第5話 俺は子供をしっかり楽しむぜ
本読んでもらったよ。
驚いた。
字、読めたんだけど。
ただ、日本語ではなかった。
記号?みたいな字だった。
それと読んでもらった本の内容なんだけど、よくある童話みたいな絵本だった。
なんか情報得られるかなっておもったけど、何にもなかったね。
さすがに、こんなすぐ字読めるの変だと思うから、ちょっとの間黙っておこうかな…って思ったけど…あの人たちなら喜ぶよね!
よし、次のとき驚かしてみるか!
△▼△
おはよ。
今日はうちの子、こんな早くに字読めちゃうぞ?!作戦(?)やってくぞ。
——ガチャ。
お、きたきた。
「おはよう、ノエルちゃん♪」
「おはよう、ノエル!もう喋れるんだってな!」
あ、そっか、お父さん昨日いなかったんだっけか。
「うん、しゃべれるよ、パパ」
もう、俺はプライドを捨てたからな!
「おぉ、パパか、呼ばれただけでこんなに嬉しいとはな。ガハハ」
「ふふ、そうね。成長していくのってとっても嬉しいわね♪」
とりあえず朝ごはんとかあるから、本は一旦あとだな。
そうそう、言ってなかったけど、最近は離乳食だ。
ミルクじゃないからちゃんと食べてる感じがしてちょっと嬉しい。
「…おいしい。」
「ほんと?そう言ってくれるとママ嬉しいわ♪」
これはほんとだから、ちょっと照れくさいな。
「そろそろ、ごちそうさまかな?」
「うん。ごちそうさま」
どうやらこの世界にもいただきます、ごちそうさまの概念はあるみたいだ。
異世界なのにそういうところが日本に似てるのはちょっと懐かしく感じる。
「ママ、本読んで」
「今日もみたいのね?でも、ママお片付けしないとだから、今日はパパに読んでもらってね。」
食後だから片付けあるのか。
お父さんに頼むか。
「パパ、本読ん」
「おう!パパが読んであげるよ、ほら、どれがいいんだ?」
おぉ、食い気味。
まあ、読んでくれるならなんでもいいか。
てか、お父さん仕事とか大丈夫なんだろうか?
——これは子供の俺が気にすることじゃないな。
なんか、考えに子供のメリットがどんどん組み込まれていってる気がするな、俺。
「これ、読んで。」
今日はこれにするか。
「——そして、少年は…」
「これ、とり?」
「…え?!」
「…あってるけど、ノエル、まさかもう字も読めるのか?!」
「うん、読める」
「本当にすごいな!!パパはとっても嬉しいぞ♪」
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