13話_霊刀

霊刀八咫烏。それは鈴村家に代々伝わる刀であり、選ばれし人間でしか抜刀する事が出来ないとされている。1度その刀を手にすればどんな悪霊だろうと断ち切る事が出来てしまう。

しかし、極わずかな人間でしか扱えないという事からその刀の存在も忘れられ少しずつ扱う人間も少なくなってしまった。

その存在を知るのは鈴村家の先代、彼女達の両親と娘の鈴村円香、彼女の妹である詩乃位でしかない。

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「……木の箱?」



「あぁ…四角形の木箱だ。見た事は?」



「…見た事は無いが、何故それを?」


2人の少女が話しているのは学校の屋上。

1人は白髪、もう1人は茶髪。

片方は詩乃でもう1人は涼華だった。

涼華は話を続けていく。


「聞き覚えは無いか?コトリバコという名に。」



「コトリバコ…!?」



「…やはり知っているな。実物は見たのか?」



「見たよ…私の元居た部活、超常現象研究会…そして現部長の武内弘人、彼がそれを持ってた。お陰で殺されかけたよ。それもネットオークションで買ったらしい……それがどうかしたのか?」



「…箱が未だ残っている。誰かが意図的に作ってバラ撒いているらしい…その超常現象研究会に連れて行って貰えるだろうか?」



「構わないが…話が通じる連中じゃ無いぞ?」



「ただ話をするだけだ。聞かないなら……。」



「待ったッ!斬るのはダメだからな?」


慌てて詩乃が止めに入る。

涼華は何処か不思議そうな顔をして彼女を見つめていた。


「…解った、詩乃がそう言うなら止める。」



「私がそう言わなくても止めてくれ…それより、いつもその格好で動いてるのか?目立つだろ?」



「問題無い、こうすれば良い。」


涼華がパチンと右手の指を鳴らすと紅白の巫女衣装が消えて詩乃と同じ制服へ姿を変えた。


「便利だな…それ。」



「大した力を使わず変化させられる…後は念じればそれで良い。」


そう話すと涼華は歩き出す。それに続いて詩乃も彼女の後に続いて行くのだった。

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校内の3階、屋上から少し離れた場所に部室が存在する。そこが超常現象研究会が部室として使っている場所である。


「…此処か?」



「あぁ…そうだ。部員人数は10人、部長を入れて11人だ。」


2人は部室の前に立つとドアを見ていた。

涼華がノックも無しに開けると部室の中へ入ると

3~4人程、中に居た。誰もが驚いて此方を見ている。


「武内は居るか?」


涼華は開口一番に呟く。しかし、全員が目を逸らしまるで聞こえなかった様な扱いをして来た。


「聞こえなかったのか?武内を探している…部長だと聞いているのだが知らないのか?」


近くに居た生徒へ涼華が話し掛けると眼鏡を掛けた男が振り向いた。


「武内…武内なら行方は知らない。」



「知らない?…そんな筈は無いだろう?」



「……アイツは呪われたんだ。箱の祟りって奴に。」


彼は目を逸らすと涼華は詩乃の方を見る。

此処で攻守交替となった。


「彼が箱をご丁寧にウチの図書準備室に送り付けたのは解っている…でも箱は全て処分した。変なモノをネットオークションで買うからだ…全く。」



「か、買ったのは…!買ったのは彼の友達だ。それに手を加えたのは武内だよ…僕達じゃない!!」



「じゃあ何でまた箱がばら撒かれている!?素直に答えた方が身の為だぞ?」


詩乃は彼を威圧し睨んでいた。

だがこれ以上の事は聞き出せず、2人は部室を後にした。


「どうやら、隠している訳じゃ無くて本当に知らないらしい。コトリバコと言えば彼かと思ったのに……。」



「…詩乃が取り乱すというのは余程面倒だったのだろう?」



「当然だ…こっちは殺され掛けてるんだぞ?女の人と子供はコトリバコには近付いてはいけない。憑かれて殺される…現代怪異の中で1番厄介な存在、それがコトリバコ…。」


その足で2人は図書準備室の奥へ来ると明日香が部屋の中に居た。


「お、詩乃…って、ソイツはこの前の!」


明日香は左腕の時計を構えると涼華を睨む。


「わぁあッ!待て待て!!此処で力を使うなって!」



「退け!此奴に吹っ飛ばされた借りを返してやる…表に出ろッ!!」


明日香は涼華へ近寄ると睨み付ける。

以前、彼女は涼華により吹き飛ばされて身体を強打した他に戦っても全く相手にされなかった。

それをずっと根に持っていたのだ。


「…祓い師の力は喧嘩の様な野蛮な行為に使うモノでは無い。」



「うるせぇ!それともビビってんのか?」


バチバチと詩乃の横で2人が睨み合っている。

そこへ朱里と理人が合流すると詩乃を引っ張って連れて来た。


「ちょっと、何で彼女が居るの?」



「…この前、村に行った時にヤバかったって話しただろ?その時に先生が助っ人で呼んだ祓い師が彼女なんだよ。」


朱里へはそう説明する。

理人へ朱里が聞くと僕は見てないから解らないと話した。


「彼女の名前は神代涼華…私の家、鈴村の流派から離れた家の生まれだよ。そして私の幼馴染み。」



「流派って…どういう事?」


不思議そうな顔をした理人が思わず彼女へ聞き返した。


「言ってしまえば私の家、鈴村は人間に直接仇なす怪異は祓い…害を成さない怪異は管理下に置いて監視する。だけど神代は違うのさ。」



「違う?」



「先代の鈴村家に従っていた人間の一部が元来の鈴村家のやり方に反発し、離反した…怪異という存在が害を成そうが成すまいが滅ぼす…文字通り神に代わって裁く者という独自の流派を生み出した。それが神代…彼女の家系という事さ。解ったかい?」



「成程、結構複雑なんだね…鈴村さん家。」



「そうでも無いさ。とは言え…彼処の血の気の多い祓い師が彼女にタイマン挑もうとしているのは見過ごせないけどね?」


詩乃は指さすと溜め息をついた。

一方の明日香は未だ挑発を続けている。


「どうした?やっぱりビビって戦えねぇのか?」



「何度も言わせるな。戦うのが無意味だと言っている…祓い師の力は悪霊や怪異に使うべき物だ。どうしてもやるというのなら…私の代わりに詩乃がやる。」



「そうそう…って何故!?」



「へぇ…そりゃ良いや。此奴と戦うなら、先ずは詩乃をぶっ飛ばせば良いんだな?上等だッ!!あたしと戦えッ!!」



「はぁ……悪いが私は戦う気なんか…ッ!?」


目を逸らした途端、明日香が襲って来る。

拳を片手で止めると彼女と対峙した。


「もう始まってんぞ?リーダーさんよぉッ!」



「朱里、それから櫻井君。ちょーっとお灸据えてくるから手出しはするなよ?」



「ちょっと詩乃!本気で言ってるの!?」



朱里が叫ぶと2人は図書準備室から飛び出し、離れた。そして互いに睨み合う。



「あぁ、本気だよッ!絶対後で姉さんに怒鳴られる……。」


詩乃が左腕を突き出し、目の前で肘を曲げる。

明日香も同じ様に構えると互いに見合った。


「術式…」



「起動…」


「「解放ッッ!!」」


鈴の様な音とスイッチの音が響くと共に風が巻き起こり、装具を展開する。詩乃は銃で明日香はバットをそれぞれ握り締めると睨み合った。

本棚の本が数十冊以上落下し、プリントや掲示物も辺りへ落下していた。


「覚悟しろ、ぶっ飛ばしてやる!!」



「ぶっ飛ばされるの間違いじゃないのか?」



「御託は良いんだよ…ッッ!!」



明日香がバットを振り翳して殴り掛かる。

詩乃はそれを右に左にと避けて行く。

何度も振り回しても明日香の攻撃は詩乃へ届かない。


「ほらほら、どうした?」



「ちょこまか逃げやがってぇッ!!」




「そろそろ…反撃しようかな?避けるのは疲れるし。」



すっと最後の攻撃を躱し、トンッと明日香の背中を指で小突いた。すると彼女は突然バットを落としてしまう。


「てめッ…何しやがった!?」



「金縛りだよ、私がよく使う拘束術の1つさ。本来なら御札や術式を使うけど…私は特別だからね♪」



「ふざけんじゃねぇッ…勝負はまだ…ッッ!!」



「ついてるよ…こうなればキミの負け…ッ!?」



バキッという鈍い音と共に詩乃が床へ倒れた。

指で右頬を触ると何故かジンジンと痛む。ふと視線を向けると明日香が動いていた。


「油断したな…?」



「おいおい…聞いてないぞ…動けるなんて。」



「お生憎、あたしもトレーニングしてるんだ…こんな風にッッ!!」


明日香がバットを変化させ、今度は警棒の様な物へ変えると詩乃へ襲い掛かって来た。


「あぁ、そうかい…なら私も本気で…ッ!?」


立ち上がろうとした途端、今度は側頭部に痛みが走るとその場に倒れる。明日香も同じ様に側頭部へ何かを喰らったらしく倒れてしまった。


「2人とも何やってんの!?全く…!!」


視線を向けた先に居たのは詩乃の姉、円香だった。

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「どういうつもり!?祓い師の力で喧嘩するなんて!」


2人をその場に正座させると円香は説教を始める。

あーだ、こーだと色々な事を言われていた。

これは神聖な力であってとか

そもそもこういうのはとか他にも沢山。


「…兎に角、そういう事だから。解った?」



「はぁーい……。」



「解りました…てか、何で先生が色々知ってんの?」


明日香が単純な疑問を呟く。

すると円香がチョークを取り出し、黒板へ字を書き記した。



「それは私が此処の部活の顧問であって、詩乃のお姉さんだから!」



「え!?嘘だろ!?先生と…詩乃が!?」



明日香は何度も2人を見比べていた。

そう言われて良く見ると何処か似ているような気がする。詩乃が立ち上がると説明を始めた。


「はぁ…先生が大津って名乗ってるのは悪魔で偽名で、私との関係性を避ける為さ。本名は鈴村円香…そして此処の正式名称が新超常現象研究会。表向きは図書委員なんだけど、裏で私や朱里が匿名で相談を受けて色々対処してるんだ。秘匿にしたかったのに……。」


詩乃が愚痴りながら呆れている。

一方の明日香は何と無くだが納得している様子を見せた。メンバーは既に涼華を抜かして4人、仮に涼華が入れば5人となる。円香は紙を取り出すと涼華へ近寄って手渡した。


「遅くなってゴメンね、これ入部届け。祓い師が3人も居れば相談事もパパーッと減らせるから助かるわ♪」



「……後で書いて渡します。」



涼華は入部届けを受け取ると頷いた。

つまりコレで祓い師が3人増えたという事になる。


「それと…詩乃にはコレね。パソコン部の田中君から。」


円香は背負っていた黒く細長い布を詩乃へ手渡す。

受け取った詩乃は布を取るとそれを見ていた。

出て来たのは黒い鞘と金色の鍔が付いた刀だった。


「これって…!」



「そう、詩乃が考えてるので合ってる。退魔霊刀…八咫烏。コレが貴女の新しい武器!」


詩乃は黒光りする鞘をまじまじと見ていた。

その重さがずしりと手に伝わって来る。

試しに少しだけ抜いて刃を見ると青白く光っていた。


「…これが八咫烏。」



「それと、彼…見つかったわよ。私の使いから連絡があった。 」



「解った…行こう!」


メモ書きを受け取ると詩乃達は現場へと向かった。

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辿り着いたのは廃工場。

もう使われなくなっている事から柱や物が錆びてしまっている他、他にもドラム缶やら資材が置きっぱなしになっている。


「鈴村さん、本当にこの中に居るの?」



「探すしか無い…殺気と憎悪が強まったら彼が居る証拠。朱里と櫻井君は外で待機を、涼華は私と来てくれ。」


明日香には何も指示を出さずに進もうとすると呼び止められた。


「おい、私は?」



「…2人を頼む。キミにしか出来ない事だ。」



「待てよ…私も行く…!」



「万が一、私と涼華が倒れたら誰が2人を守るんだ?無闇矢鱈に突っ込むと本当に死ぬぞ…キミも祓い師なら立場を考えた方が良い。大丈夫、死ぬ気は無いよ。」


微笑むと明日香を残し、涼華と共に奥へと向かう。

見回すと静まり返った空気が余計に気味悪く感じられる。明かりも穴の空いた屋根から差し込む太陽の光位だ。


「…詩乃、未だ怒っているのか?」



「いーや?私は冷静だよ。殴られた場所が未だ痛いけど……。」


奥へ進むと足を止める。急に空気が冷え、おぞましい殺気が立ち込めて来た。

すると奥から現れたのはドロドロの黒い固まりそのもので目の部分が赤く染まっていた。

その形は最早、人では無い。


「出たな…武内。」



「私が時間を稼ぐ…詩乃は準備を。」


パチンと指を鳴らすと涼華は普段と同じ紅白の巫女衣装へ姿を変える。そして右手を突き出すと鎌が現れた。


「…いざ、参るッ!!」


地面を蹴って涼華が走り出し、異形の姿をした武内へ襲い掛かる。鎌を振り翳し斬り裂こうとするが身体が柔らかいせいか手応えが無い。


「オオッ…オォオオオッッッ!!!」



「ちッ、刃が通らないか…!」


すると軟体の腕を伸ばして涼華へ攻撃を仕掛けて来ると彼女はそれを次々に避けて札を投げ付けて反撃を試みる。一方の詩乃はチョークで地面に何かを書き記し、ブツブツと唱えている。右手の人差し指と中指を合わせて印を切るとそこを中心に青いラインが地面を走って3人を囲んだ。


「…お待たせ、準備完了だ。」



「詩乃、私はどうすれば良い?」



「持てる力を防御へ全振りして欲しい。結界の維持は私がやる…此処で跡形も無く消し去るから。」


涼華が頷くと離れに立ち、鎌の柄の下側で地面をトンっと突く。鈴の音が鳴り響くと彼女は目を閉じて左手の人差し指と中指以外の指先を曲げて前へ突き出した。


「さぁて……始めようか?武内君♪」


詩乃が刀の柄に右手を添えて、すうっと息を吸い込んでから目を閉じ、握る手に力を込めていく。


「…今、全ての力を此処に。我は汝にその力を委ね…我は汝の力を用いて全てを滅する者…常世全ての邪悪、悪鬼を消し去り…その魂をも無に返す者!!」


そして目を見開くと更に続けた。



「我が命に応えその力を示せ…八咫烏ッッ!!」


刀を鞘から引き抜くと青白い刀身が露わになる。

それは従来の刀とは違って刃の色が薄らと青く光り輝いていた。ゆっくりと詩乃が前進するとバケモノは詩乃へ攻撃を繰り出す。しかし、その全てを刀で斬り払うと消滅した。


「グゥァアアアッッッ!!!」



「威嚇しても無駄だ…この刀で貴様を斬る!!」



そして彼女は駆け出すと伸ばして来た軟体の腕を斬り裂き、そして擦れ違い様に横一線に斬り裂いた。


「……斬ッ!!」


そう呟くとたった一度の攻撃で何発もバケモノが斬り裂かれる。そして黒い粘着性のモノが消えると武内だけがその場に倒れていた。

振り向くと彼の元へ近寄り、首筋を触ると生存を確認し頷いた。


「終わったよ、涼華…ご苦労様。」



「…片付いたのか?」



「あぁ、これで大丈夫だ…全く、余計に仕事増やしてくれてさぁ……迷惑料も良い所だ。」


八咫烏の刀身を鞘へ収めると詩乃は溜め息をついた。これで以前の様に精神力を使った刀は使わなくて済むが、この八咫烏も多少エネルギーを使う。

消費量こそ下がったが長くは使えない。


「…彼はどうする気だ?放置しておく訳には行かないだろう?」



「大丈夫、姉さんの使いが回収してくれる。帰ろ…お腹空いたよ…。」



2人は出口に居た明日香らと合流し廃工場を後にした。箱の齎した呪いはコレで完全に消滅したのだが、いつまたどうなるかは解らない。それだけが詩乃にとっては少し気掛かりだった。

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その日の夜、詩乃は部屋にあるパソコンで調べ物をしていた。彼女が見ていたのはオークションサイト、それも普通のオークションサイトでは無い。


「…呪物に呪具……嫌な物ばっかり売ってる。コトリバコも此処に売ってたのか…もう消えているけど。」


実はパソコン部の部長であり同学年の協力者、田中に頼んで送ってもらったURLを元に調べていた。

しかし誰が何の為に売っているのかは解らない。

胡散臭いといえばその一言で片付けられてしまうだろう。


「でも…あの呪いは本物だ…下手をすれば私が殺される所だった。中には本物も存在するのだろうか?考えれば考える程…どツボにハマってしまうな。」


欠伸をすると彼女はサイトを閉じ、パソコンを消すとベットへ入って直ぐに眠ってしまった。

この件はこれ以上深入りしても仕方がないとそう思いながら。


詩乃が部活を辞めたのは武内と方向性で揉めただけでは無い…実際に彼が怪異を試してみようと唐突に思い立ったからだ。無論、その部活に居た生徒らは武内と同じで好奇心に狩られていたのを今でも覚えている。これ以上付き合いきれないとして彼女が部長の座を降りて武内へ渡した。

詩乃が部長を努めていたのは前の先輩から託されたからで、しっかりしている彼女になら任せられるとの事だった。先輩らの思いに応えられなかった事が詩乃にとって今でもずっと心残りだった

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