第7話 金の採掘
エアは仲間の採掘従事者とともに金の採掘に向かった。
金は1から探す必要はない!金鉱脈はアヌ達開拓団が地球に移住した際の地質調査の時に発見していた。
エア達はタブレットを見ながら弱放射線砕岩機(WRRC)を動かして岩を砕いていく。
「金だ!あったぞ!」
エア達は金を目にして喜んだ。
「実は真水かその周囲にも金があるはずだ。」
エアは湖の砂から金を見つけ出した。
「ほう!さすがエアだな!」
エアが採取したのはいわゆる砂金である。ニビルは地表の荒廃が深刻な社会問題となっていた。
地球にあるような水は殆どなく、ニビル人は砂金の存在さえ知らなかった。
エアはアヌに地球の水を送ってもらい水質を調査して水中に微かに金の成分が混ざっていることを発見していた。
金はニビルに輸出された。しかし利益は僅かだった。もっと大量の金を掘ってニビルに輸出すれば莫大な利益を得られる。
「地球は金が大量に眠っています!大量に採掘してニビルに送れば莫大な利益が得られます。進化させるに相応しい生物はいないんですか?」
エアはエリドゥの公会堂で訴えた。
「実は約30年前にニビルが地球に近づいた時に彗星が接近していたので破壊したらしい。その時にその彗星に付着していた生物が地球に落下したらしい。その後独自に進化してるようだ!」
開拓団アヌンナキの1人がこう話した。
ニビルの公転周期は地球から見ると3600年である。アヌンナキは地球人の3600年を1年と認識している。つまり30年前と言うのは我々地球人の感覚では10万年以上前の大昔である。
しかもアヌンナキは地球人と比較するととんでもなく長命である。平均寿命は地球時間で2億才である。
「ルルと名付けている。手で物を掴む事ができる。」
「ルル」とは猿の事である。
「ルルを捕獲しよう!進化させるに相応しいか遺伝子工学研究所の方に判断してもらおう!」
こうして猿が大量に捕獲された。
まもなく我々人類の祖先が誕生するのである。
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