第2話 アヌンナキ

地球開拓の物資が次々と宇宙船から下ろされていった。



アヌは開拓団に挨拶した。


「皆さん、私はこの地球開拓団の団長を勤めますアヌです。我々はこの地球を移住先として開拓する義務があります。皆様の知識をお借りして、第二のニビルを築いていきましょう!」


開拓団一同は拍手した。


「この星の空気はうまい!快適に住めるぞ!」


「なあ、この開拓団って名前さ、気に食わないんだよな〜。」

開拓団の1人が愚痴をこぼした。


「うんうん!政府って名前付けるセンスなさすぎるんだよ。開拓団ってそのままじゃん!」

他も同意見のようだ。


「じゃあ、グループの名前を我々で考えよう。」

また別の団員が提案する。


「そうだなぁ、団長のアヌさんにちなんで…..」

メンバーがそう言うと皆んな一斉ににアヌを見た。


「え?私の名前を?どうするんですか?」

アヌは胸元まである長い髭を触りながら恥ずかしそうに俯く。


「そうだ!アヌンナキは?アヌンナキってのはどうだろう?」


「え?アヌンナキ?」


「いいじゃないか?よし!俺たちは今からアヌンナキだ!」


「お!いいね!アヌンナキ、決まりだね!」


「いや〜、参ったな。」

アヌは照れたが『アヌンナキ』の名称を受け入れた。


開拓団改めアヌンナキは今後の地球開拓計画について会合を開いた。


会合で決まった点は以下の通りである。



1、アヌンナキの拠点(都市)の建設


2、地球の生命体調査


3、労働力確保の為の生命体の進化


4、地質調査


5、移住人口増加に伴い、国家が樹立された場合の統治機構の構築


6、ニビルとの貿易と経済、物資、人材の援助


である。




まずはアヌンナキが生活する為の拠点(都市)が建設された。



ニビルから持ち込まれた資材では足らないので地球の石材が使用された。


レーザーでカットされた資材は「音波運搬機」を用いて移動させる。

音波運搬機とは物体に音を当て、その波長によって物体を浮かせたり移動させる機材である。


そうこうするうちにアヌンナキの最初の都市が完成した。


都市は「エリドゥ」と名付けられた。

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