それを見抜いたように佐野は続けた。

「弱くても汚くても、そんなのどうだっていいんだ。ちっとも辛くない。だけどね、惨めにだけはなりたくないの。生も死も自分の判断で選びたいの」

 だから、と佐野は笑う。

「死にたいのに死にきれない今が、生きてきた中で一番苦しいんだ」

 とうとう雫が流れ落ちていく。美しい雫が一粒落ちた途端、決壊したダムのように佐野の目から涙が次々とこぼれ落ちていく。 

「死ぬのはきみを待ってからって決めてたから、我慢したんだよ」と力なく笑った。

 僕はと言えば、たったそれだけのことで全てを許さなくてはならなくなった。彼女の笑顔は僕にとって願いであり、信仰そのものだったから。

「分かった。それなら止めない。代わりに、疑問を解消させてくれないか」

「……いいよ。この際だし、全部話そう」

 佐野は少し力を抜いて、その場にゆっくりと腰を下ろした。僕も近付いて、フェンス越しに背中合わせで座った。ぼうっと空を見上げていると、いつもの僕たちに戻ったようだった。

「佐野、なにがあったの?」

「いきなり核心ぶっこむじゃん」

「この際だって言ってたし、いいかなって」

 ふふ、と肩を揺らす。次の瞬間、地面に置いていた僕の左手の甲に彼女の手が触れた。フェンス下のわずかな隙間を通って、佐野の手はすぐにあちら側へ戻る。それはほんの一瞬のこと。彼女が触れた場所を夜風が撫でるそばから、ひやりとした感覚が伝わってくる。視線を落とすと、どろりとした液体が手の甲を流れた。白っぽいその液体が何なのかは考えるまでもなかった。

「私の初体験、屋上って。エロゲーかよって」

「だいぶ初期のね」

「そう。しかもエロゲーにしてもシナリオが酷いよ。相手はきみでしょ、そこは。なんだよ教師って」

「抵抗は、できなかった?」

「できたんじゃないかな、力ずくってわけじゃなかったし。でも人質取られちゃ、断れないよ」

「人質?」

 佐野は呆れたようなため息を吐いた。

「きみだよ、楠さん」

「僕が……?」

「きみがどういうわけか教室で暴れた後にね、きみを訴えるって屋上までやってきたの。私たちが付き合ってるって思ったのかもしれないね」

 僕は黙って佐野の言葉に耳を傾ける。

「本当に訴えたら勝っちゃうくらいボコボコにされててさ。きみってホントに不良だったんだって思った。あいつ、相当悔しかったんだろうね。今度はAVみたいなこと言い出して」

「僕のことを訴えられたくなかったら……ってやつ?」

「そ」

 飲み込み切れない感情を吐き出すために、人は煙草を吸うらしい。胸ポケットから取り出した一本を咥えて、深く、深く吸い込む。肺がつぶれそうなほどに吐き切って、ようやく言葉をひねり出した。

「それじゃあ、佐野が佐野を終わらせる理由なんてどこにもないじゃないか」

「おいおい、ルール違反だろそれは。止めないって言うから話に付き合ってるんだ」

「そうかもしれないけど、前提からおかしいって」

「それこそ今更だよ、楠」

 しばらく沈黙が続いた。煙を吸って吐き出す呼吸音と、佐野が洟をすする音だけが屋上を満たす。彼女が生み出した静寂は一陣の風となって世界を駆け抜けて、反対側を向く僕の元へ戻ってくる。背中合わせの僕らを中心に世界が廻っていた。

「野暮なこと聞いていい?」

 唐突に僕が言う。

「これ以上に野暮なことがあるって? きみ、正気?」

 佐野はおどけた様子で答えた。

「どうして僕のためにそこまでしてくれたの?」

「本当に野暮だね、嘘でしょ」

「真面目に聞いてるんだよ」

 もう一度、長い沈黙が訪れそうな雰囲気がした。けれど今回の沈黙は、そう長くは続かなかった。佐野が呟くように話し始めてくれたからだ。

「いつもどこにいても、誰といても、どこか欠けている感覚があった。もしくは、足りすぎていたりとかさ。丁度いいってのがないんだ、私だけじゃないかもしれないけど」

「うん」

「きみが初めて屋上に来た時、なんだこいつって思ったよ。正直、早く帰ってくれないかなって願ってた。だけど話してみると中々面白いやつだったんだ、きみは」

「へぇ、奇遇だ。同じことを思ってた」

 きっと僕も佐野も、同じ表情をしている。

「結局、私は楠のことを何も知らないけど、それでいいやって思う。きっと私もきみも、知ってもらいたいことなんてそんなになくて、知りたいこともそんなにない。ただ、小さな手で今でも握りしめて離していない、ほんの少しの大切なことを、宝物をこっそりと交換するみたいに見せ合えればそれでよかったんだ」

「僕もそう思う」

「ね。でも人間は欲張りだからさ、いろいろ欲しくなっちゃうんだろうね。都合のいい関係ほど中々成立しないんだ。そんな中できみは私が初めて出会った親友で、悪友で、想い人だったんだよ」

 佐野の声に水分が混ざっていく。僕の視界も、滲んでいく。そうか、僕も佐野も、本当に同じ気持ちでこんな世界を生きていたんだ。それが嬉しくて、どうしようもなく悲しかった。

「そんな相手が教師をぶん殴ったっていうんだから、驚いてさ。騒ぎを聞いて慌ててクラスの子に事情を聞いたら、私のことを話した途端キレてボコボコにしたって。そう説明されたんだよ」

「それは語弊がある、僕はもともとあの教師にムカついてたんだ。たまたまだよ」

「きみはそう言うだろうと思ったから、確認しなかったんだよ」

 でも裏はしっかり取った、と佐野は誇らしげに言う。

「騒動を見ていた誰に聞いても、きみを悪く言う人間はいなかったよ。むしろ先に絡んで手を挙げたのは教師のほうだって庇っていた。そんなことにも気付いてないんだろ?」

 意外とクラスメイトは僕のことを見ていたんだと、今さら気付く。

「何から何までお見通しじゃないか、恥ずかしいな」

「そうだろう? 私も恥ずかしいことを告白したんだから、きみにも少しは恥ずかしくなってもらわないと困る」

「それなら」

 いい方法がある、と佐野がやったようにフェンス下の隙間から彼女の手に指を伸ばした。

 頭上では相変わらず星が煌めいて、無数の視線に晒されていると錯覚しそうだった。

 僕の人差し指で佐野の人差し指をそうっと撫でると、驚いたようにぴくりと跳ねた。形の良い爪の生え際、第一関節にできた浅い溝。確かめるように、丁寧に撫でる。

 小刻みに震えているのは、寒いからでも驚いたからでもなさそうだった。第二関節から指先までをゆっくりなぞると、とうとう佐野の指が地面にぺたりと寝転んだ。そのまま中指、薬指、小指の順に佐野の指と絡めていく。彼女は無抵抗のまま、一本ずつ丁寧に受け入れるように僕の指を絡め取った。肉体で隔てられて出会えない僕らの体温は、互いの皮膚を突き破って一つになろうと鼓動をさらに強める。

 どくん、どくんと早鐘を打つこの脈動が僕のものなのか、佐野のものなのか判然としない。

 この手を離したくない。そう思った瞬間、僕は後ろを振り向いていた。佐野と目が合う。彼女もまた、僕を見ていた。

 こちら側とあちら側、世界を隔てるフェンスが忌々しい。今すぐにこの針金を引きちぎって、彼女を乱暴に抱きしめたかった。

 佐野の顔は徐々にこちらに近付いてくる。長いまつ毛に包まれた瞳がゆっくりと閉じられたとき、僕は初めて彼女をちゃんと見た気がした。

 僕らの唇は世界をまたぎ、軽く触れ合った。

 とてつもない禁忌を犯してしまったような背徳感が僕を襲う。

 その夜、僕はたった一瞬の感触が永遠になることを知った。

 この感触を唇の細胞は忘れられず、細胞分裂で僕の身体から抜け落ちてなお彼女の唇を求めてこの世界を彷徨い続けるのだろう。唇の細胞だけじゃない。僕と名の付く全てが、未来永劫彼女を求めてしまうよう書き換えられてしまった。

 でも、そんな不滅の呪いを重ねていくことを、もう悲しいとは思わない。

 しばらく見つめ合ったまま、僕らの間に静寂が溜まっていくのを眺めていた。お互いが呼吸をする音だけがやけにクリアに聞こえる。

「一つ提案があるんだけどさ」僕が言う。

「なに?」佐野が答える。

「僕もそっちに行っていいかな」

「どうして?」

「今の一瞬で、僕の人生は完成してしまった気がしたんだ」

 佐野は目を細めた。その表情は喜んでいるようにも、悲しんでいるようにも見える。

「分からないことだよ、それは。気の迷いかもしれない。楠はさ、リンゴの木を植えるんでしょ」

「ごめん、あれは嘘だ」

「知ってるよ。きみは答えを持っていなかったんだから」

 その言葉の中に嘲る意思は混ざっていない。ただの感想だった。

 そして佐野が述べたそれは、どうしようもなく僕という人間の核を突いていた。

「またお見通しだな」

「見つかったの? 答えは」

 見つかったというべきか、気付いたというべきか。とにかくこればっかりは言葉で説明できるものじゃないような気がした。身体が、記憶が、思考が、感情が、これだと叫んでいるだけだ。

「……まぁ、それが楠の答えなら、いいよ」

「ありがとう」

 僕は立ち上がり、花束をフェンスの近くへ寄せ集めてからフェンスを越えた。どの花も、世界の終わりにふさわしい暴力的な儚さを宿している。

 それから屋上の淵に座って、佐野と一緒に一つずつ花びらを取り除いていく。時間をかけて、不必要なほど丁寧に。

 かなりの時間をかけて全ての花びらを摘み取り終わる。僕の手の中には最後の一本だけが残った。一輪だけ混ざった、気品漂う紫色の小ぶりな花。

 不意に、僕に最後まで手を振ってくれていた花屋の女性を思い出した。

「どうしたの?」佐野が僕の表情を覗き込む。

「この花、なんていう花か知ってる?」

 あの女性が誕生日だと聞いて最後に一本だけ差し込んだ花だった。佐野は首を傾げて「見たことあるような無いような」と呟いた。

 少し佐野の答えを待ってみたものの、仮に回答が飛んできたとしても僕が答えを知らないのだから答え合わせが出来ないことに気付いて、ぷつり、ぷつりと一つずつ花びらを摘んでいった。

 真剣な面持ちで花びらを摘む僕を見て、佐野は「花占いでもしてるみたいだね」と笑った。占いたい未来があることは、幸せなことなんだと思った。

 先ほどよりも風が強まる。意に反して心拍は早まり、後ろ手にフェンスを掴む指に力が入る。

「花びら、持てるだけ持とうか」

 そう言って佐野は笑った。それだけで全ての不安と恐怖が消えていった。

 佐野と一緒に花びらをかき集めて、纏うように両手で花びらを抱える。

 あと一歩でも踏み出せば重力の領域、というギリギリの場所に立って佐野と目を合わせた。

 そのままフェンスの内側に向き直り、いつでも後ろに倒れ込む準備は整った。

「佐野、僕は——」

 どうしても今のうちにちゃんと伝えておきたかった。隣にいる佐野へ視線を向けたその時だった。

「愛してるよ、楠」

 唇に柔らかいなにかが触れた。

 瞬間、佐野が消えた。

 いや、既に空中へ跳んでいた。

 地面に背を向け、ベッドにダイブするような気軽さで。

 大量の花びらをまき散らしながら、佐野が落ちていく。

「佐野っ!」

 思わず手を差し出した。

 僕の胸に抱かれていた花びらも一気に降り注いでいく。

 果たして、僕の手は何一つ掴めないまま、だらしなくぶら下がったまま。

 スローモーションになった世界。全ての色を従えながら、佐野は微笑んでいた。

 昼間は生徒が授業を受ける教室を、花びらに彩られた佐野の肉体が一つずつ通過していく。これだけある部屋のどこにも居場所を見出せなかった彼女は、最後にどんな景色を見ているのだろう。それだけが気がかりで、どうにもならないほど羨ましかった。

 彼女が重力の奴隷から解放された刹那、彼女は僕が見ることのできない景色を目にした。現実にはあり得ない、空から花が降り注ぐ景色を。

 やがて聞こえたドン、という大きな衝撃音。どれだけ目を凝らしても、足元の芝生に伏しているはずの佐野は暗闇と同化して見つけられない。

 それからのことは、よく覚えていなかった。

 ただ、けたたましく鳴るサイレンと赤色灯の明滅がどれだけ彼女を照らそうと、救急救命士が目にライトを浴びせて対光反射の確認をしようと、佐野が目にした数瞬の風景は静寂に守られて、何色にも染まらないものであり続けて欲しい。そう願っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る