ドルメン 第 12 話 アルタフィ呪術師をオススメされる
今週は二話続投です。
一話目は「アルタフィのお出かけ」の続きです。本当は前回に含めればよかったのですが、アルタフィがドルメンについて延々と思いを馳せていたので、長さ調整のために入れませんでした。そのため編集したら今度はやたら短くなってしまいました。でも、注が多かったり、重要展開を含んでいるので一話に独立させました。
それでは、アルタフィの女子会をお楽しみください。
* * *
マルタは現代っ子だが、ごく自然にドルメンでの犯罪を魔術に関連していると結論付けた。コンピュータや AI の時代に未だに魔術などあるのだろうか? ドルメンは、ミステリーの霧に包まれたまま、現代まで残った。その遺跡の中には、古代人が込めた魔術がいまだに残っているのかもしれない……。
「アルタフィ、何考えてんの? 黙り込んじゃって。猫に舌を食べられちゃった?(注 1)」
「なんでもないわ。魔術とか、ドルイドとか、あなたに言われたことを考えていたの。そうじゃなくて何か論理的に説明できることがあるはずよ」
「うーん、論理的じゃなくて、オカルト絡みなんだけどさ、あたし、邪視を外せる友達(注 2)がいるんだ。呪術師(注 3)みたいな感じで、こないだ電話番号もらったんだ」
「邪視? 呪術師? 頭どうかしちゃったの?」
「マジな話だって。スゴイ能力なんだよ。会ったらいいと思うよ。イギリス人でさ、ジョン ボイルって言うんだ。胡散臭いけどさ、会って一杯やったって損は無いじゃん?」
アルタフィは、ジョン ボイルに会うことに同意した。その後、二人はおしゃべりをして、一杯奢ると言い寄ってきた二人の顔見知りといい感じになったり(注 4)しながら、遅くまで飲んだ。アルタフィは、マルタと過ごす間だけは彼女を苛む古代の亡霊を忘れることができた。
* * *
(注 1)猫に舌を食べられちゃった?
黙り込んでしまっている人や子供に向かって言う言葉だそうです。英語でも同じ表現があるそうで、Has the cat got your tongue? と言うそうです。
(注 2)邪視を外せる友達
邪視の原文は
(注 3)呪術師
原文は
(注 4)いい感じになったり
原文は
* * *
このお話は古代歴史に絡めた推理小説だと思ってたんですけど、あれ? 呪いとか術師とか、実は呪術廻戦?
古代の儀式をする人たちは、生贄を捧げて特級呪物「
陳腐と見せかけて先が読めないドルメン、次回をお楽しみに!
初掲 2024 年 5 月 30 日
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