第21話 帝国と練習試合
その夜に夕食が終わりレターニャの部屋に今後の話をする為に入ってレターニャの隣に座る
「えっと、今後は、どうしたいんだ?」
「すみません。長く居られると困りますよね・・・」
俯きながら暗い表情になる
「いや、そういう事を言いに来たんじゃなくて、どう暮らしたいのか、何をしたいのかが気になってな・・」
しばらく考えて
「まず・・やっぱり前にもお話をした通り普通の暮らしをしてみたいですね・・・」
「それならココで暮せば良いな。何時までも居て良いから気が済むまで暮らしていいぞ。」
「ご迷惑をお掛けしますが宜しくお願いします・・・」
と言って涙を流すレターニャをライトが頭に手を回し抱きしめる。
「帝国の事は忘れて、まず気分転換をしてみたら良いと思うぞ。」
「はい。」
と言ってライトの背中に手を回し抱きしめる。
「男の方とこうして触れ合うのが初めてで・・・ドキドキしてしまいます・・・」
「あ、悪かったな。泣いてたので慰めるつもりだったのだが・・・」
離れようとするがレターニャが離してくれない
頬を赤らめて見つめられるライトの唇にレターニャがキスをする・・・しばらくキスを続けて
「わたしじゃダメですか・・・?」
「え、あ・・いや・・・その・・」
慌てて返事を考えるが良い返事が思いつかない。
レターニャが服を脱ぐと形も色も大きさも良い胸が見える・・・気が付くと胸を触っていた。
柔らかくて温かい。
「このままライト様とずっと暮らしていきたいです。」
「ああ、分かった・・・ずっと一緒にいよう。」
その後、数日でレターニャと結婚して正式に嫁として暮らせるようになって幸せな毎日を過ごしている。
なれない家事も一生懸命に歳下であるサキとサーラに教わりながら働いている。
最近では一人で料理も出来るようにまで上手になっていて先が大絶賛している。
サキに褒められるなんてスゴイな。
軍では帝国の戦争を仕掛けてきた幹部を一掃したので、その後は何の接触もなく過ぎていたが、帝国側が正式に謝罪をしてきて親睦を深める為と軍事強化の為に軍の練習試合を申し込んできた。
その数日後に帝国の軍の幹部が直接ライトに会いに来たのだ。
軍の応接室にで対応する
「お忙しい中急に訪ねてきて申し訳ない。」
「それは大丈夫ですが、どうなされたのですか?」
にこやかに離していたが、急に表情が厳しくなった
「レターニャ様の事で・・・一般市民に紛れてお暮らしになられてるを確認しましたが、警備が不安でして・・・。次の試合に、そちらが分けた場合帝国へお連れする事にしますが、コチラが負けた場合はそのままでコチラから一切出だし口出しは致しません。どうでしょうか?」
ライトも表情が険しくなり少しだけ威圧が漏れ出す。
「今は私の嫁なので渡す気は有りませんし人の嫁を賭けて戦うつもりも有りませんが・・・それを言っても聞いてもらえそうに無いのでお受けします。勝った場合の約束は守って頂きますよ?同じ様な事が、また起きた場合・・・個人的にですが帝国を消させてもらいます。」
「それは困りますね。ですが約束は守りますよ。1週間後に練習試合を予定してますが大丈夫でしょうか?」
「はい。問題有りません。」
「練習試合の内容ですが木刀を使い初級魔法のみ有りの5人の勝ち抜き戦でどうでしょうか?」
「それで問題は有りません。私も出ても構わないのですよね?」
「勿論です。私も参加する予定ですので。」
見送ってから隊舎に戻り練習試合のメンバーの選別を行う様に命じて任せた。
他の隊からも参加者が大勢押し寄せてきて大騒ぎになっている、参加が出来れば名前を売るチャンスだし勝てれば軍からお金も貰える。
そして当日になり
帝国に招待をされて軍艦部と試合の参加者と殲滅特殊部隊と数隊が参加した。
会場は武術大会に使われる施設で観客席に被害が出ないように魔法の結界が施されている様だ。
観客席も満員で一般の人の立ち見客も大勢見ている。
この試合では俺は最後に出場を決めた、初めに出ると他の奴の出番が無くなるかもしれないからな。
試合が始まるとさすが軍事力最強の帝国で敗退が続き帝国側が疲れて気が緩んだ所に木刀が入り勝てたが次の対戦で負けて自分の出番が回って来てしまった。
あと4人倒せば良いのか・・・
戦闘スキルを全てオンにして初めから油断するつもりはないし容赦はしない。
対戦相手が威圧で動けないが木刀に魔力を覆い強化して相手の体に斬りつけると吹っ飛んで場外に転がり動かない。
救護班が駆けつけて運び出す。
対戦相手が出てこない・・・・
審判も動けないのか無言で立っているだけだ。
「もう終わりで良いのか?あと3人だろ」
威圧のスキルを解除して
審判がやっと話せるようになった
「帝国側は選手を出すように。出てこない場合は負けとします。」
そう言われビビっておどおどして出てきた選手が木刀を震えながら構える。
「初め。」
と言われると同時に同じ様に体に木刀を斬りつけふっ飛ばすと場外へと転がり救護班が運び出す。
次の選手は余裕そうに出てきて挑発してくる。
「お前は剣には自信があるようだが・・・魔法の方は使えないのか?」
どうやらコイツは魔法に自信があるのか?魔法を使って欲しそうな感じだな・・・
「お前は魔導士なのか?随分と魔法を使わせたそうだが?」
「ああ、俺は魔導士で剣には自信がない。」
「正直で良いな。気に入った。俺も魔法で戦ってやる」
「助かる。お礼を言っておこう。」
観客席というか関係者席にいたサシャが
「ああ、あの対戦相手可哀想だよ。ライトは滅多に武器は使わないけど、魔法はいつも使ってるから・・・ヤバいんじゃないの?逆に手加減出来るのかな?」
隣に座っていたマークが顔を引き攣らせながら答える。
「あの大隊長が手加減しますかね・・・」
「木刀の時は手加減してたでしょ?本気だったら・・・体が吹き飛んで試合どころじゃなくなってるよ。前に戦ってる時にキレた時剣を振っただけで風圧でウィンドカッターみたいなのが飛んでたよ。」
「だったら手加減してるみたいなので・・・魔法なら手加減して貰えるんじゃないですかね。」
試合が始まり
「初め」
と同時に相手が魔法の連続攻撃を放つ、中々の腕前でファイヤーボールを10発も撃ってきたのを魔法吸収で吸収して無効化してまだ動かない。
「どんどん仕掛けてこい、遅いぞ。」
「何だ今のは?舐めやがって・・」
いろいろな魔法を放ってくるが全部左手をかざすと魔法攻撃が吸い込まれるように消えて無くなる・・・
「クソ、どうなってるんだよ。」
もう一度、ファイヤーボールを10発撃ち込むと同時に中級魔法の攻撃をしてしまう。
大きいファイヤーボールがライトに向かって飛んでくるが、それも吸い込まれるように消えて無くなる。
「もう、終わりか?他にもっとないのか?期待していたんだが・・・」
「クソ・・・。なんて奴なんだよ・・・間違って中級魔法も撃ち込んだのに・・・無傷とは・・・」
「俺もそろそろ攻撃をしてみるか・・・連続攻撃って言うのはこうやるんだぞ。備前にバリアを張っておけ。」
言われるがままバリアを張り構える。
するとライトの上空に無数の魔法陣が現れ、そこから無数の初級のファイヤーボール、ファイアショットが相手に連続で集中砲火されると火柱がどんどんと大きくなっていく・・・とライトが手を挙げると攻撃が止み。
火柱も収まり土煙も消えて相手選手が倒れているが死んではいなさそうで安心した。
「戦闘不能によりファンベルト軍の勝ち」
次で最後だが練習試合を申し込んできた奴か・・・
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