第9話 自己紹介
特に何か問題が発生することもなく無事に練習が終わった。
場所を高校に変えて今から交流会である。
なぜ、高校に移動したかと言うと、陸上部は部室があるが、ないらしい。どういうことかと言うと高校の倉庫の一角を間借りする形で陸上部の荷物を置いてある場所が部室ということになっているので、部室を持ってはいることになっているが、そこを普段使うことはないのでないということにしているらしい。
というわけで駅伝の走順決めのような話し合いや今回のような交流会などは高校の空き教室(多目的室)を使ってすることになっていると大森部長が言っていた。
「さて、全員いるな?トイレに行っていた奴らも戻ってきているか?」
教室に入ってしばらくすると監督が少し大きな声で言った。
「はい!、全員います。」
大森部長が返事をすると監督は大きくうなずいて
「それじゃあ、始めようか。」
と言った。
「それじゃあ、まずは自己紹介からしようか。その後は新1年生からの先輩たちへの質問タイムな!1人1回は質問してもらうから考えておいてな。別に何でも聞いたらいいから。去年もまあ、面白い質問が大量に出たし。」
監督は笑いを堪えた顔をしながら言った。
一体どんな質問が出たんだろうか?
「そんじゃまずは新2年生からな。誰からでもいいで!」
監督はそういいながら先輩達のいる方向を見た。
「ん。」
しばらくすると沢井先輩が手を挙げた。
「おう、それじゃあ沢井、どうぞ!前に来てするんやで!」
「ん!」
沢井先輩は頷くと前に出てきた。
「沢井壮真です。
よろしくお願いします。」
沢井先輩はそう言うとお辞儀をしてから戻って行こうとした。
「待て、壮真、もう少ししゃべろうか。」
監督が呼び止めると監督の顔を見つめた後、前に戻っていった。
「遅いので抜いてください。
以上です。」
沢井先輩はそう言うと席へと戻っていった。
「うん」
監督は大きく頷いて、拍手をした。
「それじゃあ、次いこか。」
「はい!」
沢井先輩の横に座っていた人が返事をしてから出てきた。
「2年の
専門は5000m走です。
趣味は絵を描くことです。
よろしくお願いします。」
そう言うと矢野先輩お辞儀をして席へと戻った。
矢野先輩と入れ替わるように女の先輩が出てきた。
「上田佐紀です。
専門は800mです。
趣味は…読書です。
よろしくお願いします。」
そう言って上田先輩は頭を下げると席へと戻っていった。すると、すぐに次の先輩が出てきた。
「田中俊です。
専門は3000m障害です。
えっと……趣味は特にないです。ああ、でもプリンが好きです。
よろしくお願いします。」
と言って頭を下げると席へと帰っていった。すぐに次の先輩が出てきて
「中村はるです。
専門は800mです。
好きな食べ物は、リンゴです。
趣味は散歩です。
よろしくお願いします。」
と言ってまた席へと帰っていった。これを2年男子の長距離12人、短距離兼フィールド8人、2年女子の長距離8人、短距離兼フィールド8人、3年男子の長距離14人、短距離兼フィールド5人、3年女子の長距離3人、短距離兼フィールド7人、さらにマネージャーが2年男子1人、女子4人、3年男子2人、女子6人の合計78人の自己紹介が行われた。ちなみに、もう少し話すようにと止められたのは澤井先輩だけだった。
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