第5話「8月14日、異変」


「んー!!!」

朝10時。昨日のなんか1日寝てたらしい…。起きた時には…。スモモが隣に寝ていた。

私は今朝の事を思い出し顔を赤くする。

「・・・・。少し恥ずかしかった…。」

それを見てスモモは頭の上に?を浮かべていた。スモモ曰く、

「主様が”寂しいから一緒に寝よー”って言ったからですよ〜。」

私…。言ったけ?寝ぼけてたから仕方ないのか…?

そして今は朝のやる事を済ませ、のんびりしていた時…。

ピンポーン!

「ん?なんだ?」

「私行きます!」

スモモが玄関に向かった。

「はーい…!」

扉を開けた瞬間、綺麗な服を着た人がいた。

「あの!何でも屋ってここですか!?」

そう焦っていた。

「・・・・。」(そうだった!ここは!何でも屋だった!)

私は内心びっくりしたが…。それにこの人もすごい疲れているようだった…。

「まぁ!とりあえず話聞きますので中で!」

私は中に入れリビングに案内する。

リビングの椅子に座らせコーヒーを入れた。すると反対に座っていた主が話し出す。

「そんなに焦ってどうかしたんですか?」

すごい冷静だ…。仕事モードってやつか…。てか…。いつ着替えた?

「実は…。私の愛犬が行方不明に!?」

「「・・・・。犬!? 」」

話を聞くと…。

犬が居なくなったのは3日前の事…。




13時頃…。私たちは犬を探すために街に出た。

「とりあえず…。この犬を見つけなきゃならねぇって事か…。 」

犬の写真をもらいそれを見ていた。

「すごい高そうな犬ですね!」

そうスモモは屈んで写真を見た。

「てか…。本当に見つかるのか…。」てか…。屈むな…。

「・・・・。」す...すみません。

「けど…。今回…。この人だけじゃないような気がするんだよなぁ…。」

「えぇ…?なんでですか?」

そう引きつった顔をした。

「まぁ…。似てる…。」

「似てる?」

「東の国のやり方に。」

私はニヤリと答えた。

そこから3時間…。町中を探したが…。それらしき犬が居なかった…。むしろ…。他の人も探していた…。





夕方4時頃公園ベンチに座っている。

「結局見つかりませんでしたね…。」

私ははため息をつく。

「そうだよなぁ…。少し心当たりがある…。もし…。そこがまた使われてるんだったら行ける…。」

「!!!!それは本当ですか!?」

「けどねぇ。本当は現行犯で捕まえるのが妥当なんだけど…。」

「あー...。お墓参り…。」

主は少し暗い顔で…。

「そうなんだよお…。なら今日中に終わらすか。」

「そうですね!」

「そうだよな…。全部お前に任せるからな!」

「…。まぁそれは後するとして、墓参りもある。早めに捕まえないとですね!」

すると主は決心が着いたのか顔を上げ、主はベンチから降りた。

「…。よし!行くぞ!西の国に一泡吹かしてやる!」

そうして私たちは東の国の国境に向かった。




東の国国境にある西のアジト。

「キャン!キャン!キャン!」

そこに居たのは沢山の犬…。とてもみんな綺麗だった。それを眺めているガタイのいい男。

「おい!犬ども黙れよ!」

「隊長!」

するとバタバタと俺に近寄ってくる部下。

「どうした!うるさいぞ!」

「申し訳ありません!緊急なことでして!」

「…?どうした。」

「拠点A、及びBからの定期連絡がなくなりました!」

「何!?東の国の奴らは察したのか!?」

「いえ…。動いてないと情報が…。」

「一体誰が!な…!!!!」

背中に違和感を感じた。この違和感…。銃口!

「動くな。お前ら…。」

俺は振り返ろうとするが…。

「振り返るな…。殺すぞ…。」

俺は圧に圧倒された。どうして…。銃を持っているから怖いのか…。違う…。どうしてこいつが俺の後ろを…。

「お前!どうして…!ここに…。いる!仲間も沢山いる!どうして!」

「ん?」

するとそいつは飄々として。

「あー。そいつらならメイドが倒したぞ。」

「え?」

「主様!終わりましたー!」

そこに居たのは…。顔を隠しているが…。返り血ひとつ無い…。女性の体付き…。いや…こいつら一体何者なんだ…。しかも音がなかった…。これって…!

「まぁ、終わったて事で…。質問に答えてもらおうか?」

「は!?お前の質問なんかにこた…!!!!」

すると銃口をさらに強く押される。

俺は考え直し…。

「わかった!わかった!答える!で?質問は!?」

銃口の圧が少し無くなる。

「んで…。1つ目、お前は西の国関連のやつか?」

「・・・。そうだ…。」

「ふん…。やっぱり私の感は当たってたな!スモモ!」

「名前言わないでくださいよ!」

そいつらは家で談笑してるかのように話し合う。

「んで…。2つ目。拠点A、B、Cにいた大量の犬達、何をするために集めた?」

「首に爆弾を取り付けて…!」

「あ!やっぱり!やっぱり私の感はあってるよ!」

「そうですね!」

「とりあえずこのんぐらい!もう寝てても良いよ!」

そう俺はバチバチ!と音が聞こえた後意識が落ちる。

「スモモ。終わったなー!」

夜9時頃…。

国境際を歩いている。

「そうですねー。久しぶりに走りましたね〜…。」

スモモは息一つ上がっていない。

「それにしても国家の犬どもは…。お?噂をすれば…。」

何人かが馬に乗ってこちらに来る。

「早馬ですかね?」

「けどお前の方が足速いやんけ。」

「確かに…。それもこれもどれもあなたの力のお陰ですかね。」

すると馬は私たちの前で止まり、乗馬してる奴が降りてくる。

「君ら…。どうしてこんなところに?」

私の前に来る。

「ん?依頼で。犬探せって言われて。」

「…。そうか…。感謝する。」

そいつは後ろのやつに指示を飛ばした。

「所で?あんたら何者?」

私は私に話しかけたヤツに話しかける。

「お前がなんなのか…。国境付近にまで乗り物を使わずに来たお前らが私は気になるが?」

「ガハハ!そうか!そうかもな!」

そうして会話は終わり相手側とはすれ違った。

「あの!主様!会話は程々にしてくださいよ!普通に怖かったですよ!」

「いいだろ?別に。私達は悪い事してないし!」

「はぁ…。私は貴方が怖いです…。」

「スモモ!今日のご飯は!」

「あなたのその鬼メンタル…。尊敬します…。」

夜、9時…。今日はご飯作らないで寝ようと思ったが…。主様のためなら仕方ないのかなぁ…。

そう私達は帰路につく。

10時。

段々と家に近づいていく…。けど…。辺りは騒がしかった。特に北西の農業地帯…。近づいていくに連れ…。何が起きたのか…。大火事が起きていることに気づく。私達はいつの間にか走っていた。

私はスモモにこう言った。

「北西の農業地帯に行く時家を通る。その時に準備...。間に合わないかもしれないが人を助ける準備をしていくぞ…!」

「はい!」

家の前50メートル…。家に前…。なんか扉に横たわってる…。人が…。

私は目を細めた…。

「・・・・っ!!!」

すると主が気づきスピードを上げる。

「ばあさん!!!」

「!?」

主はおばあさんに近づく。

「こんなに…。血が…!」

手にべっとりと血が着いた…。

(・・・・!)グギ…!

急に頭痛が…。

やめてくれ…!今はばあさんのこと最優先だ…!頼む…!

私は突然の頭痛に負けずにスモモに指示を飛ばす。

「スモモ!すぐに中央病院に!連絡!それが終わったら応急処置やるぞ!」

「はい!」

私は主の指示を受け取り掛かる。

2時間後…。

「意識が失って血液の出血が酷かったものの…。スモモさんの応急処置のお陰でどうにかなりました。流石です。」

「だろ!うちのスモモはやるだろ!」

そう主は笑った。

「…。ありがとうございます。」

「まぁ、スモモさんは更に技術をあげてもらってだね…!いずれ…!」

すると部屋にナースが入ってきて。

「先生!今は猫の手を借りたいほどなんですよ!すぐにこちらへ!」

そう耳を引っ張られ部屋を後にする。

「とりあえず良かった。」

主は真剣な顔をした。

「‍そうですね。」

「先生の話と状況的に農場地帯での火事…。それに1部のヤツら襲われたとか…。そのうちの1人がババア。それに今回の件は国の犬どもが別件で足を取られてる時に起きたこと…。これって狙ってなきゃ出来ないと思う。」

おばあさんを見てそう言った。

「それに私達も留守の時にもだ。」

「確かに…。私達ってそんなに危険視されてるんですか?」

「そうだろうよ…。まぁ!それはさて置き!冷静に物事に対してしっかり頭で理解しよう。」

「はい!」

そうすると主は…。

「まぁ…。実はな…。アベリアからの手紙の内容なんだが…。」

(ついに来た…!)

「実はアベリアからの手紙の文字は汚かった…。」

主の言葉に私は…。

「…。それって…。」

「あぁ…。覚えているのか。」

「はい…。文字が汚い…。つまり...。」

「「国同士が大きく動く。気おつけろ…。」」

少し私は1呼吸をして話し出す。

「けど...。本当に起きるんですかね?」

「まだ確信はしてないが…。少なくとも1年のうちには…。それにアベリアが言ったからには”ある”。」

「また戦争が…。」

「だな。もしこの戦争が起きればこの国だけじゃない…。ほかの国もただじゃすまない...。」

私は疑問をぶつける。

「主はこの戦争…。どうしますか?」

主は空を見上げた。

「止めたい…。昔は東の国を復讐の対象で見たが…。今は広い視野で物事を見れる…。それを活かしたい。もう…。悲劇は起こしたくない…。」

「なら…!」

「止める…。この戦争…。起きる前に潰す。」

「えぇ…!?そんな事出来るんですか!?」

衝撃すぎてびっくりした。

「やるしかない…。けど…。」

「けど?」

「私たちがことごとく西の国の作戦を潰している。奴らは戦争の火種が無い。どう作るんだろうな?」

「なら今は…。戦争の火種を潰し続けることからですね!」

「だな!」

主は笑った。

「・・・。」

私は主の顔をまじまじ見る。

「どうした?」

「無駄に笑顔作らなくていいですよ?国境まで走ったんですから疲れてるでしょ?」

「・・・・。そうだが?」ぐっへ…!

私は主に抱きついきた。

「今日は国境付近まで全速力で走ったんです…。疲れてるんです…。今日はもう帰りましょう…。」

「・・・・。わかった…。ちょっと頭も回したし疲れた。」あと離れろ…。熱い…。 すっ…すみません…。

私は主から離れ私はこう言った!

「戦争の火種なら私に任せてください!あなたも命にかけても守ります!」なんなら…!今日も一緒に寝ませんか!?

「・・・・…。はぁ…。」それは勘弁だわ…。

帰路に着いている時…。

「スモモ…。」

「はい?」

「少しは自分の事を大事にしろと何回も言ってるだろ…。どうして理解してくれないんだ?」

「生まれつきなもんで…。」

「ふん…。懐かしい物を聞いた…。」

主は1呼吸を置いて…。

「なら…。明日はおばあさんの所に行くぞ。」

「はーい!」

家に着いて1時間…。主は自室で寝てしまった。

(無理もない…。深夜の3時…。おこ…。主様は寝るだろ…。)

私は身体に力を入れる…。

「…!!!」

すると大きな黒い鎌が出てくる。

(やっぱり…。定期的に出しとくべきだなぁ…。最近鎌を使わない相手多くてここ10年近く出してなかったし…。もし今後戦争が起きるのなら慣れとかなくちゃ…。主様みたいに使えると良いんだけど…。)

主の前では大きな態度をとったが…。私は少し不安になっていた。

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