2024 年 4 月 8 日 帰ってきたドルメン(予告編)

 なぜ G◯◯gle は人が読んだり書いたりする文を勝手に読んで自分で作文しようとするのか? G◯◯gle 日本語入力は文字変換が断トツに精巧なので使っているが、お前が考えていることと私が考えていることは違うのだ。勝手に文章を乗っ取らないで欲しい。


 というのは、「さあ、ドルメンが帰ってきました」と最初に書こうとしたら、勝手に「再開するんだよ」と候補を挙げられてしまったからだ。G◯◯gle は検索にも AI が反映されて、探していない候補がやたら挙がるようになって、却って欲しい情報が探しにくくなった。私はツールを使っているのであって、おせっかいなアシスタントは要らないのだ。諸々の IT 会社は AI が控えめだった頃の旧バージョンを使えるオプションを残して欲しい。


 そうか、こういうことをたくさん書いていれば、G◯◯gle に勝手に読まれて反映されるだろうか。今度からもっと文句を書いてやろう。


 えへん、えへん。


 さて、五か月もほっぽらかしにしておいたドルメンが帰ってきました。私はすっかり誰が誰だか忘れてしまって、次回のための読み下しをしているときに出てきた、やたら不審感たっぷりにアルタフィを見ているロベルト サウサのことを「この人だれだっけ……」と思ってしまいました。


 それはみなさんも同じだと思うので、まずは登場人物のおさらいと、これまでのあらすじを追ってみたいと思います(プリビアスリィ イン ドルメン……!)。



登場人物


アルタフィ メンドーサ

 ボクサーではない。考古学の研究者。スペイン南西部のバレンシナ コンセプシオンにある「パストラのドルメン」と呼ばれる円墳の発掘に関わることになった。作業開始早々、発掘メンバーの一人が殺されてしまい、それがどうやらドルメンで行われていた儀式と関係があるということで捜査に協力することになる。十代の頃に父親が蒸発し、それがトラウマになって男性不信、男運がない。薄幸マスター Lv70、固有特性 愚痴、発動率 40%。


ルイス ヘストソ

 パストラのドルメンの発掘メンバー。六十代のエンジニアで博士論文を書くために参加したが、発掘開始前に巨大石臼に縛り付けられて、目や心臓をくり抜かれて殺されてしまう。薄幸マスター Lv99。


シスネロス教授

 パストラのドルメン発掘プロジェクトのリーダー。アルタフィの父の友人であり、アルタフィをずっと見守ってきた。アルタフィに今回のプロジェクトへの参加を誘ったのも彼である。薄幸マスター Lv0。

 シスネロ教授だと思いこんでいたが、シスネロス教授だった💦 この小説で名前を間違えたのは三人目である。


マヌエル カラスコ

 発掘プロジェクトの現場監督。殺人事件の担当になったマケダ警部の友人で、アルタフィと一緒にマケダ警部に考古学の知識を提供する。事件に巻き込まれてるんで薄幸マスター Lv30。


フリアン マケダ

 ヘストソ殺人事件の担当警部。カラスコが発掘現場監督なのをいいことに、情報収集と称しては食事に呼び出して生臭い話を聞かせている。とんでもない事件の担当になったので薄幸マスター Lv30。


アルトゥーロ メンドーサ

 アルタフィの父。突然蒸発したが、また突然連絡をよこしてアルタフィの母、ラファエラに会いたいと言いだしている。事件に深く関わっている感じがするので、薄幸マスター Lv60。


マリア バルブエナ

 アルタフィの友人。発掘中のアルタフィを家に泊めている。結婚してお腹に赤ちゃんもいて幸せいっぱい。アルタフィにジト目で見られている。薄幸小説における幸せ者は「俺帰ったら結婚するんだ」フラグである。よって薄幸マスター Lv90。


ロベルト サウサ

 発掘プロジェクトでは、参加者が複数のチームに分かれて発掘を行う。サウサはアルタフィのチームのリーダーで博士課程の学生。前回はちらりと出てきただけだが、次回から突然怪しい様子が目につくようになる。薄幸マスター Lv85。



あらすじ


 スペインの西南部、セビーリャの近くには、パストラのドルメンと呼ばれる紀元前三十世紀に遡る古代の遺跡がある。ここを発掘するチームに参加することになったアルタフィ。ドルメンの近くにはバレンシナ コンセプシオンという町があり、ここにはアルタフィの友人マリアが住んでいる。発掘中アルタフィはマリアの自宅に滞在することにした。

 発掘を控えたアルタフィが聞いたのは、発掘チームのメンバーであるヘストソの死だった。新月の晩、ヘストソは古い農家の庭に置かれた石臼に縛り付けられ、目と内蔵を取り出されて殺されていた。石臼の周りには粘土製の釣り鐘型の杯が円形に七つ置かれており、それぞれにはヘストソの内臓が入れられていた。それだけではなく、内臓には歯型も付いていた。そして、ヘストソの頭はパストラのドルメンと同じ方向に向けられていた。

 ヘストソ殺人事件を担当することになったマケダ警部は、現場の状況からこの殺人とドルメンが建設された頃に行われていた儀式との関連性を疑う。そのため、ドルメンの発掘の現場監督であるカラスコに協力を仰ぐ。カラスコに誘われてアルタフィも事件解明に協力することになる。

 また、その頃アルタフィは母から連絡を受ける。なんとアルタフィが十八歳のときに突然出ていった父が母に連絡してきたと言うのだ。「ずっと寂しかった。近々会いに行く」と。アルタフィは、子供の頃優しい父が好きだったが、父の突然の蒸発は彼女の心に傷を残し男性不信になっていた。母には慎重になるように忠告し、自分は父には会わないと告げるアルタフィだった。


 ヘストソを殺したのは誰なのか? その目的は? なぜ原史的な儀式を模倣しているのか? そして蒸発したアルタフィの父が突然会いたいと連絡をよこしたことと、この事件は何か関わりはあるのだろうか? ヘストソの死の究明と並行してドルメンの発掘が始まる――。



 来週からドルメンの本編を再開します。よろしくお願いします <(_ _)>



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