第3話「朝」


 この村には、一人の魔女がいました。


 魔女は恐ろしい存在だと言われていました。


 魔女はいつも、ひとりぼっちでした。


【1】


 ----薄く目を開いて最初に頭に浮かぶのは、この凍てつくような寒さのことだ。

 ----寒さは人間から活力を奪い取る。

 ----『この村が寒いから、人々の心が暗いのかもしれませんね』なんてことをクラウが言っていた。以前ここよりさらに北を訪れた時、人々の間で不条理を題材にした物語が流行っていると聞いた。

 ----彼女の言うことはあながち間違いではないのだろうか。


 アレシオが寝ぼけ眼でそんなことを考えていると、ふいに身体の上の布団を全て引き剥がされた。


「起きて、アレシオさん! そのまま寝てると、シーツ洗えないから!」


 ----客室で寝ている人間のシーツを洗おうとするのは従業員として正しい行為なのか。

 ----もし僕が服を着ていなかったらどうするつもりだったのだろうか。

 ぼんやりと浮かんだそんな疑問は、彼女の眼光にかき消されてしまう。

 

 アレシオを強く睨みつける少女。

 年相応の可愛らしい顔立ちのため、それほど迫力はないはずなのだが……

 気付けば起き上がり姿勢を正してしまっていた。


 ソレラ。

 クラウディナの妹であり、そしてこの宿一番の働き頭である。

 とは言っても、従業員は姉妹二人しかいない。


 二人の仕事内容の割り振りはとても簡単である。

 力の要らない仕事、あまり動く必要のない仕事はクラウが担当であり、それ以外の仕事はすべてソレラの担当である。

 そのため、必然的に彼女は忙しなく動かざるを得ないのだ。

 いつも慌てているように見えるのは、元々の性格によるところも大きいのだろうが。


「ほら、目が覚めたならそのまま顔洗って、はやく着替えちゃってよ」


 初めは他の客人同様、丁寧な接客をされていたのだが、段々とこのような扱いを受けるようになっていった。

 正確な年齢を訊いたわけでもない。

 しかし、クラウですら明らかにアレシオより若いように見える。

 妹であるソレラは、そのクラウよりも年下のはずだ。

 だというのに、年上で男の客人に対する恐れのない振る舞いは、最早賞賛したくなるほどのものである。


「打ち解けた、ということなんですかね」


 客人がまだ布団の中にいることもお構いなし、慌ただしく窓を拭いている少女を見てそう呟く。

 扱いは適当のように思えるが、そうではない。

 クラウはしばしば、「客人には最大限のもてなしを」と言ってソレラを戒めるが、アレシオは特にそのことについて気にしてはいない。

 むしろ、普段通りの振る舞いをしてもらうことというのは、ある意味で何よりの信用の証であるとさえ思いこんでいる。


「何か言った?」

「いえ、何も」

「そう、ならいいけど」


 悪口を言われているような気がしたが、この青年が誰かのことを悪く言ってるのを見たことが無いな、とソレラは思い直す。

 彼がこの宿に宿泊し始めてから数十日は立ったが、床が汚れているのを見たことが無かった。荷物も整頓されて邪魔にならないところに並べられている。

 わざわざソレラが掃除をするまでもなく、清潔に保たれていた。部屋の掃除をする客人なんて中々いない。

 それが善人であるという証明にはならないが……とにかく、真面目な人間であることは間違いないだろう、というのがソレラが下した結論だった。


「ところで、今日も散歩?」

「いえ、散歩ではなく、探し物です」と訂正する。

「探し物って言ったって、アテがあるわけでもないじゃない。要するに散歩でしょ」

「そうではなく……」

「大体、旅人ってなんなの。

 見知らぬ村を適当に散歩しているだけで成り立つお仕事なら、私と変わって欲しいものだけど」


 アレシオがもう一度否定するよりも前に、彼女の口から更なるお小言が繰り出される。

 この男の誠実で愚直であることはもちろん尊敬してはいる。

 しかしそれは別として、彼がどのような目的でこの村に来たのか考えると、とても怪しいのだ。

 

 毎日どこかに散歩に行き、夕食の時間になるとふらりと帰ってくる。

 そして夜は部屋に籠っていたり、時にはクラウと二人で談笑していたり。旅人というよりは遊び人という言葉の方が似つかわしいようにも思える。


「困りましたね、そう言われると何も否定できません。

 遊んでいるわけではないことは確かなのですが……」

「本当?」


 ----彼がこの宿に泊まり始めたばかりのころ、この男は宿泊代金を踏み倒すつもりではないかと睨んでいた。

 ----遊び惚けて、泊まるだけ泊まって、その時が来たら逃げたりするんじゃないだろうか、と。

 ----しかし、彼は最初の宿泊日から今日まで、毎日ちゃんとその日の代金を渡していた。

 ----そうなると次に怪しむのはお金の出所だ。

 ----この男の性格を知っていくうちに、村で盗みを働いている線は消えていった。これほどの堅物に、完全犯罪などできるわけがない。


 ----もしかすると、ふらりとお忍びで旅をしている偉い所のお坊ちゃんなのかもしれない。

 ----それほど豪勢な恰好はしていないのに数十日分の宿泊費用をぽんと出せるあたり。

 ----よく見ると顔立ちがどこぞの貴族かと思うほどに整っているあたり。

 ----度を超えた世間知らずのあたり。

 ----結局、答えがわからないまま、頭のなかで疑問だけが膨らんでいった。


「仕事……と言うには心もとないかもしれませんが、この村のことを調べてるのが、今の僕の使命なんです」

「なるほど、それで散歩」


 ----ばか、路上観察で飯が食えるものか。

 ソレラはますます疑いの眼差しを向ける。


「それに、変わって欲しいと言いますが、今のソレラさんの仕事は天職であるように思えますよ」

「天職、ねぇ……はぁ……」


 ソレラが大きくため息を吐いた。


「あのね、確かにわたしはこの仕事と相性が良いと思うわ。

 体力はあるし、力仕事も苦手じゃないし。身体も健康だし」

「そうですね」

「だけど、体力や元気があるからって、全員が全員労働をしたいと思っているのだとしたら、それは大きな間違いなのよ」

「働かなくていいなら働かない、ということですか」

「そういうこと。

 わたしにとって一番幸せな時間は、仕事終わりに温かい部屋で毛布にくるまっているあの時間なの。

 決して客人の部屋を掃除しているこの時間ではありません」

「ですが、その時間はひと仕事終えた後だからこそ、価値があるのではないでしょうか」

「……確かに、そうかもしれないけど」


 返す言葉が見つからなかったソレラはしばらく黙ってから、


「あーもう、アレシオさんと話していると調子が狂っちゃう、さっさと食卓に行きなさい!」


 と言って、こちらから回収した枕を投げつけてきた。

 感触自体は柔らかいものであったが、準備のできていなかったアレシオは驚いてそのまま後ろ向きでベッドに倒れこむ。

 彼が起き上がる前に、ソレラは一旦部屋を出ようとする。


「そういえば、今年は作物の実りがあまりよくない、という話を聞きましたが」


 それを呼び止め、アレシオは話しかける。


「ああ、そうなの?」


 ----あれだけ立ち去る意思を見せたのに話しかけてくるなんて、相変わらずこちらの思惑を理解してくれないな……


「はい、村の皆は魔女のせいだと。もっぱらの噂です」

「また始まった!」ソレラが恨めしそうに叫ぶ。

「魔女魔女魔女、また魔女の話。最近の村の人はいつもそう。

 何か不幸があって、その理由を自分たちの中に探すのが面倒になったら、みんな魔女のせいにしたがる!

 そうすれば幾らか気持ちが楽になるなんて、ダサいことこの上ないわ」


 ----どうやら彼女は、責任を魔女に押し付ける人たちが余程嫌いらしい。


「それにね、不幸自慢なんかずっと続けてても良いことなんてないの。

 気が滅入るだけ。

 そんな暇があったら、少しでも明日の生活が楽になるようにするべきよ、そうでしょう?」


 数十年前、公国から村まで列車のためのトンネルが通り、ニーヴェリタは初めて他の都市と直接的な繋がりを持った。

 それまではヤギの放牧と固いパンだけで生きていくしかなかったような村だったけれど、列車のおかげで幾分かマシな食事になった。

 それなのに文句を言うと先祖に罰が当たる。

 つい先ほど「毛布にくるまっていたい」と言っていた人間とは思えないような、強い言葉。

 ----けれど、これが彼女らしさであり、強さなのだと思う。

 アレシオはそんなことを考えた。


「ソレラさんは強いですね」


 そう言ったアレシオを一瞥して、ソレラはそっぽを向いた。


「仕方ないでしょ、強くないと生きられなかったんだから。

 こうでもしないと……クラウを守れなかったんだから」

 少し寂しそうで、けれど未練なんて一つもない、そんな表情。

 まだ幼いはずの彼女は、立派に家族を守るための己を確立していた。


「二人で生きてきて……辛いことは無かったのですか」

「無いわけないじゃない!

 ……って、そう言いたい気持ちはやまやまだけどね、言わないことにしているの。

 わたしとクラウはたぶん、すごく幸福だから」

「幸福ですか」

「両親のいない姉妹が二人で生きようとする、なんてことがそもそも無謀なはずなの。どこかで野垂れ死ぬのが当たり前」


 かつて、公国で貧民街を通りかかったときのことをソレラは思い出す。

 遺体。腐敗臭。暴力。その真っただ中で、自分と同じくらいの見た目をした少女が眠っていた。

 身体を休めるためではなく、その瞬間の苦しみをやり過ごすためだけに、小さく横たわっていた。


「売春婦として日々の食費を稼げるならかなりマシな方よ。

 それなのに、二人ともまっとうな生活ができている。

 貧しいけれど、十分に生きている。

 それだけで、奇跡に近い偶然なの」


 ソレラは確かな意志を持ってそう口にする。


「やっぱり……あなたは強いですね」

「……今の話聞いてた?」

「聞いていましたよ。贅沢を言うなんて傲慢だ、そういう話ですよね」

「わかってるなら……」

「それでも、強いと思ったんです」


 ----この言葉にたどり着くことすら、普通の人間にとっては難しいことである。

 ----決して豊かとは言えず、本当は欲だって沢山ある中でそう言える人間は多くはない。

 ----彼女は強い人間だ。

 

 ----だから、こんなに身体も、それ以外も強いから。

 ----代わりに彼女の寿命は短いのだろうか。


「聞いてる?」

「あ、はい」

「もう……とにかくね、私とクラウですら幸福だって言い切れるんだから、村の人たちはもっと幸せそうな顔をすべきよ。

 なのに、ねぇ」


 そこまで言い切った後に息をつくソレラ。

 しかし、途端に自分が朝から重い話を始めてしまったことを心の中で恥じ、それを誤魔化すようにアレシオに詰め寄った。


「さあ、行った行った、掃除の邪魔よ!

 朝食ももうできているんだから、食卓に行きなさい!」


 長い間の滞在になるから、あまり客人扱いしなくても良い。

 そう言ったのはアレシオ本人だったが、それにしてもソレラのこの対応はなかなか突き抜けている。

 それでもやはり先ほど言った通り嫌な気がしないのは、彼女が垣間見せる優しさや芯の強さのせいだろう。


「……ところで、この部屋にずっといると、着替えられないのですが」

「っ!」


 ただでさえ恥ずかしそうにしていたソレラの顔が、これ以上ないほどに赤く染まる。


「……っ! それを早く言いなさいよ!!」


【2】



「今日はまた一段とお寝坊さんですね」


 着替えを終えて一階に降りると、クラウが食卓に座っていた。

 テーブルの上には二人分の食事の用意がある。

 一つは勿論アレシオの分で、もう一つは彼女自身の分だ。


 客人と一緒に食事を取る、というのがこの宿のスタイルらしい。

 大きな利点があるわけでもないが、二人が働き始めた時からの決まり事だそうだ。

 初めは少し不思議に感じたが、慣れると気にならない。

 自分と一緒に食事をとるために待っている人がいる、というのは悪い気がしないのだ。


「すみません……昨晩は寝付くのが遅くなったので」と寝坊を謝罪する。

「あれ、私のせいですか?」

「否定はできませんね」


 もう、と言いながらクラウが微笑む。


 クラウはアレシオとは違って決まった時間に起きていた。

 自分は元々夜型であったと前に言っていた。

 ソレラが生まれて、見本となるために規則正しいリズムで生活するようになったのだと。

 身体が弱いくせに夜型なのは大丈夫なのだろうか。

 それとも、身体や境遇が特殊である故に生活リズムを崩さざるを得ない時期があったのだろうか。


「ソレラさんは?」

「先に食べちゃったんですよ。今日はもう一組いましたから。

 そちらの方と一緒に食事をしようと」

「ああ、昨日クラウさんの話を聞いていた家族ですか」

「はい、そうです。

 彼らは早くに食べて一時間ほど前に出て行きましたし、そろそろ列車に乗ってこの村を離れている頃ではないでしょうか」


 この二十日で、アレシオ以外に来た来客は四組。

 一組は三泊、一組が二泊、残った二組は一泊だけ。

 そもそも二部屋しかない宿ではあるが、20日のうちの半分程度はアレシオ以外の客が居なかった。

 そういった点や朝食を一緒にとる方式などのおかげで必然的に宿主との距離は近くなる。

 そのため姉妹とはとても仲良くさせてもらっている。


「他のお客さんもソレラも、食事を終えていますから。

 今日の朝食の相手は私一人で我慢してくださいね」

「我慢するだなんて、とんでもないです。

 美味しい朝食を作ってくださるだけでもありがたいのに」

「またお世辞ばかり。でも、ありがとうございます。嬉しい」


 お世辞なんて一度たりとも言ったつもりはないのだけれど。

 そう思いながらテーブルに置かれたパンを口に入れる。


「実はですね……今日のパンは私の手作りなんですよ」

「へえ」

「作り方を教えてもらってから、時々作っているんです。

 なにしろ手持ち無沙汰な時間が多いものですから。

 少しでも役に立てば、と思って」


 これがクラウの手作りであるという話を聞いてアレシオは納得した。

 どおりで優しい味わいがするわけである。


「しかし……この村では固めのパンばかりであると思っていましたが……

 クラウさんの作ったこれはとても柔らかいですね。

 何か特別な素材を使っている、あるいは特別な作り方をしているのですか?」

「愛と真心です」

「へ?」

「愛と真心ですよ」


 眩しいほどの笑顔に、返す言葉を失ってしまう。

 思わずしばし見惚れてしまい、慌ててアレシオはごまかすように言葉を切り出す。


「しかし、手持ち無沙汰だなんて。

 僕が見たところ、二人ともいつも忙しそうですけど」


 女性二人で宿を切り盛りする、という時点で容易ではないだろう。


「忙しいのはいつもソレラばかりですよ。

 私はできることが限られているから、あの子には苦労をかけています」


 この宿の持ち主は別の人であるが、ほとんど訪れることはない。

 たまに集まったお金を受け取りに来るくらいで、実質的に宿の管理はクラウとソレラの二人で行っている。

 住み込みで働いている二人、クラウとソレラには、この村に来てから何から何まで世話になっている。

 食事は勿論、案内や村人への紹介も、ほとんどこの二人が行ってくれた。

 優しい微笑みを絶やさない姉のクラウ。

 いつも元気に宿の仕事を切り盛りしているソレラ。

 貧しくて、後ろ向きな雰囲気の漂う村。

 そんな中でも、二人は優しく前向きに生きている。

 そんな姿に少なからず救われている人間は、きっとアレシオや他の宿泊者だけではないだろう。


【3】


 朝食を食べ終え、アレシオはいつものように荷物を持って宿を出る。


「では、行ってきます。日が暮れるまでには帰ってくる予定ですので」

「はい、行ってらっしゃい、気を付けてくださいね」


 アレシオを送る言葉を発した後、

「なんか、家族みたいですね、今の」とクラウが笑う。

「ええ、僕もそう思いました」


 お互いに顔を見合わせ、少し気恥ずかしそうな表情をしながら別れた。


【4】


 暖かい宿とは真逆、外に出た途端に冷たい風が頬を掠める。


 ニーヴェリタ。

 峡谷の間にある、小さな村。


 四方を囲む山は広大な森のように高い木が生えており、かつては村の外に行くだけでも命がけだった。

 食事は山羊の乳製品と少しの乾燥食物がほとんど全てであり、少しの気候の変動で収量が変動する。

 それがいつからか都市の方で”列車”という乗り物が栄え、数多ある山脈の小さな村の中で、何故かこの村が選ばれて公国と繋がった。

 山の向こうにある他国と繋がるため、その中継地点として選ばれたのだそうだ。


 しかし生憎、公国とニーヴェリタまで繋がったところでその国との関係は悪化したらしい。

 だから、結局この村がその使命を果たすことは無くなった。

 駅から両側に伸びている線路を見ると、公国側はある程度整備されているのに対し、反対側の敵国側は草木まみれである。

 それが歴史を証明していた。

 しかし通ってしまった列車は有効活用されている。

 寂れた村は寂れた村のまま、けれども上手い具合に都市の恩恵を受けることができている、というのが現状である。

 偶然にせよ、村人にとってこれほどありがたいことは無い。


 全員が放牧せざるを得ないような状況は一旦終わり、多くの人間が食べ物以外を作り始めた。

 山から切り出した一部の木材が一つ。公国から持ってきた材料の加工がひとつ。


 この村は本当に寒く、作物も満足にとれない。

 列車が通ってからは貿易に助けられているが、それ以前は何度も飢饉に見舞われたのだそうだ。


 飢饉や災害が起きると、この時代では誰もが神の怒りや悪魔の呪いであると結びつける。

 そして、この村の悪魔の伝説----

 つまり、魔女の物語がその溶媒として使われたのだ。


 いつからかそれらの飢饉や災害は魔女の災いと呼ばれるようになり、多くの人間が本当にそうだと考えている。

 本当のところはわからないが、そう決めつけてしまった方が楽だったのだ。

 以前は魔女の怒りを鎮めるために、少女を生贄として差し出す風習もあったらしい。

 この村と魔女は切っても切り離せない存在である。

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