第三章 エメーラ、出撃

 早足で廊下を行くカツムラは、緊張する心を深い溜息として吐き出した。先日、志村ケイゴを巻き込む決断を下した上官を思い浮かべる。

(司令。彼は私たちが考えていた以上に特別な存在なのかもしれません)

 状況を動かすためにまず己の足を動かす。この男も決断を下したのだ。もう、後戻りはできない。


 次の鏡界獣の出現が迫っていた。

 鏡の奥からこちらに向かってゆっくりと近づいてくる。二本足で歩き、手にした何かを引き摺っている。

「……人間?」

 オペレーションルームの誰かが呟いた。確かに、遠目には人間に近いシルエットをしている。むき出しの腹筋、丈の短い腰布のようなもの。屈強な両腕両足の形は確かに人間に近い。しかし、決定的に違うのはその顔だった。中央に大きな目が一つだけあって、大きく裂けた口の下顎、その両端から牙が突き出している。鏡の淵を大きな足が跨ぐと、頭頂部の大きな角が日を浴びた。

「鏡界獣、一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキ出現!」

 観測士が即興で命名する。

 現れた水色の鬼は体長約40mの巨躯を誇り、持参した木製と思われる長さ約15mのこん棒を右の肩に担ぐ。それから大きく息を吸って、大気を震わす雄たけびを上げた!

 

 ……ぉおおおおおおん!!


 人間に似た口の形、しかし発せられるのは人外の咆哮。低く、大きな音に思わず耳を塞ぎたくなるが、タチバナは片目を瞑ってその不快感に耐えた。

「前線部隊に再出撃命令!」

「まだ整備が終わっていません」

「彼等の代わりは居ません。砕力兵器の再装填が終わるまで、時間を稼がなくては」

 非情な命令に部下は息を呑んだ。タチバナ自身も平静を装っているが、手すりを握る手には汗がにじんでいる。

「彼等に無理をさせる必要はありません」

 背後から声がした。入り口に立っていたのは眼鏡の副官、カツムラだった。

「カツムラさん、今までどちらに?」

 先ほど同様極めて平静を装い、しかし滲み出る不満が彼女の声色を少しだけ低くした。カツムラはそれに動じることなく淡々と言う。

翠の巨人エメーラの適合者を発見し、護送しました」

「その報告は受けています。それから先の話です」

「地下ドックにて指揮を。誠に勝手ながら、鏡界獣迎撃の手はずを整えさせていただきました」

「地下で?」

 小首を傾げる司令官にカツムラは深く頷いた。

「司令。事前に伺いを立てなかった事をお詫び申し上げます。翠の巨人エメーラの発進準備が完了しました。急ぎ、指示を」

「な、それは……」

 迷わず頭を下げる副官と対照的に、司令官は目に見えて狼狽えた。司令官の道理で考えれば、独断専行も、あの機体を動かすことも許可できない。しかし……。

「鏡界獣が建築物への攻撃を開始!」

 一つ目の鬼は右手に握ったこん棒を天を突く勢いで高く振り上げた。目をつけたのは、敷地内南東の第四区にある十階建て高さ31メートルのオフィスビル。大きな建物だが、彼にとっては腰上程度の高さでしかない。攻撃の直前、顔の大部分を占める大きな一つ目を細めた。そして、高く持ち上げた棍棒を力のままに叩きつけた!

 真上からの衝撃によりビルは真っ二つに割れてしまった。邪悪な鏡界獣は、凄まじい音と共に窓ガラスや建材の破片が飛び散っていくその有様を見て、大口を開けて笑っている。

「は、破壊を楽しんでいる」

 状況を冷静に伝えなくてはならない観測士が、驚異的な力と悪意に満ちた性格を前にして思わず恐怖の感情を吐き出す。

「決断を。……道理ではなく、状況を見てください。これ以外に手はありません」

 上司を説得するカツムラの脳裏に浮かぶのは、自身を説得してみせた少年の姿だった。

「わかり、ました」

 追い詰められた末の歯切れの悪い返事だった。彼女はまた決断を強いられる。それでも絶対に逃げ出さないのが立花涼香という司令官の強さだった。

 意を決して顔を上げる。照明の光を瞳が吸い込んで輝き、前を向いて声を張った。

翠の巨人エメーラに出撃命令を下します。通達してください」

『了解』

 それは、若く落ち着いた男の声だった。聞き覚えのない声がオペレーションルームに響き、副司令官を除く全員が困惑した。

「貴方は?」

 モニターに翠の巨人エメーラのコックピットと着席するパイロットが映し出される。パイロットスーツの用意が間に合わず、ブレザーの学生服のままヘルメットだけ被った少年が操縦方法の最終確認に勤しんでいた。彼は視線をカメラに向けずに言う。

『富士起動科高等学校二年、志村ケイゴ。よろしく』

 とってつけたような『よろしく』は爽やかさなど微塵も感じず、無機質であるとタチバナは感じた。なんとなく壁を感じるのは気にし過ぎだろうか。

「こちら、オペレーションルーム。司令官のタチバナです。志村君、この度は協力に感謝するとともに、説明もなく作戦参加を依頼することにお詫びを……」

『そんなこと良いよ。それより、指示をくれ』

「あ、エト……す、すみません」

 突然の出来事に緊張しているであろう彼に気を使ってあげたのに。コミュニケーションを拒絶する態度にタチバナの繊細な心は傷つき、少し挫けそうになった。しかし、怖気づいている場合ではない。同世代の怖い雰囲気の異性に委縮してしまいそうな自分を奮い立てる。弱気な気持ちは、ぶんぶんと顔を振ることで振り切った。そんな彼女の様子を部下たちは心配そうに見守っている。

「まもなく貴方の眼前に敵が現れます。慌てず迎撃してください。貴方の任務は時間稼ぎです。無理はしないで」

『了解した』

「他に聞きたいことはありませんか? 不安なことは今のうちに……」

『さあ』

「さ、さあって……」

 ケイゴはカメラをオフにする機能に気が付いて、自分の姿をモニタールームから一方的に消してしまう。タチバナは、コミュニケーションが不十分な彼に不安と不満を募らせつつも、最も危険なのは彼であるという事実を忘れない。想いは口にせず、唇を噛む表情を一瞬浮かべるのみに留めた。

 時を待つケイゴは、ふと彼女の名前が気になった。「タチバナ」、どこかで聞いたような……。

 機体を乗せたエレベータが上がって翠の巨人エメーラの視界が少しずつ晴れていく。光を見て、ケイゴは気持ちを切り替えた。


 ビルを壊してひとしきり喜んだ一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキだったが、唐突に地面に空いた大きな穴と、そこから現れる巨人に驚いて動きを止めた。陽の光を反射して美しく輝くのはみどりの巨人。富士砕力研究所が誇る三体の特機、その最後の一体だ。

 翠の巨人エメーラは、地下で姿を見せた上半身と、同じく翠を基調とした下半身が連結し、翠の腕と土色の拳も備えて完全体となっている。また、前腕部の裏側にシールドとなる追加装甲を有し、両肩には丸みを帯びたショルダーアーマーを装備した。高さは約40メートルで、R-39の約二倍、目の前の一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキとほぼ同格の高さであるが、横幅はどちらと比較してもさらに大きく、ショルダーアーマーの形状も相まってやや丸いシルエットとなる。

 一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキには、地中から徐々に現れる翠の巨人エメーラがどんどん大きくなっているように見えた。だが、それを脅威と捉えることは無い。下品な笑みを浮かべてこん棒を両手で高く構えると、大きな玩具を目掛けて走り出した!

『志村君、一歩以上前進して受け止めてください。エレベータのハッチを閉じます』

 司令官は確かにパイロットに指示を伝えたが、翠の巨人エメーラは行動を起こさない。ケイゴは、自らが感じたある予感に意識を奪われていた。前方上方向にて何かが起こる。これはの予感だ。光や音は何も感じないが、第六感とでも呼ぶべき感覚器官が彼の本能に警告を知らせている。おそらく、一歩前に出て敵のこん棒による攻撃を受け止めた時に発生する衝撃だと、予感をもとに予測する。

 この感覚を覚えたのは初めてではない。あれは、カツムラの車が突進してきたときに感じた予感と同じものだ。あの時も、じっとしていた自分に車がぶつかった衝撃を予感し、回避行動をとった。

 今回も衝撃の予感を基に次の展開を予測する。自分が一歩前に出れば敵はそこに攻撃を繰り出すだろう。当然だ、なら、ここを動かなければ?

『聞こえていますか、志村君! 前進してください、ハッチを閉じずに攻撃を受けると、エレベータが衝撃に耐えられないかもしれません!』

 司令官の焦る声が響く。だが、彼にはその先が読めていて、道理に従えば適切な指示でさえ他人事のように感じられてしまう。

 翠の巨人エメーラは棒立ちと言っても過言ではないほど立ち尽くしていた。敵が接近している。あと5歩、4歩、3歩……。

『志村君!』

「ここだ」

 敵の攻撃の直前、翠の巨人エメーラのアイラインがオレンジ色に輝いた!

 踏み込みと同時に前屈みになり、腕を引く。間合いの内側に潜り込んで肩から敵に当たることで、強烈な体当たりを繰り出した!


「ぶ、ぶちかましだ」

 地下のドックで状況を見守っていたイシガミはその衝撃的な光景に目を奪われていた。無意識に呟いた言葉も、手から滑り落ちていった紙パックにも気づいていない。


 虚を突かれた鬼はその衝撃を防げない。巨体は青い血を吐きながら宙を浮き、約一キロ先で仰向けに倒れてしまった。巨体が落ちてきたことで下にあった家屋、道路は容赦なく粉砕され、下敷きを免れたとしても衝撃で自動車が空へ飛ばされてしまう。     

 翠の巨人エメーラは体当たりの勢いそのまま、数歩踏み込んだ末に動きを止めた。土色の機拳を握りしめる。パイロットのケイゴは、身体に漲る充実感に戸惑っていた。

(この一体感は……?)

 翠の巨人エメーラが自分の身体のように動かせる。首の角度を動かし、握った鉄の拳をモニター越しに見つめていると、実際に自分の拳を握っているような錯覚を覚えた。不思議な感覚に首を傾げながらも、モニターの端に映る一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキが動揺したまま立ち上がろうとしている事に気が付く。この好機を逃してはならないと、ケイゴは瞬時に思考を切り替えて敵に向かって前進した。

「追撃する。武器は?」

『イクシードスパイクを使え。右親指のボタンだ』

 カツムラの指示に従い、レバーに備えられたボタンを親指で押し込む。すると、右の上腕部の盾の先端、手の甲に当たる部分に鋼鉄でできた太い針状の武器が二本飛び出て固定された。

「これか」

 翠の巨人エメーラは右腕を突き出した姿勢で突進すると、一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキは大きく口を開けてそれを恐れた。

(ん!)

 ケイゴは衝撃を予感した。自分の頭上に強い衝撃が来る。何かの攻撃を受けるのか? 視線を巡らせると、鬼は尻餅をついたまま右腕でこん棒を握っていた。宙を浮くほどの衝撃を受けても武器を手放さなかった、その驚異的な握力は驚愕に値するだろう。だが、翠の巨人エメーラは構わず前進する。直前、邪悪な鬼は口元を釣り上げて笑った。下品な笑顔は不意打ちの成功を確信している。

 がぃん! 鈍い音がした。一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキも、見守っている人間たちも皆一堂に開いた口が塞がらない。翠の巨人エメーラは左腕の盾を掲げて、頭上の攻撃を払うようにして棍棒を弾いたのだ。まるで、攻撃を予知していたように。

 巨体が大きく仰け反った。翠の巨人エメーラは敵にのしかかる形で押し倒し、右拳とその二本の針を首元に突き刺した!

 あがぁああああああ! 苦痛に耐えかねた巨人が悲鳴を上げた! 騒音をまき散らしながらじたばたと暴れて攻撃から逃れようとするが、翠の巨人エメーラは体重をかけて逃さない。身長は大差なくとも体が金属で構成されている翠の巨人エメーラに体重は分があるようだ。しかし、一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキはなおも暴れ続ける。巨体に備わった筋力により、鉄の身体で押さえつけても時折浮いてしまうほどだった。

「しぶとい……!」

 ケイゴの頬を汗が伝う。

『親指のボタンを長押ししろ!』

 カツムラの助言に従い、迷わずレバーに備えられたボタンを長押しする。すると、針がみどりの光を纏い始めた!

「うっ!」

 そして、ケイゴ自身の身体も同様に不思議な翠の光を纏った。身に覚えのない現象に僅かに驚くが、今はそれにかまけている時間は無い。

「なんだかわからんが、くらえ……!」

 一層力を込めて二本の針を押し込む。光がエネルギーとなって、鏡界獣の身体を侵していく。水色の鬼は最期の悲鳴を上げると、その身体を塵に変えて光の中に溶けていった。

一つ目一ツ鬼ヒトツメヒトツキ、消滅!』

 オペレーターの声に歓声が混じる。ケイゴは機体を起こして、ふぅ、と一息ついた。初戦にしては上々の成果、しかしこれでおわりではないだろう。見上げると、はなおも健在で不気味に佇んでいる。モニターに映る鏡に目を細め、不快感を露わにした。

「タチバナさん。翠の巨人コイツで鏡を割ることはできないのか?」

『厳しいと思います。鏡の破壊には短時間で大量の砕力を注ぐ必要があります。たった今使用したばかりですし、現在のイクシードスパイクでは出力が不足します』

「わかった。噂通り、時間経過で消滅するって解釈でいいのか?」

『その前に、集中光撃砲アストラルビームで消滅させられると思います。ですが、先ほどムゲンミサイルでエネルギーを消費してしまったので、再装填にまだ時間がかかります』

「OK。じゃあ、ここで待機する」

 手の出しようがないと理解し、しかしケイゴは内心逸る気持ちを抑えている。目の前にあるのは鏡だ。そのせいで頭をよぎる不快感から目をそらすため、彼は一度目を閉じた。


 一方オペレーションルームでは、各員が次の鏡界獣の襲来に備えている。タチバナは、初戦にもかかわらず驚くべき戦果を挙げた特機のパイロットの事を考えていた。戦闘を終えたときのあまりに無駄のない会話。スムーズな意思の疎通に感謝しつつも、彼女は戸惑いを隠せない。彼はただの高校生のはず。なのに、この落ち着きは一体何なのだろう? 予備知識を詰め込んだ軍人だって、初めての実戦ではこうも落ち着いては居られないだろうに。


「覚悟、だろうな」

 地下のドックでヤジマが呟いたのを聞いて、疑問を呈したイシガミが顔を向ける。自分の愛機達は、秘密兵器エメーラの出撃によって手が空いた整備士たちがたくさんやってきて、大急ぎで整備、補充を再開していた。

「俺たちと新兵どもを分ける、技量以前の問題、それが覚悟だ。命を奪い、奪われる戦場に身を置くこと。それを頭ではなく心や魂で理解できているか。それが戦場での働きに直結する」

「そんなもん、何度も戦場に出た経験で身についてくもんでしょう。初めての実戦でそれが固まってる奴なんざ、俺は見たことがない。口先で言うのとは訳が違うんだ」

 サングラス越しに瞳の色を窺うことができないが、その口元は不満げに歪んでいる。口先だけの新人に心当たりがある故に、奴はそうでないと言いたげな恩師の口ぶりが気に入らない。

「そうだな。自ら敵を壊し、危機に晒され、隣人を失って初めて得る経験が、覚悟と共に人を強くする。それが道理。だが、あのパイロットは違うようだ」

 ヤジマの語る理屈はイシガミにはどうしても受け入れられなくて、彼は返事をしなかった。しかし、あの戦い方を見ていればそれが事実だと嫌でも受け入れるしかない。

 不快な屈辱感につい舌打ちをする。一体どんな奴があの巨大ロボットを動かしているんだ? いや、どんな奴だったとしても、聞いた話じゃ素人のはず。機動兵器の動かし方にどれほど自信があると言うのか。

(それとも、死ぬのが怖くないとでも言うのか?)


 ヴーッ、ヴーッ!


 非常事態を知らせるサイレンが、本日三度目の警告を知らせた!

「新たな鏡界獣の出現を観測!」

 底知れない彼の事を考えていたタチバナは、意識を現場に引き戻す。

「彼のことが気になりますか?」

 カツムラの声掛けにゆっくりと頷く。

「はい。私と年も変わらない少年なのに、むしろ私以上に……」

 言葉は尻つぼみに小さくなり、最後は言葉の形を成さない。彼女の自信の無さが伺えた。

「貴方と彼を比較しても意味はありません。しかし、彼が特別なのもきっと事実でしょう。それは単に能力だけの話ではありません。おそらく彼は、目の前の出来事を事実として受け入れる強さです」

「事実を、受け入れる強さですか」

 噛み締めるように繰り返すのは、自分にとって必要な強さだと自覚があるからだ。副官はそんな彼女の心中を察し、それを責めるのではなくこう続ける。

「後で直接本人と話すとよろしいでしょう。今だけは彼の強さを信じてみませんか」

 副官の意外な言葉に目を見開いた。カツムラが自分の補佐について大体一年くらい経つ。彼は常に理屈に基づく行動を取り、リスクを避ける傾向があった。信頼を軸にした励ましなど彼の言葉とは思えなくて驚いたが、それがなんだか嬉しい。

「ふわふわしたお言葉ですね、カツムラさん」

「論拠に欠く自覚はあります」

 上司から視線を外して眼鏡に触れると、不思議なことにレンズが逆光して表情が伺えなくなる。お得意の逆光はいつも彼の真意を隠しているが、今だけは少しだけ彼の心がわかるような気がした。

「いいんです。いつも、支えてくださってありがとう。彼のことはまだわかりませんが、貴方の言う事なら信用できますね」

 微笑みを返すと、副官は恐縮して礼をする。司令官はすぐに表情を切り替えて、しっかりとモニターを見つめた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る