第4話
次に目が開いた時は、もう朝になっていた。マリが私服のエプロン姿で目玉焼きをテーブルに運んでいた。起き上がった私を見つけると、彼女はころころと笑った。
「他の子たちはもう起きてるよ。みんなで朝ごはん食べよう」
見回すと、みんな私服に着替えて、髪をとかしたり、朝食の準備を手伝ったりしている。
夢だったかと思ったけど、スマホで去年発見された男女の遺体の写真を探す。野次馬が撮ったのだろう。少しピンぼけした写真が見つかった。拡大する。
その様子は確かに去年読んだ記事と同じだった。女性が男性に抱きつくようなかっこうになっていた。でももし、それが……カナコさんがタクミくんにしがみついている姿だとしたら。
私はカナコさんの言葉が忘れられない。
「逃がさないよ」
あの祭りの日、メイドカフェに幽霊がでた 優たろう @yuu0303
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