(二)-8
もう一つ、赤ん坊の遺体は、ベビーベッドの上にあった。こちらも事件性がなさそうであったという。
ただ、彼女への取り調べは殺人ではなく、死体遺棄容疑であった。二人が死亡した際に死亡届を出さなかったとこと火葬しなかったことが戸籍法八六条、八七条に違反していると問題視されたようだった。
彼女は前回同様、テーブルの上に視線を落としたままだった。
「あなたは母親の幸子さんと、産まれて間もない赤ん坊の三人でお住まいでしたよね」
「お母さんはご病気だったんでしょうか。お部屋に病院から処方された薬がありましたが」
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます