#257 【海岸の主、未だ双壁に傷を負ず】その五十七 『gamer's pride』
18回目の挑戦。
17回目の挑戦で確認された【
しかし、剣を持っている場合でも【
相手の手札を減らす為にも剣を奪う事が最善と判断。
その後、圧倒的な猛攻により『魂の送り唄』完走失敗、
20回目の挑戦。
剣の奪取に失敗。記憶の引継ぎの影響により、厨二の剣奪取の成功率が下がってしまった。
嵐のような剣戟を回避するのは至難の業ではあるが、相手との距離を意識する事である程度の攻撃の誘発が可能な事が判明。
『魂の送り唄』完走失敗、
21回目の挑戦。
剣の奪取に成功。【
『魂の送り唄』完走失敗、
24回目の挑戦。
何度も剣を奪われている事から、アルバートは最初から【
今までに無いパターンに動揺しつつも、冷静に攻撃を対処。厨二、ライジン、串焼き団子の三人を犠牲にしつつも何とか『魂の送り唄』完走成功。
しかし、【
◇
少しずつ、少しずつ。
度重なる失敗は、屈辱や諦観を心に沁み込ませていく。
いくら足掻いても無駄なのだと。用意が足りないのだと。強くなって出直してくるべきなのだと。
心の中で悪魔がそう囁く。今は諦めるべきなのだと誘惑する。
それでもまだ、自分達ならやれるはずだと奮起して、挑み続けていく。
◇
26回目の挑戦。
剣の奪取に失敗。
だが、ここに来てようやく、神速の六連撃、【
しかし、偶然の要素が絡んでいた為、【
相手の攻撃を対処しつつ、大立ち回りしたは良い物の、ポンの死守に失敗。
しかし、ポンが死亡している為『魂の送り唄』の完走失敗、
28回目の挑戦。
剣の奪取に成功。
やはり【
そして、【
その後、全員生存での『魂の送り唄』完走に成功したものの、空中床、及び【彗星の一矢】を断ち切られてしまい、
【冥王龍】の攻撃が無い事から、とある考えを思いついたライジンが自身のスキルを一つ参照進化させる。
31回目の挑戦。
剣の奪取に成功。
徐々に相手のモーションを見てどの技が飛んでくるかが判断出来るようになる。
【
だが、やはり最後の壁──アルバートによって、射撃を完封されてしまい、第六サイクル突破の主目的──クリスタルの破壊が達成出来ない。
それでも、村人Aは諦めない。アルバートに勝つ為の、か細い糸を断ち切らないよう、試行回数を重ね、
◇
少しずつ、少しずつ。
挑戦回数が増えていく毎に、体力が、気力が擦り減らされていく。
エンドコンテンツ。このゲームの最終到達点として挑戦すべき高難易度コンテンツは、一切の甘えを、妥協を許さない。
少しの気の緩みが全滅に繋がる。それが重なれば当然、緊張が増していく。
心に余裕が無くなっていけば、これまでミスが考えられなかった場面でもミスが増えていき、自己嫌悪に陥っていく。
それでも尚、ただ勝利という一点を目掛けて、足掻き続ける。
◇
34回目の挑戦。
剣の奪取に失敗。
集中が切れ始め、【
初手で半壊した事で、そのまま──。
36回目の挑戦。
剣の奪取に成功。
成功した物の、一瞬の隙を突かれて剣がアルバートの下へと戻ってしまい──。
38回目の挑戦────。
39回目の────。
────。
少しずつ。少しずつ。
自分達が戦い続ける理由が、すり替わっていく。
その表情から、笑みが消えていく。
同じ場所から一向に進展が無い事実が、彼らの心を擦り減らしていく。
そして────。
────変人連合による二つ名レイド挑戦開始から、早12時間が経過した。
挑戦回数は既に40回を超えたが、結局アルバート戦から進展を迎える事は無かった。
犠牲を払いながら、6つのクリスタルの破壊順が確定する所まで進められたとしても、村人Aの射撃がアルバートに両断される。
過程に僅かな差異こそあれど、その繰り返しだった。
合間合間に休憩を取りながらも、彼らは幾度とない戦闘を経て、肉体的にも精神的にも疲弊しきっていた。そんな所に、追い打ちをかけるように一つの問題に直面していた。
想定よりも回復アイテムの数は目減りしていると言えど、数にはまだ余裕があった。しかし、回復アイテムよりも先に、装備の修復を行う事が出来る簡易修理キット不足が先に訪れてしまったのだ。
その原因は、第五サイクルと第六サイクルにあった。
劇毒や溶岩を始めとした極めて強力なレイドボス級の攻撃の数々、そしてアルバートによる全てを断つ斬撃や【
その餌食となり続けていた結果、装備の消耗が想定を遥かに上回る勢いで激しかったのだ。
SBOというゲームの仕様上、装備の耐久値が無くなってしまえば『破損』状態となってしまい、修理を行うまでは一切の使用が出来なくなってしまう。それはつまり、これまで通用していた攻撃手段や防御手段を失い、事実上の詰みを意味する。
それは皮肉にも──修理キット無しでも修理が可能な生産職である、シオンがこの場に居ないからこそ、訪れてしまった窮地だった。
◇
「──残りの簡易修理キットは?」
「今の挑戦で底を突いた。……次の挑戦がラストだな」
「……そうか」
最後の修理キットを使用しているボッサンの言葉に、深く疲れの滲んだ息を漏らすライジン。
既にアルバート戦で進捗が頭打ちになってしまってから、相当な回数の挑戦を続けている。
回数が重なっていけば、当然疲労も蓄積していく。それが原因で、アルバートに到達する前に全滅してしまう回数も増えてしまっていた。
そして、何より。
(……まずいな)
長時間の挑戦の疲れによるため息を吐きながら、村人Aは自身と同様に疲れ切っているメンバー達を眺める。
メンバー達は、挑戦開始時とは比にならない程意気消沈しきっていた。
……当然だろう。
初めてのゲーム体験が刺激的だったとしても、それが何回、何十回と繰り返せば感動が薄れてしまう。
感動が薄れてしまった先に到達するのは──極めて退屈な単調作業だ。
単調作業であればあるほど、ゲームに対するモチベーションを保つ事は難しい。
それが見通しの見えない──勝算の見えない戦いであるのであれば、尚更。
(……確かに勝ち筋はある。だが、それを満たす為のあと一押しが足りない。……試行回数を重ねようにも、ここらが限界か)
アルバートを出し抜く、ある一つの手段。
これまでの挑戦で
それをいつまで経っても解消できないまま、ここまで来てしまった。
(ずっと違和感だけが残ってる。──俺は何を見落としている? この違和感の正体に気付きさえすれば、越えられる気がするんだが──)
しかし、後には引けないこの状況において、その策をやらずに終わるのは論外だ。
だからこそ、妥協してでも通す必要があるのだが……恐らく、失敗するだろう。
「……ラスト、行くか?」
「ああ。……今回こそは、勝つぞ」
そんな村人Aを余所に。
既にモチベーションは地に落ちかけ、次の挑戦でラストであるというのにも関わらず、幾度となく繰り返してきていたルーチンワークをこなすべく、再び挑戦を始めようとしていた。
この状況は、非常にまずかった。
誰かが止めなければ、挑戦はここで終わってしまう。
それだけは避けなければならないと、村人Aが口を開こうとした、その時だった。
「あのっ!」
──いや、一人。
意気消沈しているメンバー達の中で、未だ冷めぬ炎を宿す人間が居た。
その人間は、その場に居る全員の視線を一身に浴びながら、言葉を続ける。
「……【双壁】戦を開始して早々、弱音を吐いた私がこれを言うのはどうなのかと思うかもしれません。……それは、私自身が一番理解しています」
声の主──ポンはそう言うが、その表情に一切の陰りは無い。
顔を一切逸らす事無く、ただ前だけを見据えていた。
「でも、私がこの気持ちを言葉にしなければ、次の挑戦を消化試合として終わらせかねなかったから。だから、言わせてもらいます」
一つ息を吐き出してから、ポンは意を決したように言い放った。
「私は──勝ちたいです」
◇
「私は──勝ちたいです」
拳を握りしめながら、ポンはそう言い放った。
その声に一切の揺らぎは無く、彼女が内心に抱いている、確かな熱量が感じ取れた。
「皆さんもきっと同じ感情を抱いていると思います。……でも、皆さんの表情を見て、私と根っこの部分が違っている事に気付きました」
それからポンは俺達の表情を確認すると、こう問いかけた。
「今、
「──ッ」
その言葉を聞いて、思わず息を詰まらせる。
図星だった。今、俺は確かにゲームを楽しんでいない。
楽しさよりも、勝利に固執し続けている。勝利した瞬間こそ楽しくなれるかもしれないが、その過程は──今は違うと言わざるを得ないだろう。
俺達の表情からこちらの思考が見て取れたのか、ポンは目を閉じると。
「……もし次の挑戦で負けて帰ったとしても、これまでの挑戦は『楽しかったもの』として消化出来るかもしれません。『次に繋げよう』と奮起出来るかもしれません」
そう、これはゲームだ。今回勝てなかったからといって、それで人の生死が関わっている訳ではない。取返しの付かない要素が存在する訳でも無い。
だから、これまでの挑戦は非常に有意義だった、次に活かそう。負けてはしまったが、楽しかったから別にいい。そんな自分達を正当化する言い訳なんて、いくらでも出来る。
それでも、彼女は。
「でも、それは嫌なんです」
震えるほどに拳を握り締め、確固たる信念を彼女は口に出す。
「……アラタ君がお母さんの帰りを待っています。私達の勝利をシオンちゃんに託されました。【双壁】を倒して、ティーゼさんの願いを叶えてあげたい。──勝ちたい理由は沢山あります!」
彼女が理由を上げる度に、感情が昂っていく。
言葉の一つ一つに熱がこもり、彼女の感情を叩き付けてくる。
「ですが──何よりも!!」
そして彼女は瞼を開き──煌々と瞳を強く輝かせながら、力強く宣言した。
「一人のゲーマーとして、負けて終わるのが嫌だ!! 皆さんと一緒にこの窮地を乗り越えて──
──『楽しかった』って! 笑ってこの挑戦を終わらせたいんです!!」
普段は委縮してしまい、自分の意見を言えないからこそ、彼女の言葉は俺達の心を強く打つ。
彼女が持つ熱が伝播するように、その場の空気を再燃させていく。
「もうこの際、正直に言っちゃいましょう! 私はもうヘトヘトです! 勝つ為にあれこれ考えすぎて、多分ログアウトしたらすぐ寝落ちするぐらいには疲れ切ってます!!」
ポンは両手を上げておどけたようにそう言いながらも、その表情は晴れやかな物だった。
疲れはしているが、それ以上にゲームを楽しんでいる。そんな感情が窺える表情だ。
「なので、小難しい事を考えるのは止めにしました! 難しく考えすぎても楽しくないだけですから。だから、もっと物事を単純に、何が出来たら一番楽しいかを考えませんか?」
そう言うと、ポンは指を立ててにっと笑う。
「再トライが出来ない最後の挑戦。今あるリソースを全部使い切って、誰もが無理だと思う状況を覆して、
未だ衰える事の無いモチベーションの焔をその目に宿し、勝気な笑みを浮かべながら、彼女は最後にこう締めくくった。
「『最っ高に楽しいだろう』と!! ──そう思いませんか!!」
その言葉を聞いて、場にいる全員が面食らったような表情になる。
そして、一拍の時間を置いて──。
『くくく……あっははははははははははははは!!!』
例外なく、全員が笑い出した。
変な事を言ってしまったかな、と思わず赤面するポン。
そんなポンに対し、笑ったまま近寄っていくと、その両肩を力強く掴んだ。
「
今度は、ポンがその言葉に面食らったような顔になる。
彼女の覚悟を笑った? いいや違うね、彼女の意見が正しすぎて、俺達が馬鹿だった事に気付かされたからこそ笑いが出てしまった!!
「ああそうさ、その通りだともポン!! 負けて惨めに帰るよりも、勝って気持ち良く終わらせた方がずっと楽しいに決まってる!!」
くくく、本当にさっきまでの自分が馬鹿らしくて仕方がない。
なんでただ勝つ事だけで物事を考えていた? 違うだろ。そんなものは、俺の黒歴史の再現に過ぎない。
『勝たなければいけないから勝つ』んじゃなくて、『勝った方が楽しい』から勝つ。
それが全世界のカジュアルゲーマー達における絶対不変の共通ルールであり、決して揺るがないモチベーションの根幹だ。
「アルバートを越えて! 【双壁】をぶっ倒して! 歴代巫女も、アラタも、ティーゼも、あの兄弟すらも! 諸々全部救ってやる!! それが成し遂げられたら最っ高に楽しいだろうな!!」
余りにも強欲過ぎか? いいやそんなことは無い、何故ならこの世界は──!!
「良いぜ、ならとことんまでやってやろうじゃねーか! カッコつけてなんぼのゲームプレイだ! 最後の最後ぐらいそんな
決着は
物語の結末なんて、ちょっと出来過ぎなぐらいが丁度良い!!
ゲームなんて所詮エンターテイメントだ。そんな馬鹿みたいな綺麗事がまかり通る世界だからこそ、大衆娯楽として成立している!!
「と、な、れ、ば!」
俺は笑い続けながら、ライジンの傍に浮かぶ配信ウインドウに向かって指を突き出した。
「おい、今も画面の前でかじりつきながら見てるんだろ────
既に夜が明け朝日が昇る時間帯であるのにも関わらず、ライジンの視聴者の数は減る事は無く、増える一方だった。
正確な数までは把握していないが、数十万、下手すれば数百万人の視聴者の前で、力強く宣言する。
「
口の端を吊り上げ、自身の心の衝動の赴くままに、自らの退路を断っていく。
臆する気持ちを排する為? いいや違うね。きっとその選択こそが、
「俺達は今宵、星海の守護神を鎮める!! 家族を出迎える凱旋の準備を整えておけってな!!」
良いぞ良いぞ、なんか楽しくなってきた! 疲れと深夜テンションが融合してテンションハイになってる感が否めないけどな!! ひゃっほう羞恥心は明日の俺に丸投げだァ!
と、俺の突発的な行動に厨二が苦笑しながら問いかけてくる。
「いーのぉ、村人クン? そんなことしたらもう引き返せないけどぉ?」
「ははは!! これぐらいのハンデ背負うぐらいが丁度いいだろ! それともお前は無理だって思うか?」
ポンの言葉の影響で、今の俺は、有り余るほどのモチベーションに満ち溢れている。きっと、それが表情にも出ている事だろう。
厨二はそんな俺を見て、何を思ったのか感慨深げに笑うと。
「いいや。僕は君のその目を良く知っている。……君が、不可能をやり遂げる時にする目だ。無理とは思わないサ」
「よく分かってるじゃねえか、今の俺なら跳弾限界も更新できそうだ!!」
初めて跳弾限界に到達した時も、ライジンとの戦いで偽装射撃を成功させた時も、リヴァイア戦で跳弾限界を更新して継ぎ矢してみせた時も。
心からゲームが楽しくて仕方がない、そんなモチベーションに突き動かされた結果、成し遂げる事が出来たのだ。
それに……さっきのポンの言葉を聞いて、一つ。俺の中で立てていた仮説の点と点が線で結ばれた。
ディアライズに起きた亀裂の正体。その現象の正体は、
そしてその正体こそが──この状況を打開するに足る策であるという事を。
と、こちらを微笑まし気に見ていた厨二が、ポンの方へと振り向いた。
「ねぇ、ポン」
「……何でしょうか?」
「僕さ、君がすぐ弱音を吐く所が嫌いだったんだよねぇ」
その言葉を聞いて、ポンは思わず苦笑する。はっきりと面向かって言われるとは思わなかったが、自分の悪いところであると理解していたからだ。
だが、厨二の続く言葉は彼女を非難する言葉では無かった。
「でもサ、今の君は凄く好きだなぁ。──君の言葉を聞いて、次の挑戦でこのレイドをクリアしちゃおうかな、なんて思っちゃうくらいにはさ」
「ッ!」
厨二が屈託の無い笑みで笑い、そんな彼の顔を見てポンは目を見開いた。
その隣で、ボッサンもポンに柔らかく笑いかける。
「そうだな。まさかお前さんに焚きつけられるとは思いもしなかったが……俺も、年甲斐もなく足掻いてみようかなと思っちまったよ」
「おいおい、ボッサンはまだ若いだろ?」
「あのなあ……お前らの年齢が若すぎて相対的に俺が平均年齢を引き上げる事になってるんだよ。分かる? この
「なんかごめん……」
哀愁を漂わせるボッサンに、串焼き先輩がしゅんとなる。
串焼き先輩は一つ咳払いをしてから、ポンの方を見てサムズアップした。
「ま、グレポン丸の言う通りだな。何事も楽しまないと損だよな。乗り掛かった舟だ、最後までプロらしく戦い抜いてやるさ」
「……串焼き団子さん……!」
一人、また一人とポンの言葉で尽き掛けていたモチベーションを取り戻していく。
そして、最後の一人……ライジンは、メンバーを纏めるリーダーとして、冷静に問いを投げかける。
「盛り上がった所に冷や水を浴びせるようで申し訳ないんだが、アルバートを越える手段は……」
「ある」
ライジンの問いに対して、自信満々にそう言い放つ。
驚愕に目を見開いたライジンに、俺は相棒であるディアライズを掲げると。
「最後の鍵は、こいつだ。……それに、これまでの挑戦で突破する為の
「……いつの間に」
「黙ってて悪かったな。まぁ、アルバートに俺の意図を悟らせない為だって思ってくれ。……そこら辺も合わせて最後の挑戦前に打ち合わせしとこうぜ。俺のこの仮説が正しければ、次の挑戦で突破出来る」
にやりと笑いながらそう言うと、ライジンは柔らかな笑みを浮かべる。
「ああ。お前がそういうのなら、信じるさ。……頼りにしてるぜ、親友」
「任せとけ!」
そう言ってから、他のメンバーの方へと振り向く。
「さぁ、最後の作戦会議と行こうか! この長い長い戦いに決着を付ける為のな!」
◇
──数分後。
アルバートを越え、【双壁】を倒す為の最後の会議が終わった。
メンバー達の表情を見てみると、先ほどのお通夜のような表情から一変、やる気と活気に満ち溢れている。
それを実現した少女──ポンが、こちらを見ると、にこりと笑って一つ頷いた。
どうやら最後の挑戦の音頭は、俺に任せたいらしい。
それに対して笑い返すと、手を鳴らした。
「よし、お前ら! 笑っても泣いても次が最後の挑戦だ! いつも通り気楽に楽しもう……いや、これは相応しくないな」
今この場に於いては、この言葉は相応しくない。
確かにゲームはのんびりと楽しむのが一番だ。だが、やると決めたからには──。
「──最後まで、全力で楽しもうぜ!!」
『おう!!』
8月25日、午前6時。
【二つ名レイド】、【海岸の主、未だ双壁に傷を負ず】。最後の挑戦が始まった。
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