6話「8月15日、異変その2」

朝10時…。私達はおばあさんのお見舞いの為に病院に向かっている。

「・・・・。」

主が私の顔をジロジロ見てくる。

「どうしました?」

「・・・。いや…。その嬉し顔やめてくれ…。気が散る…。」

そう言って主は顔を戻す。

「えへへ…。すみません…。」

主は少し溜息を着いた。

「…。まぁいいや。もうそろそろ病院に着くぞ。」

病院に着いた私達は中に入りおばあさんがいる病室に向かう…。

向かっている最中。廊下には人が寝ている…。そして医者の人達も行き交っている…。

(これは酷いですね…。)

私はふと主様の顔を見る…。

いかにも表情が暗い…。

「行くぞ。すもも。」

私達は急いで病室に向かう。




~~病室前~~

主が部屋の前で止まり扉を開ける。

「・・・!あんたは!」

おばあさんのベットの前いたのは予想外の人がいた…。

「夫人…!」

「あら…。スモモさん…。主様…。こんにちは。昨日は大変でしたね…。」

「それはお互い様ってやつやろ…。」

すると主は圧を強めこう言った。

「どうしてあんたがここにいるんだ?」

夫人は圧に驚いていたが…。冷静に答える。

「この人はこの国の中で3番目にでかい農園を持っていて納品量が1番多かったんです。それで国としてお見舞いに来ました…。」

「ふーん…。このばあさんやっぱり凄い人だったんだな。」

私は婆さんの顔を見る。

「所で…。主様達は?」

「あー。この人は私たちによく仕事を依頼してくれる人やんよ。正直この人がこんな事になるとは思わなかった…。」

「…。それは残念です…。国としても痛手です…。」

「それであんたら国はなんか今回の犯人わかるんじゃないか?」

「…。はい…。けど今回の犯人はもうわかっています。それに首謀者は捕まえました…。あとは…。」

「西の国をどう講和をつけるか?だろ?」

「!!!!どうしてそれを…。」

「ん?感だよ。」

「…。」

「まぁばあさんは無事なのはわかってよかった…。長いする事も無いし、帰るぞスモモ。」

主は後ろ向き扉を開ける。

「あ…。最後に1つ。」

「…?どうしました?」

「隠れてるやつ。近いうちにまた会うかもね。よろしくね〜。」

そう私達は病室を出た…。

「・・・・。あの人只者ではないわね…。」

病院を出て数分後…。

「なぁ、スモモ。」

主が口を開いた。

「なんですか?主様?」

「私怖いわ。」

主は顔を上げる。

「まぁ…。私はどんな時も主様について行きます…。」

「…。そうか?」

「約束なので…。」

「そうか!…。なら少し…。遠回りするか…。」

主は私に問いかけてくる。

「…!はい!喜んで!」

私達は少し遠回りをする。

そこから更に数分…。街道を歩いていると…。わたあめを持った子供や、手を繋いでいるカップル…。

「これって…。まさか…。」

主が顔をぱぁぁあ…。と明るくなる。

「祭り!?」

「行きますか?」

「そ…。そうだなぁ…。この2日…。明日のこともあるし…見回りぐらいはするかぁ…。」

(内心嬉しいくせに…。)

「じゃ行くか!」

私達はお祭りに行く。





3時間後…。

近くの公園のベンチに座る。

「いやーー!結構回りましたねぇ!」

「だな…。」もぐもぐ…。

「・・・・。」…。まだ食べてる…。

食べ終わり…。

「ゲプ…。」食った…食った!

そうしてお腹を叩く。

「たく…。下品ですよ…。口の周りも拭いてください。」

私はハンカチを手渡す。

「お!すまん!」

「けど…。きっかけって…。この祭りにでも出来るんじゃ?」

「そうだよな〜…。」

私は主に聞いてみる。

「ならこの祭りの時に主様は何をしますか?」

主は顎に手を当て…。

「うーん…。爆弾かなぁ…。」

「爆弾…?」

「爆弾を祭り途中に爆発させる。」

「…。えげつないこと考えますね…。」

「そして国に宣戦布告して潰す。相手がてんやわんやしてるところを速攻で叩く。」

「…。えげつないこと考えますね…。」

「けど…。そんぐらいはするだろ?」お前2回言ったな…?

「えぇ…。こわ…。」大事なので…。

「んでどうする?」

「無事に祭り終わるまで見回りするって感じですか?」

「だね。待つしかないね。」

「けど…。暇だし良いか。けど気を緩めずにやるぞ。」

そう言っている主様だが…。楽しそうな顔をしている。

(けど…。まぁ…。後は国の犬どもに任せるか…。)

そう…。私達をつけている犬共に聞こえるように話した。

気配がないってことは…。私の感は当たってるって事か…。さぞ…。祭りを楽しませてもらうぞ…!!!!




国本部

大統領と奥様が秘密警察からの事の顛末を聞いていた。

「…。まさか…。主様が言ってた事が本当になるとは…。」

顔色が真っ青になる。

「…。そうか…。本当に起きたんだな…。」

「はい…。まさか…。本当に起きるとは…。」

我々3人は頭を抱えていた。

「…。死人が出る所だった…。本当にその主には感謝するしかないな…。」

そう国のトップが頭を抱える。

「あなた…。その主様は…。国同士の戦争を…。」

「やっぱりその人…。なんか裏あるな…。」

「実はその情報もあります…。」

そう情報をまとめた紙を渡した。

「な!」

(やっとどんな人かわかるのね…!)

その文字を見て私達は驚愕する。

「まじで…?」

「え?」

2人はその書類に書いてある言葉に鳥肌が立つ。

元西の国、赤旗部隊長、名前不明、通称東の死神

前戦争にて…。お互いの国の恐怖を植え付けた名前…。東の死神…。

(主様…。どうしてあなたがここへ?)

すると大統領は秘密警察に命令を出す。

「いいか!こいつを抹殺せよ!もし!国を仇なす者でもなくても殺せ!こいつは我が国の敵だ!何故この鬼を10年間見つけられなかった…!」

大統領は膝を付き頭を地面にこする。





「バックション…!」

私は帰り道…。くしゃみをする。

「どうしました?風邪でも!?」

スモモは心配になったのか私の方に近づく。

「いや…。なんでもない。多分誰かが噂してるんだろ?」

私は笑った。


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