13.主人公が活躍せず問題が解決するパティーン
【語り部】
仮設治療院は好調だ。
ダンジョンの入り口付近で献身的な治療を行う美少女は、探索者の注目を集めている。
「へ、へへ。な、ナイアちゃん、ち、治療お願いできるかな?」
「こら、おっさん! この子に迷惑かけないの!」
あからさまな下心を見せてくる男もいるが、娼婦のルメニラ先生直伝“ちょっとだけ女性を優遇する”作戦は功を奏したようで、親しくなった女性探索者が変な客を遠ざけようとしてくれていた。
「ナイアちゃん、これ……ダンジョンで手に入れたんだけど、貰ってくれないか? 起動したら目くらましになるっていう使い捨てのアイテムでさ」
「そんな、せっかく得た物なのに、ボクが受け取るわけには」
「いや、いいんだ! こういうところで働いてると、やっぱり危険はあるし。ちょっとした護身用だと思ってくれれば!」
中にはダンジョンで得た物を貢ぐ者まで出てきてしまった。
ナイアは最初遠慮するのだが、結局押し切られるケースが多い。
まあ護身用も何も、雷霆魔法を会得した彼女は並みの探索者では敵わないレベルの強者である。
「……分かりました。申し訳ないですから、今後は遠慮させてくださいね」
「あ、ああ」
「でも、あなたの気持ち嬉しいです。ありがとうございますっ」
そこで初めの頃に覚えた、笑顔で感謝を伝える技術を発揮しちゃうせいで、後続ができるんですけどねぇ……。
「ナイアちゃん、これ魔よけのアミュレット!」
「どけ、テメェ⁉ 俺が狩ってきた超高級魔物肉が先だろうが!」
「宿屋でディナーを用意しですが、二人きりでいかかでしょう⁉」
「あぁなにふざけたことホザいてんだぁ⁉ 俺の可愛い可愛い弟子をナンパしようってのか雷霆魔法で黒焦げにすんぞクソどもぉ!」
男って、ホントバカ。
なお暴走し過ぎると怒れる雷神リオールがそれを上回る暴走を見せるので、今のところ危険な目には合っていない。
加えて自分を心配して怒る師匠を見て、嬉しそうにニコニコしている辺りナイアもバカ側に属している。
一応、探索者もこんな馬鹿ばかりじゃない。
「よう、嬢ちゃん。また頼むわ」
「はい、ゲルガさん」
ナイアは仮設治療院で、ゲルガという男と知り合いになった。
剣と槍、それに中級までの土魔法を使いこなす近接戦闘寄りのパワーファイター。
迷宮都市でも有数の腕利きらしい。
ミランダを襲った魔物は、迷宮信仰者『破滅の信徒』の不手際によって放たれたものだ。
その事件の根幹を叩き潰した人物でもある。
「大きな怪我はありませんが、細かな傷は多いです」
「ま、近接職だ。仕方ねえわな」
「あまり、無理はしないでくださいね」
「おいおい。無理するのが探索者ってもんだぜ」
性格的には多少口調は荒いモノの粗暴ということもなく、「気のいいあんちゃん」と言った印象だ。
既に妻子ある身。自宅では愛妻家の子煩悩だとか。
「しかしよ、あいかわらずのモテぶりだな」
「こういったことをしている子供が珍しいんだと思います。はい、治療完了しました」
「お、あんがとよ。……見事なもんだ。まだ十三歳で、ここまでの治癒魔法を使えるとは。教会に目をかけられてるんじゃなかったら、パーティに誘っているところだぜ」
「ありがとうございます。お世辞でも嬉しいです」
褒められたなら笑顔で感謝を伝える。
ゲルガは肩をすくめた。
「お世辞じゃねえんだがなぁ。モテの方も」
微妙に噛み合わないナイアとの会話に、ちょっと苦笑いをしていた。
「そうだ、ゲルガさん。明日は治療院がお休みなので、気をつけてくださいね」
「おう、分かった。なんか用事でもあんのか?」
「はい。【ルアノの学問所】を訪ねる予定です。友達が通っているので」
「あん? 俺の息子が通ってるところじゃねえか」
ゲルガが少し驚いていた。
妙な偶然があるものだ。
「そうだったんですか?」
「ああ、ゼダって言うんだが」
「話したことは、ありませんね」
「ま、そこまでの偶然はないか」
話したことはないが、名前には聞き覚えがあった。
ミランダの息子ラーレ。ナイアにとっては初めて親しくなった同年代の男の子だ。
その彼と仲が悪いという一つ上の男子が、確かゼダと言ったはずだ。
◆
久々に学問所を訪れたのには、勿論理由がある。
“シトーさんの方は普通に雑談して信用と好感度を稼いで行けば話してくれそうな気がしますね”
“シトーにリッカ以外の「学問所の友達」について、話しましょう。放火を見過ごすことの罪深さを自覚させることが出来るかもしれません”
黒猫型の使い魔オウマ・エッラが伝えた言葉を飲み込んでナイアは考えた。
「つまりボクは……シトーさんを学問所に連れて行けばいいんですね」
ボク、頭いいと言わんばかりに胸を張るナイア。
自分で考えて行動するようになったのはいいことだが、わりと短絡的かつ裏が見えていない。
困りつつも、自主性をはぐくむためにも特に否定はしなかった。
「あ、ナイアちゃん! ……と、シトーさん?」
授業終わりを見計らって、ナイアは学問所を訪ねた。
リッカが手を振って迎えてくれたが、やはりいっしょに来たシトーに違和感を持っているようだ。
「どうも、リッカさん。今日はナイアちゃんに頼まれまして……」
「そうなんですか?」
工房主の娘だからか、微妙な敬語で話すシトー。
ナイアが頼んだというのは本当だ。
「はい。ボクのぼでぃーがーど、です。頼りにしてますよ、シトーさん」
「いやいや、僕は喧嘩なんてしたことなく」
どう考えてもナイアの方が強いし、今なら探索者に声をかければすぐ集まるし、そもそも何も言わずとも過保護師匠リオールが出張ってくる。
なので完全に口実でしかないです、はい。
「ここの学問所、リッカさんだけじゃなく。ラーレくんやクラインくん。ボクのお友達がたくさん通っているんです」
「へえ……」
物珍しそうにシトーは辺りを見回している。
そうさせることが目的だ。
親しい女の子の友達が通う場所。その情報が彼に何らかの影響を与えたらいいのだが。
「あ、ナイア。なんか、久しぶりだな」
「うん、ラーレくん。最近は治療院の方によく行ってたから」
治療院をやる間はミランダの店をどうしても休まなくてはいけない。
その分ラーレとこうやって時間を持つのも久しぶりだ。
「な、なんかさ。ナイア、ちょ、ちょっと印章変わった、よな?」
「そう? ボクは、そんなつもりないんだけど」
自分の身だしなみを確認する。
顔もペタペタと触ってみるが、以前と大した変化はないように思える。
「あはは。ラーレはさ、ナイアちゃんがキレイになったねって言いたいんだよ」
「ちょっ、おまっ。クライン! なに言ってんだ!?」
飯屋の息子クラインがからかうように言った。
色々なところで魅力を磨いたナイアだ。姿かたちは変わっていなくとも、立ち振る舞いが妙に人目を惹くようになったのだろう。
「そうなの、ラーレくん?」
「あい、いや。えっと……う、うん。なんか、そんな感じ」
「ありがとっ。ボク、嬉しいよ」
そこで全開の笑顔を真正面から受けてしまったラーレが、顔を真っ赤にした。
クラインも、その場にいたほかの男子も結構ダメージがある様子。
青少年には既に刺激物レベルになっているナイアであった。
「そうだ、ナイアちゃん! この後はどうするの?」
しばらく話した後はリッカと帰りの相談だ。
「リッカさんのところにお邪魔しようかと。もうそろそろ、追い込みですよね」
「やった。じゃあ一緒に帰ろ。ついでに色々寄り道したい!」
「はいっ」
女の子二人、ぱんと両手を合わせる。
無邪気さは演出ではなく、シンプルにナイアの中から生まれたものだ。
それをシトーは見つめている。そこだけを切り取れば保護者のように見えなくもない。
「シトーさんも、いっしょに行きましょう」
「えっ? ぼ、僕も」
「はい。ダメ、ですか?」
そこでちょっと瞳を上目遣いになる辺り、娼館通いの功罪だと思いますbyオウマ
ルメニラ先生なにやっとんじゃい、とか考える使い魔を余所に少女二人は「甘いもの食べたい!」とか「シトーさん、ごちそうさまです!」とか言ってらっしゃる。
話の流れでシトーがケーキを奢ることになっていた。最後までナイアは「本当にいいんですか?」と気遣っていたけれど。
……ナイアめ。ごく自然に、不快感を与えず男に奢ってもらう技を覚えやがった。
ヤバい。いろんな意味でヤバい。なにがヤバいって……。
「いやいやいや、そんなに喜んでくれるなら、僕も嬉しいよ。ははは」
……奢らされるシトーがめっちゃ嬉しそうにしてるのが本当にヤバい。
これから先に一抹の不安を覚えるオウマだった。
なお、ミランダの息子ラーレに対して、間近でシトーにおねだりするナイアを見るという試練が与えられたことをここに追記しておく。
◆
「最近、なんかすっごく楽しい!」
シトーにケーキをご馳走になり、工房に戻った後はモデルのお仕事。
職人の娘リッカは服の仮縫いをしながらにこにこと笑顔だ。
「ナイアちゃんがモデルになってくれてから、こんな服を作りたい、あんな装飾もいいかもってどんどんアイデアが湧き出てくるんだ。今までは実際には作らないでデザインばっかり書き溜めてたから、自分で考えた服を形にしていくのが楽しいし面白いの」
彼女は結果よりも製作の過程に喜びを見出す性質のようだ。
「ナイアちゃんのおかげだよ、ありがとね!」
「そんな、ボクはなにも……」
実際ナイアはただポーズをとったり仮縫いした服に袖を通すだけなので、過度な感謝に少し戸惑っている。
製作は順調に進み、リッカの服は完成間近だった。
◆
そして「リッカにモデルを頼まれた」という名目で工房に出入りするナイアは、シトーとも交流を図る。
「お疲れ様です、シトーさん」
「あ、ありが、とう?」
気弱なシトーだけに美少女が自らの元に訪ねてくる状況自体が慣れないようだ。
それでも何度も顔を合わせて雑談を重ねていくうちに少しは砕けてきて、そのタイミングを見計らってナイアは話を切り出す。
「シトーさんは、なんだかとても疲れているように見えます。やっぱり、お仕事が忙しいですか?」
遠回りに問うのは踏み込み過ぎて下手を打たないため。(娼婦ルメニラ先生の教え)
もしも相応の信頼を得られていれば、放っておいたって話してくれる。
後はどれだけ真摯でいられるか。
「いや、うん。まあ、そうだね」
「そう、ですか」
ナイアは残念そうに目を伏せた。
話してもらえず落胆した、頼ってもらえなかった……たぶんシトーにはそう見えただろう。
いや違うよそれただのテクニック騙されちゃダメだよ、ってオウマ的には言いたかったけど野暮なツッコミはなし。
しばらくすると沈黙に耐えかねたシトーが、ぽつりぽつりと言葉を紡ぎ始めた。
「リッカちゃんは、すごいなって思うんだ」
それは彼が長年抱えてきた劣等感の吐露だった。
「あの子のデザインセンスは本物だ。僕が長年修行してきて得られなかったものを、当たり前に持ち合わせている。……これからどれだけ研鑽を重ねても、結局僕はあの子に敵わない。なら職人としての僕はなんだったんだろうって、そう思う。僕のこれまでに、これからにいったいどれだけの価値が……」
……黒猫型の使い魔オウマ・エッラは彼にかける慰めを持たない。
彼を生み出した破滅の識聖テネス、その直弟子で若くして雷光の二つ名を持つリオール。さらに言えばナイアも。
みな、才気に溢れた者だった。
他者より劣ることに苦悩する誰かと、オウマはいままで接してこなかった。
だから助言できず、シトーへの言葉はすべてナイア自身から生まれたものだ。
「え? 職人さんの価値は、職人さん同士での腕の競い合いなのですか?」
もっともナイアも色々と経験が足りないせいで、いっさい気遣いのない発言になってしまったが。
「……ど、どういう、ことだい?」
「いえ、職人さんの作ったものを評価するのはお客さんなので、お客さんが喜んでくれたならそれが価値なのではと」
彼女としては純粋な疑問であり、素直な感想だった
「ボクは魔法が使えますが、お師匠のお師匠であるテネス様には絶対勝てません。世界一の魔法使いですから。でもボクの魔法は怪我したミランダさんを治しました。テネス様ならもっと簡単にできたでしょうが、あの時あの瞬間ミランダさんを救えたのはボクだけでした。なら、誰かに劣るボクの魔法には価値があります」
そこでいったん言葉を区切り、ナイアはシトーをまっすぐに見る。
「シトーさんはリッカさんにデザインセンスで劣ると言います。でも、シトーさんの服を買って喜んだ人はいます。その喜びは、リッカさんでは引き出せないものでした。……あなたはそれを、無価値と嗤うのですか?」
シトーは何も言えずにいる。
けれど先程までの雰囲気を和らげるように、ナイアがにっこりと笑う。
「……なぁんて。そもそも、デザインセンスに優れすぎたモノばかりお店に並んでも、買い手は困りますよ。実はボク、落ち着いた服の方が好きなんです」
しっかりとオチをつけるのは娼館での薫陶のおかげだ。
それで多少気が抜けたのか、シトーの表情にも余裕ができた。
「ありがとう、ナイアちゃんは、僕を慰めてくれてるんだな。……でも僕も、大人だから。言葉だけで、心を拭えはしないんだ」
多少の慰めでは溜まりに溜まった淀みを全て消すには至らない。
それは仕方のないことだ。
どれだけの言葉を重ねても、結局シトーは己の才の無さに苦悩し続ける。
だからせめて、とナイアはそっと彼の頭を撫でた。
「いい子、いい子」
「な、ナイア、ちゃん?」
「……きっと、ボクが何を言っても意味がないと思います。どんな慰めも今さら意味がないくらい長い間悩んで、それでも職人さんを続けてきたのだから。いっぱい落ち込んでいっぱい迷って、なのに針を捨てなかった」
すでに成人した大人の頭を少女が撫で続ける。
その奇妙さを感じながらも、シトーは拒否しない。
「頑張ったね、シトーさん。弱音を吐いても、あなたはあなたが思うほど情けない人じゃないよ。ボクにはあなたがとても強く勇気のある人に見えます。だから、いい子。いっぱい頑張ってきたから、今この瞬間くらい、我慢しなくてもいいんだよ」
そのくらい心地よかった。
撫でられることよりも、才がなくても職人を続けてきた今迄を認めてもらえたことが。
何もない自分の悪あがきを褒めてもらえたことが。
知らず涙が溢れていた。
「ありが、とう。ナイア、ちゃん」
「ふふ。これまで頑張ってきたシトーさんは、大人しくボクに褒められてください」
「うん、うん……」
シトーは泣きながら、ただナイアの言葉に甘えていた。
まるで母親のように、自身のすべてを肯定してくれる。
蕩けるようなあたたかさに彼はしばらく浸っていた。
【工房の服飾師シトー】
先日は自分よりも十歳以上も年下の少女に頭を撫でられ褒められ続けるという意味不明な事態に見舞われた。
だけど心は軽くなった。
才のない身でも、誰かに喜んでもらえる服を作れたならそれは価値のあること。
デザインで劣っていても着心地や可動範囲、客側の目線に立った縫製は職人として経験を積んだシトーに一日の長がある。
ならそれをさらに伸ばしていけばいい。
明確な指針ができたことで、コンペに出す衣服の制作もここにきて熱が入った。
そんなある日だ。
シトーは偶然、ルアノの学問所を放火する計画を耳にはさんでしまった。
破滅の信徒はつまり「迷宮を利用して都市国家を経済的に発展させようとする団体」。別に邪教というわけではなく、一般市民の中にもそこそこの数がいる。
彼がその情報を知り得たのは、ごくごく単純に工房の職人にも破滅の信徒がいたのだ。
「……っていう計画があるんだ」
「マジか? でもあそこって工房の娘さんが」
「しかし過激派の行動とはいえ、止める訳にも」
……もしもタイミングが違えば、シトーはこれに何のアクションも起こさなかった。
しかし今は違う。
嫉妬が薄れた今なら、工房主の娘がいる場所への放火は見逃せない。
なにより自分をたくさん慰めてくれたナイアの友達が通う場所だ。
どうにかしなくては。
その日シトーは職人になってから初めて工房を休んだ。
「対応できない⁉」
「はあ」
都市の治安維持は衛兵が務める。
衛兵は複数の詰所に待機しており、彼らを統括するのが都市国家トランジリオドの軍隊……そこに所属する騎士だ。
この国における騎士は軍隊と警察キャリア組の両方の特性を持っており、さらにダンジョン管理という特性から相応の強さが求められる迷宮管理機構にも出向している。
だから衛兵に問題を任せようとしたのだが、それが受け入れられることはなかった。
「いえ、放火の計画と言われましても。実際に起こっておらず、いつ起こるかもわからないものに人員を割くわけに」
「し、しかしですね! 破滅の信徒が!」
「ですから、動けないものは動けないのです」
これに関してはシトーの失策でもあった。
衛兵や騎士にも迷宮信仰者はいる。初手で破滅の信徒を出したために「面倒な事柄」と認識され、明確に事件になるまでは「待ち」の判断をされてしまったのだ。
詰所から追い返されたシトーは途方に暮れて帰路を辿る。
「そんな、このままではナイアちゃんに危険が……」
別にナイアが通っている訳ではないのだが、すでにそこまで考えるほどの余裕がない。
どうすれば、ナイアちゃん……。
そんなことを呟きながら歩くシトー。
八方ふさがり。そんな時、彼の行く手を阻む者が現れた。
「おい、お前。ナイアちゃんに危険ってのは、どういうこった?」
それは屈強な男たちの集団だった。
……さて、結果だけ先に伝えておこう。
学問所放火事件は、その実行犯二人が捕縛されることで解決した。
それを為したのは騎士でも衛兵でもなく、迷宮探索者たちだった。
彼らは叩きのめした犯人を詰所に突き出し、こう言ったという。
『はんっ! 騎士も衛兵も頼りにならねえ! ナイアちゃんの大切な場所を守るのに理由なんていらねえだろうが!』
『そうだ、俺らナイアちゃん派は、いつだって臨戦態勢だぜ』
うん、まあ。
つまるところ、仮設治療院がうまく行き過ぎて、ナイアファンが生まれ。
ファンたちがシトーの呟きを聞き、衛兵なんざ頼らず俺らでナイアちゃんのために戦おうぜ勢が出張ってきてしまったのだ。
ぶっちゃけオウマも想像していなかった嫌な連鎖反応である。
まあ、結果として学問所は炎上せず、リッカが焼死する事態は避けられた。
ナイアが特に何もしないうちに予言は覆されたのだった……。
【語り部】
「……というのが、事の顛末なんだけど」
「あ、ああ、ああああああ……………!」
オウマから報告を受けたナイアは、羞恥に床をごろんごろんぐるんぐるんしてました。
《追加情報》
・リッカの死の予言が解除されました。
・今後、都市の勢力『迷宮管理機構』『迷宮探索者』『破滅の信徒』『市民』にプラスして、
『ナイアちゃん派』が加わります。
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