第2話 再 会

「あけおめーーー」と、由佳。


「…あけ…おめ…年明け早々……元気だね…私はヘコヘコだよ…」



「何?どうしたの?イヴも年末も彼氏とラブラブ…」

「別れた」

「えっ?」


「つーか、フラれたよ…もう地上最低最悪のクリスマスイヴだったよ…」


「えっ!?」


「本彼女(カノ)いたんだよ!しかもイヴの日、こっちは寒い中待ち合わせにいてさ…そうしたらアイツから1通の画像付きメール。彼女とツーショットのラブラブメール」


「…あらら…」




「でも神様は、そんな私に一人の王子様に出会わせてくれて出掛けたんだ。だけど何もなく終わった……私的には、もう少し一緒にいいたいって思ったんだけど…」



「そうだったんだ…」

「…もう一度…逢いたいな…」

「何?一目惚れでもした?」

「えっ!?いや…それはないと思う」

「失恋の痛手。優しくされて、キュンキュンしちゃったんだね」

「えっ!?キュンキュン…いや…どうかな…?」





キーン……




コーン……



カーン……



コーン……




始業ベルチャイムが鳴り響く。





ガラッ



前方の引き戸が開いた。


H.R.が始まる中、私は外の景色をぼんやり眺めている。




「成宮 遼助です」



《同姓同名もいるんだね…》



一人の転入生を紹介されたものの私は気にも止めずに外をぼんやり眺めていた。




その日の放課後────




「小西 悠魅さん」

「何ですか?」



見向きもせず答える。



「今日転入してきた成宮って言うんだけどさ」

「うん知ってる。それじゃ」

「そんな態度あり?」

「…えっ?」



グイッと腕を掴まれ壁に押し付けられ両手で行く道を塞いだ。



ドキッ


胸が大きく高鳴るのと同時にキスされた。



「元気そうじゃん!」




ドキン


至近距離で言われ、ゆっくりと離れていき向き合う私達。




「…遼…助……?」





私の目の前にいるのは


紛れもなく



クリスマスイヴの日に会った彼・成宮 遼助の姿があった。




「全然、興味なさそうだったから」

「だ、たからって…キスで…」

「じゃあ、チュー抜きのイヴの続きする?」



ドキッ


「なっ…!…ば、馬鹿っ!私はそれだけの関係とか嫌だし!」



「…………………」



「いや~、お前が、もう少し一緒にいたいって言うからさ…気にはなってたんだけど…もう少し一緒にいたら俺…あんたを抱いてたと思う。正直ヤバかったんだよね~」



「………………」



「フラれた者同士の成り行きの Hってあるわけだし。それだけの関係ってあるじゃん?逆に傷つけてたと思うからさ、それだけは避けたかったっつーか…」



「…遼助…」


「1夜限りって、お互い良い気しないし俺も、それだけはしたくなかったから、キス止まりだったってわけ。つまり、そういう事。改めてこれからも宜しくな。悠魅」


「うん…」




そして遼助は帰って行った。







まさかの再会


失恋した後の出会い


お互い


フラれた者同士出掛けた


クリスマスイヴ


神様は私達を


再び磁石のように


引き合わせた

























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