第5話 パン作ろう!お魚食べよう!

 パン作ろうと思ってさぁ、小麦粉とライ麦粉と思ったら、脱穀は済ませていたけどまだ粉になってなかった。


 慌てて石材を切り出してウォーターカッター駆使して石臼を作り急ぎ必要量粉にした。


 石臼を2つ作って魔法で操作し小麦とライ麦同時進行で粉にします。


 さて、ここからパンサワードゥを作ってきます。小麦用のとライ麦パン用のと両方作ります。どちらもライ麦から始めます。


 4~5日かけて毎日お世話して作るんですが、こちらが1秒の間に収納庫内は1日たつようにして、入れて、出してお世話してまた入れてを繰り返すだけなのでサワードゥは10分程で完成。


 小麦パン生地とライ麦パン生地作って、パン作りの工程を経て焼き上がり。寝かしたり最後の焼きは収納が大活躍してくれました!


 驚くほどよい出来で作れましたよ!



 最初少量でパン焼いたけど、おいしくできたから、明日以降の朝食として大量に焼いて時間停止の収納に格納した。


 100%ライ麦パンは櫂渡には食べにくかったから40%ほど小麦を混ぜて焼いてみたら好みに仕上がった。いろいろ比率を変えてみてもいいかなと思った。


 今日は朝食抜きだったが、明日の朝食から食事の心配が無いのがありがたい。 


「パン食にはコーヒーか紅茶が欲しいなと思うけど当分水かお湯だなぁ。ローズマリーを単品でお茶にしようとすると香りが強すぎるからね。ハーブティーにするにしても他のハーブが見つかるまではしゃーなしだな。」


「地球ではコーヒーは赤道近辺のあたりでしか育たないし、なんとなく植生地球と似てるからこの島では多分コーヒーは絶望的だよね。」


「お茶の木なら可能性あるかな。お茶の木あれば烏龍茶や紅茶に加工できるし。あるといいな。明日は大麦を加工して麦茶作ろう。」


「朝ご飯の心配がなくなったしナイフの柄でもつけよう」


 拾ってきた枝に石でできたナイフを取り付ける。風魔法で加工をして石のナイフの柄部分と柄用に拾ってきた木それぞれに位置を合わせて穴を三カ所開けて竹を留め具に加工し固定する。


「石に穴とかあけると割れちゃうかなとも思ったけど割れたら割れたでまた作れば良いか」


 使い心地を確認するためウサギと鳥を解体してみる。ウサギの解体はさっきよりスムーズにいった気がする。鳥はウズラに近い種類でこちらも食べるの楽しみだな。鳥は魔物ではなかった。


「魔物ではない生き物もいるのね。ウズラに近い鳥なら養殖して卵とれないかな…」


「ちょっと小さいのでたくさん使わないとならないけど。牛乳の確保が必要だよね。あとトマト。トマトは意外と万能。」


「後、おいしいオイル。オリーブオイルが良いけどこのあたりはオリーブのとれる地域より少し涼しいかな?」


 ついでに銛も作ろう石で三つ叉部分は棒状の木の先端に板をおき棒と板をくっつけてねじ状の穴を開けるそこに根元をねじ状に加工した銛の先にする20センチほどの石にねじり込む。板の両端は穴をあけ銛の根元がぬきでた所に木で留め具とする。


 三つ叉の銛のようなものが完成した。

「これも鉄で作りたいなぁ。早く鍛冶場を作りたい。」


 ちょうど潮がひいていたので銛を試してみる。


 とりあえず「鑑定」

「えっと、食べられるけど名前は無いと、この島の近くにいる魚で地球で種類が近いとするならアジ。なるほどアジの生態はよく知らないけどこんな浅瀬には来ないのかな?アジに似た魚なら塩焼きかな…えいっ!」


 見事に穫れたけど、入れる魚篭みたいなの持ってないのに気が付いた。


「竹で作るつもりだったけど順番間違えた~あ、収納に入れればいいんだ。」


 頭を抱えたかと思ったらすぐ立ち直る。銛でついただけだと魚が絶命してないのでナイフでシメて収納。3匹ほど穫った所で、このぐらいの水たまりなら籠おいて水魔法で移動した方が効率的じゃ無いかなって事に気が付いた。


「銛いらんかったな。明日は籠づくりしよ。銛で身に傷ついたりしないしなぁ。」


 そしてその日の晩はアジ(もどき)塩焼き1匹とうどんダシはアジ(もどき)を収納に入れて乾燥させたやつを半分つかい煮出して作ってみた。


「塩しか味付けが無いけれどまぁまぁうまかいな。小麦がおいしいからか、水が極上だからかな。もう一匹は開いて海水につけて干物にしたから明日の昼に食べよう。」


「干物作るにも収納は有効だったなぁ。ダシ用のあじもどきも半分残っているしうどんも食べられる。うどん玉もまだあるし。」


「おいしくできたし、もっとたくさん作り置きしとけば良かったなぁ。時間見て作り置きしよう。ダシといえば、昆布。もう少し海岸歩けば見つかるかな。海苔養殖もやりたい。」


 夜なべして竹製品をつくる。


 乾燥させた竹を風魔法で竹ひご状にしていき籠を編む魚篭や水魔法を受け止める用の籠を作った。竹製品と言えば蒸籠も作っておく。


「すっかり遅くになったけれどさて、寝よう!あ?!寝る準備してない。石の上にに寝るのは今日はイヤだなぁ。材料はあるから。今から頑張るか。」


「材料。本命は麦藁だよな。よし決めた。」

 櫂渡はおもむろに寝台の上をウォーターカッターでカットする。


「そこまで深くする事は無いよな。あんまり穴あけすぎると、石棺みたいになっちゃうしね。20センチぐらいで良いかなと。」


 寝台から厚さ20cmの板が重力操作と物体操作で外される。すると寝台の四辺が5センチほどを残して深さ20cmの空間ができる。


 ここに麦藁を敷き詰めていく。上の方は麦藁の束を作り麦藁で縛りまとめたものを置いていく。


「麦藁で筵でも作ってかけたら完璧か?筵を編む機械でも作ろうかな。作り方や使い方は鑑定さんが教えてくれる気がするんだよね~」


 とりあえず今日はレジャーシートをひきバスタオルを一枚ひいて眠る事に。


 あっという間に眠りに落ち、魚を食べてる夢を見る櫂渡。


 よほど魚美味しかったんだね。

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