第7話 今度はキールの番

「え…?私の番ですか?」


「だって僕だけ我儘言うのは仲良くなるとは違うでしょ?だからキールのしたいこと、僕もするの。」


キールは大人しい子っぽいし、そんなびっくりするとこはしようとしないだろう。


「えっと、ありがとうございます。…したいことですか 、私そんなに趣味とかはないので…。そうですね、花を見るのは好きです。」


「キールは花が好きなんだ。じゃあ、花がたくさんある庭に行こう!」



△▼△



「わあ、綺麗だね!」


あれ、いまなんかキール驚いてた…?

急に声出したからかな、ごめんね。

次から気をつけるよ。


「あ、そ、そうですね!とても綺麗な花が咲いていますね。」


「キールはどんな花が好きなの?」


「好きな花ですか。そうですね、あまり華やかではなく、ひっそりと輝いてる、そんな花が好きです。」


…うーん。


「キール、これとかどう?」


白い、前世でいうカスミソウみたいな花。


「すごく綺麗な花ですね。」


気に入ってもらえたみたい。


「キール、じゃあこの花を摘んでキールの部屋に飾ろうよ。」


「え、そんな、大丈夫ですよ。」


「いいのいいの。僕のキールへのプレゼントだから。」


ここまで付き合ってもらったしね、感謝の気持ちも込めて。


「そういうことなら…。」



△▼△



「キール、ありがとう。とっても楽しかった!これからもよろしくね。」


「よろしくお願いします!」


今日一日でだいぶ距離が縮まったみたいで嬉しい。

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