第9話 ノエル様、お勉強のお時間です

転生から約半年がたった。


どうやら今日から家庭教師がつくそうだ。



△▼△



「ノエル、突然なんだが、ノエルに家庭教師をつけることにしたんだ。」


貴族に教養は必須だもんな。


「そうなの?どんな人?」


「セドリック・レドスフィアという男で、レドスフィア伯爵家の三男にあたる。ノエルは字の練習や魔法、剣など教えてもらうんだ。」


「へえ、わかった。」


俺、家庭教師はおじいさんとかがつくんだと思ってた、ごめんなさい、セドリックさん。


てかてか!

魔法?!

やった、魔法使えるようになれるんだ!


「じゃあ、会う日は——」



△▼△



「初めまして、ノエル様。セドリック・レドスフィアと申します。これからノエル様の家庭教師をさせていただくことになりました。よろしくお願いします。」


わお、やべえ。

超イケメンだ。

王子様系のイケメンだ。

金髪に色素薄めの緑色の目。


俺が女だったら惚れてたね。


「ノエル・ジュスタンです。これからよろしくお願いします。」


「こちらからもよろしく頼む、セドリック殿。」


いつも親バカなのにお父さん、ちゃんと当主してて偉い!笑


「はい。よろしくお願いします。」



△▼△



「では、よろしくお願いします。まずは字の練習からですね。」


「セドリックさん、よろしくお願いします。」


とりあえず教わったんだけど…。


——なんてこった。

すらすら字が書けるなんて。


「一通りやったのですが、ノエル様は覚えがいいですね。しかもとても字が綺麗ですね。」


「あ、ありがとうございます。いつも、キール——専属執事と本を読んでいるので、字に少し慣れてるんだと思います。」


やべぇ、なんか気まずい。


「そうなのですね。ふふ、とても偉いです!」


——あわわ、頭撫でられた!

まじ王子様かよ!

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