第8話 初めての練習

「お願いします。」

「「「「お願いします。」」」」


大森部長のあいさつに続くように全員があいさつをした。


「はい、それじゃあ始めようか。

今日から新1年生が練習に参加します。その事をよく理解した上で行動するように。後、今日は恒例の交流会を練習終了後にするからそのつもりでいるように。」

「「「はい!」」」

「さて、今日のメニューだが、短距離とフィールドは萩野先生の指示に従うように。」

「「「はい!」」」

「長距離組と競歩組は30分間のペース走、その後は、300メ-トル流し4本、ダウンで今日は終わりの予定。

何か質問はあるか?」


監督は新1年生の方を見ながら聞いてきた。特に何もなかったがどうするのが正解なのか分からずに監督を見つめ返していると


「よし、それじゃあ始めようか。」

「「「はい!」」」


と言われたので先輩たちと一緒に返事をした。


「それじゃあ行くよ。隊列は1年を囲い込むようにしようか。」

「「「はい!」」」


大森部長の指示で両横に先輩がいる状態でアップが始まった。


1周80秒のペースで400メートルトラックを3周すると水分補給を挟んで体操が始まった。体操は大森部長が次はこれと言ってから行うので無事に終えることができた。


「さて、次は30分間のペース走なんだけど、監督がタイムを言ってなかったから聞いてくるので、少し待っていてね。」

「「「はい!」」」


そう言うと大森部長は監督の元へ走っていった。

しばらくすると監督と一緒に戻ってきた。


「男子は新1年と田中、中村以外はキロ3分半のペースで走るように。別にキロ2分50までならあげても構わん。女子は新1年と岩谷、上田以外はキロ5分半で走るように上げたければ男子同様2分50までなら構わんよ。」

「「「「はい!」」」」


そう言うと監督は僕たち1年生を見ながら


「新1年は男女共にキロ6で決して無理しないように!もし途中でしんどくなったらすぐに周りの先輩に言うように。絶対に前のグループに着いていこうとしないように!絶対に!」

「「「はい!」」」


監督は非常に強い口調で念を押された。


「よし、それじゃあ行くよ。」


大森部長の号令とともに練習が始まった。だけど、なんであんなに強い口調で言ってきたのはなんでだろうか?

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