第14話 ミリアとデートする。

翌日、隊舎にに着くとクーラント副長が報告をする為に待っていた。


「上層部が、幹部を連れ去った犯人を、探し出し救出と、敵の殲滅せよ。と命令を受けました。」


いや、時間の無駄だろ・・・もう、消えてるし、犯人は俺だし。


どうするかな・・・他の隊に任せたいんだが・・・。


何とか解決をするか。


「分かった。これから上層部に報告しに行く」


「報告ですか?」


「ああ、命令を受ける前に昨日、怪しい集団が自国の幹部を、魔法で焼き殺している所を目撃して、捕えて情報を引き出して、首謀者をラジエント王国の幹部、数十人と特定して殲滅してきた。」


「え!?お一人で、ですか?・・さすがです。」


「別件で一人で動いてる時だったんでな。」


参謀会議室へ入り報告して称賛され信用されたみたいだ。


「最後の確認だが、我が国の軍の幹部を連れ去り殺害を実行した者と計画を立てた首謀者と関係者を殲滅をしてきたんだな?」


「はい。間違い有りません。実行犯から個別に情報を聞き出して情報が一致を確認。首謀者も捕えて個別に情報を聞き出して首謀者、計画を立てた関係者を特定して殲滅をして来ました。」


「流石だな。調査手順も完璧だし報復も終わってるとはな・・・恐ろしいな。」


「それで、うちの幹部達の生き残りは、いないのか?」


「はい。私が見付けた時には魔法を放たれた所で幹部の方の顔を確認は出来ましたが亡くなっていて、そのまま焼かれて灰にされてしまいました。その時は亡くなっているのを確認していたので実行犯を逃さない事を優先した為に灰にしてしまいました。」


「そうだな。その判断が正しいと思うぞ。黒焦げの遺体を回収して犯人を逃がされては困るからな。」


そう言うと皆が頷き、その意見に賛同する。


「では、この件は敵国への報復も終わり早期解決とする。参謀本部全員を代表してお礼を言う、有り難う。」


皆、起立し俺に頭を下げた。


「話は、この話だけだ。時間を取らせた、下がって良いぞ。」


「はい。失礼します。」


隊舎に戻りクーラントとミルシャに無事に報告が終わった事を話しをした。


そのご盗賊も現れず、何事もなく数日が過ぎた。


 


サキが食事を作りながら


「ホント最近、盗賊も出ないし平和になったね。」


「落ち着いたんだからさ、結婚の事も考えてよ。」


「まだ、良さそうな人は見つかってないのか?」


「だから、ライト兄しか考えてないって。」


「ミリアが、可哀想だから返事をしてあげなよ」


「・・・そうだな。ミリアが良ければ良いぞ。」


「やった。じゃあ、今から両親に挨拶に行こうよ。」


「え?今からか?何の連絡もしてないのにダメだろ。」


「急に行ったら困るんじゃないの?先にミリアが話をしてくれば?」


「じゃあ、話をしてくるよ。一緒に会いに行くのは明日で良いかな?」


「俺は大丈夫だけど。」


その後、話しはトントン拍子に進んで行き無事に式もあげる事ができて、休暇も取れた。


「ねぇねぇ〜ライト兄。何処かに一緒に行こうよ。」


「ミリア、そのライト兄って言うの直さないとじゃないの?その呼び方でベタベタしてたらさ、おかしいよ。」


「あ、そうか。なんて呼ぼうかなぁ・・・」


・・・


「ライトさん?とかかなぁ・・?」


「それってミリアに似合ってない気がするよ。」


「じゃあ・・・、ライトかなぁ・・生意気過ぎないかな?」


「それで良いんじゃないか?俺は気にしないけどな。」


「私も、それで良いと思うけど。それじゃ、二人で出掛けてきなよ。」


「じゃあ、出掛けてくるけど戸締まりはしておけよ。サキ」


「うん。分かった」


「わぁーい。ライトとお出掛けだぁ〜」


ミリアに腕を組まれて一緒に町まで一緒に歩いていく。


「そんなに嬉しいのか?」


「当たり前でしょ。好きな人とお出掛けだよ?」


「あぁ〜そう言われれば嬉しいよな。」


「今の発言ってヒドイいよ?わたしだけ、嬉しいみたいじゃない?ライトは何とも思ってないって事でしょ?」


「嬉しいよ。可愛い子とお出掛けが出来て、腕まで組んで貰って。」


「ホントに、そう思ってるのかな?」


ミリアが手招きをして内緒話がある風に近付いて来いと合図をしている。


顔を近付けると頬にキスをしてきた。


頬を赤く染めて


「隙ありだよ。また、わたしの勝ちだね。」


「外でキスは恥ずかしいだろ。」


「あはは・・。そうだね。恥ずかしいかも。」


恥ずかしかったのか腕に抱き着いている手に力が入った。


「ミリア・・・あんまり抱き着くと胸が当たるんだけど。」


「あ、ゴメンね。嫌だったかなぁ・・」


「イヤじゃないけど・・・ドキドキするだろ。」


「わかった。気を付けるね。でも、周りから、どう見られてるんだろうね?」


「ん・・・仲の良い恋人って所じゃないか?」


「やっぱりそうだよね。」


嬉しそうな表情だ。


「夫婦には見えないだろうな・・・若いしな。」


「そうだね。わたしの友達でも結婚してる子は、まだいないからね」


「だから言っただろ。他に格好良い男の子が見つかるかもって。」


「だから、わたしはライトが良いの。って言ってるのに。もぉ」


「後悔してたんじゃないのか?」


「こんなに幸せそうにしてるのに後悔してるように見えるの?」


「幸せなら良いんだけどな。」


「ねぇ。そこで可愛いアクセサリー売ってるよ。見に行こうよ。」


と連れ回される。


そう言えば・・・初給料でプレゼントを買ってあげるって言ってたのに戦争が始まって買ってあげられなかったな。


サキにシンプルなネックレスを買ってプレゼント用に買った。


ミリアには指輪を買ってあげた。


「ねぇねぇ。これって結婚指輪ってやつかな?」


「うん。そうじゃないかな。そういうの良くわからないけど。」


「うん。わたしも詳しくないんだよね。大切にするよ。」


腕を組みながら指輪を眺めて歩いているので危ないので誘導をしながら歩いている。


まぁぶつかって絡まれる心配は無いだろう・・・


いつ呼ばれても良いように隊服を着ているので、余程の凄腕の奴か、バカじゃなければ絡んでこないだろう。


実際、ガラの悪い奴にミリアが、ぶつかったが俺を見て向こうから謝ってきた。


が、例外があった・・・昼間から酒を飲んでいる酔っ払いだ。


ぶつかってもいないし、何もしていない。


ただミリアと仲良く歩いてるのが気に入らなかったみたいで絡まれた。


職務中では無いので暴力沙汰は不味いだろうな・・・


近くの警備兵を探すが見当たらない。


そうしてる間に殴りかかってきたので、避けて拳を弾いて相手を回転させて後ろの襟首を掴んで引きずって、ミリアと警備兵を探してみつけて


「酔っ払いの引き渡しに来たんだが。」


俺の制服をみてビビっている感じだ。


俺に敬礼をしてもう一人に警備兵に引き取りの指示を出して・・・


「すみません。ご協力有難う御座いました。憧れの英雄とお話が出来て嬉しいです。」


「え?英雄?誰がだ?」


「ライト隊長です。」


「は?俺が英雄になってるのか?」


「はい。自分達の憧れです。」


「可愛い奥様をお連れの所酔っ払いがご迷惑をお掛けして申し訳なかったです。」


「ねぇ。可愛い奥さんだって。」


嬉しそうなミリア


「酔っ払いを任せたぞ。」


その場を離れて食料品を買って帰宅する。


転移でミリアと家の中に入って


「ただいま」


「ただいまぁ〜」


「あ、おかえりなさい。どうだった?楽しかった?」


「うん。楽しかったよ。途中で酔っ払いに絡まれたけど。」


「え?大丈夫だったの?」


「ライトが一緒だよ?警備兵に渡したら英雄って呼ばれてたよ」


ニコニコで話をするミリア


「へぇ・・・ライトが英雄かぁ。そうだよね。勲章も貰ってるし英雄だね。うん。」


「あ、そうだ。初給料では買えなかったけど、プレゼントを買ってきたぞ。遅くなって悪いな」


買ってきたネックレスをサキに付けてあげた。


「どうかな?」


「うん。更に可愛く美しく見えるな・・・」


「ありがと。」


と言いキスをされた。


ミリアもそれを見ていて


「あ、わたしもお礼のキスを忘れてた。」


二人からキスをされた。


やっぱり平和が一番だよな。と、改めて思った。


その夜、サキが俺の部屋に珍しく来た。


「ライトまだ、起きてる?」


「ああ、休みだしな。魔法の本を読んでただけだけど。」


「今日は寝れなくてさぁ・・・一緒に寝ても良いかなぁ・・・」


「え?あ、う、うん。初めてだよな。一緒に寝るのって。」


「う、うん。初めてだね。緊張するなぁ」


「逆に緊張して寝れなくなるんじゃないか?」


「え、ヒドイよ。勇気を出して来たのにぃ。」


「そ、そうだったのか。悪いな。」


「夫婦になっても変わらないんだもん。ライトは」


「どうして良いのか分からなくて・・・」


「ライトらしくていいと思うけど。」


「隣に座るか?」


「あ、うん。」


二人で緊張して無言になる


・・・


「えっと・・・普通は・・男の人がキスとかするんじゃないかなぁ?」


「俺からか?」


「え?私から、させる気だったの?私って魅力ないのかなぁ・・・」


「魅力はあるけど、俺の常識が無いだけだって!」


「あはは・・。そう言われると納得しちゃうよ。うん。許す。」


サキが唇にキスをしてきた。


柔らかくて温かくサキから良い匂いがしてきた。


サキをベッドに寝かせて胸を触ってみた・・・


思ったより大きく柔らかくて触り心地が良いな・・・


服を脱がせて初めてサキの胸を見て興奮して触って・・・


更に興奮して、そこから記憶が殆どなくなっている・・・


「今度はライトから誘ってよね。恥ずかしかったんだから。このまま待ってても来てくれなそうだし。私、おばあちゃんになっちゃうよ。」


「待っててくれてたんだな・・・ゴメンな。」


「え。謝らないでよ。恥ずかしいでしょ。」


今日は、幸せな時間が過ごせたな・・・


 


 


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