第35話 生徒会1
私は名前は若葉高校、生徒会副会長の蝶野白羽。
生徒会長の日野将吾、書記の花井優、会計の新見いろはと共に若葉高校生徒の為、日夜努力しているのであった。
コンコン
その日、生徒会室のドアがノックされた。
その瞬間、生徒会メンバーに緊張がはしった。
「どうぞ。」
私は緊張気味に声を発した。
ガラガラ
生徒会室の扉が開くと、私達生徒会メンバーが一番会いたくない人物が入ってくるのであった。
「優、お茶!」
生徒会長である日野将吾が付き合っている彼女を呼び捨てし、お茶を淹れさせる。
ってか、生徒会メンバー内で付き合うなよ!私といろはが振られたみたいで惨めじゃん。そんな事を考えていると尋ねてきた客人が口を開いた。
「どうも、お構いなく。」
透き通るような美声が生徒会室に響き渡る。
これが先生や一般の生徒ならお茶を淹れるのを止めるところだが、彼女が相手なら持て成さないわけがない。
新見いろはがとっておきの高級茶葉で持て成すのであった。
* * * *
彼女が一服するのを待ってから、話を始める。
「それで、御用件は何でしょうか?」
彼女が相手だと私以外はビビりまくって話が進まないので私が中心になって話をする。
「ちょっとお願いがあるの。」
はい、出ました!
彼女お得意のお願いだ。
これまで何度このお願いをされたか‥。
調子に乗るなよ!!
‥‥など面と向かって言えるわけもなく、彼女の話を聞くしかないのだ。
ちなみに何故、我々生徒会メンバーが彼女に逆らえないのか‥。
実は生徒会を決める生徒会役員選挙で圧倒的大差で負けそうな我々を助けてくれたのが彼女だった。
中間発表でボロ負けだったのに、彼女に助けてもらったら我々が勝利した。
どんな手を使ったのか我々は知らされなかったが世の中、知らない方が幸せな事もあるのだろう。
さて、目の前の女性を紹介しよう。
名前は朝日奈茜。
我々生徒会メンバーの頭が上がらない人物だ。
そんな彼女に我々はいろいろなお願いをされてきた。
「髪の色を自由にさせて。」
昨今の流れもあって、これは思ったより楽に校則を変更出来た。
「男でも女性用の制服を着れるようにして。」
これは先生に反対する人がいて、かなり苦戦した。最終的に彼女が先生達と話し合うと問題なく校則を変更出来たのだ。
「それで、お願いなんだけど‥
修学旅行に家族の同伴を許して欲しいの。
あっ、最悪『姉』だけの同伴でもいいけど‥。」
朝日奈茜が真顔で理解に苦しむ事を口にするのであった。
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