第4話 ママ、本読んで?

——暇だ。

まっじで何にもすることがない。


転生系の人たち、この期間なにしてんの?


生まれてから1ヶ月ちょっとは全然大丈夫だったんだよ。

起きてる時間が短かったし、その時間は世話されてるから。


でも、最近はどうよ。


前より寝れないんだよ。

乳幼児じゃなくてどちらかと言えば幼児の生活なんだよね。


体もそれなりに大きくなってるし。


赤ちゃんってこんな成長早かったか???


赤ちゃんがどう過ごしてるのか知らないから、なんとも言えないけど、さすがにおかしいと思うよ?


まあ、ここ地球じゃないから、いろいろ違うのかも知れないけどさ。



△▼△



あれから少したって、喋れるようになったぜ!


やったね。


なんでそれがわかったのかというとなんとなく、今って喋れるんか?と思って、1人のときに試したらいけた。


でも、今のところ人前で「あうあー」「あうー」ぐらいしか喋ってない。


あ、成長速度はもう考えないことにしたよ。


でも、相変わらず暇なのは変わらないんだよね。


積み木とかあるんだけどさ、中身25だから、遊ぶのに抵抗あって…。


てことで、お母さんに本を読んでもらおう!


たぶん本読んでもらうとかは変じゃないでしょ?

自分で読むのはさすがに何かあやしまれそうだからね。

そもそも自分で読めるのかわからないけど。


というか突然喋って大丈夫だろうか。


まあ、急にはいはいし出しても喜ぶ人たちだしね。

そこは大丈夫だろ。


——まって、声かけようと思ったけど、もしかして「ママ」って呼ばないといけない感じじゃね?


最初からお母さん呼びはどこで覚えたの?ってなるじゃん。

あの人たち、「ママ」「パパ」って自分たちで言ってるし。


まじかぁ…。


——よし、覚悟決めた!


「…ママ」


「?!?!今ママって言った?!わぁ〜、嬉しいわ〜♪ママよ、ノエルちゃん♪」


相変わらずの反応ですね、お母さん…。


前も指でどうにかなったから、それでいくか。


「…ママ、なに、あれ?」


「あぁ、あれね。ノエルちゃん、あれは本っていうのよ。あれが気になるのね?」


こくこく。


「ちょっとまっててね。今取ってくるからね。」


よっしゃ、いけたいけた。


流れ的に読んでくれるだろうし、流れにまかそう。

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