第14話
ジョージの部下がスノーパウダーを用意した。
「スノーパウダー準備よし!発射!」
と途端に小さいピンポン玉がいくつも跳ね上がりそれが幾重にも分解してその度に粒子を飛散し、住み済みまで行きわたらせる。またファンを回してさらに奥まで行きわたらせた。そしてしばらくしてモニターが映し出された。
「これは人間はいないぞ?どういうことだ?」
とジョージ。
「とにかく制御室まで行こう。」
と私。その時、詩織から連絡が入った。
「しゅんちゃん!基地の後ろから中国軍が攻めてきたわ!今は私達で対応してるけど、いつまでもつか分からないわ!」
「詩織さん、モグラを止めたらすぐに行くから!少し耐えて欲しい!」
「分かった!」
「大丈夫か?あのお嬢ちゃんのところの指揮系統は?誰が指揮を取っているんだ?」
「わからない。だが、各々、奮闘中だ。はやくモグラを止めよう。ええと、モグラの制御装置は、と。ああ、これか。これだと、まだ電力推進中だ!まだいける!これはゲームのパスワードと一緒で、上上下下左右左右進戻る進戻るだ!よし!分解した!」
「それよりお嬢ちゃんのところをどうにかしないと。しかしこれは背水の陣だ。数でやられるのは目に見えている。お嬢ちゃん達をこの基地内に後退させてこの基地内での戦闘に持ち込む方がまだましだ。あの開けた所から入ってもらってそこをふさごう。そしてこの基地のフェンスをバリケードとして最後まで戦おうじゃないか。」
とジョージが決意を述べた。そして私が
「詩織さん、隙を見てこの基地まで入ってきて!俺達が開けた穴から入ってきて!そうしたらフェンスに電流を流すから!上手く後退してきて!」
「わかったわ!」
と詩織が先導して基地内へと仲間を引き入れた。
皆が基地に入ったところ、すぐにその穴を軍用トラックでふさいだ。そして制御室でフェンスの電圧をマックスにして敵に対して備えた。しかしそんなものはおもちゃに過ぎない。すぐに破られ中に入って来られた。千人近くの我々はこの基地の建物内にとどまった。そうしていると
「あなたたち日本人はすぐに退去すべきです。我々は仲間です。出てきなさい。」
と片言の日本語でスピーカーで話しかけてきた。
「大東亜戦争のアメリカ軍と同じではないだろうな。」
とジョージ。
「そりゃそうだろね。」
と私。
「やっぱり皆殺しです?」
と詩織。
「それなら最後まで戦いますか。」
そう私が言って戦う決意をした瞬間、
「シューーーーーーーーーーーーーードォウン!ドン!」
とどこからかミサイルが撃ち込まれたようだった。すると
「西日本人民解放戦線の皆、よくここまで頑張った!我々は東日本連合軍である!あとは我々にまかせろ!」
とスピーカーから声がした。そして次々と中国軍に攻撃が加えられ、中国軍は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます