第2話 過去・現在・未来
僕の名前は
僕が効率主義に目覚めたのは中学二年の冬である。詳しい経緯は省略させてもらうが、端的に言えば思春期だったからだ。その時以降徐々に無駄なことを省くようになっていった。高校受験では地元で一番の進学校に通うことにした。なぜなら、今現在の知識量では目標を達成できそうにないと考えたからである。それに、もし自分が生きる理由を見つけたとしても、自分に何の能力もなかったら満足に生きられないだろう。したがって、今の自分の最優先項目として高校受験を定めたのである。
僕が自分の目標を見据えてからは、周りの人間が愚かに思えてしょうがなかった。人間、明確な目標が決まるとそれに向かって一直線になれるものである。しかし、周りの人間はどうだろうか。将来のことなんて全く考えていない。今の自分が楽しければそれでいいと思っているのだろう。大人にどれだけ学業の大切さを説かれても五分後にはきっとそれらのことをすべて忘れているのだろう。仮に勉強が出来なくても何かほかのことに秀でているのであればまだましだが、そのような奴はほとんどいない。僕は彼らの醜態をみることで自分の養分を蓄えることができた。彼らの存在が自分がいかに優れているかを際立たせてくれる。もはや感謝の念さえ抱いている。かくして僕の高校受験は完璧にそして優雅に最高の気分で達成されたのである。
そして現在は大学受験を第一の目標として据えている。また、受験勉強と並行してなるべく多くの本を読むようにしている。特に哲学者たちが書いた本をメインで読んでる。常に自分の考え方をアップデートして、少しでも知識を増やすことが目的である。
大学受験も高校受験の時と同じように順調に進んでくれればいいのだがそう簡単にはいかなそうである。自分が今可能な最大効率で進んでいるという自覚はある。しかし僕は生まれつきの天才というわけではない。さらに、大学受験は高校受験とは違いライバルは全国各地にいる。最上位の人たちと比べると、僕が勉強を開始したタイミングは遅いといえるだろう。それでも僕は自分の目標ためにどんな困難でも乗り越えて見せようじゃないか。
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