第45話

俺達は当初の予定どおりラーメン屋に行く事になった。昼からちょっと時間がたっているのでそんなに並ばないで済むだろう。昼だと結構来んで待ち時間が多く暑いから、できるだけ待ち時間は多くない方がいい。それにしても普通に腕を組んでくるんだが。勘違いしちゃうよ?


「るん、色々当たっているんだが」


特に柔らかい胸の感触が俺の理性を削っていく。柔らかすぎて触りたい衝動が起きてくる。まぁ何とか我慢するんだが。だって捕まっちゃうしね。


「わざとですよ。ドキドキしますか?」


「ドキドキしすぎて心臓が飛び出るレベル」


マジでヤバイ。胸ってこんなに柔らかったのか。手もすべすべで柔らかいと思ったがそれ以上だった。まさしくこれこそ女子って感じ。巨乳よりも平均ぐらいが好きだからちょうどいいくらい。するとさらにるんは上目使いで見てきた。


「んふふ。薫先輩はやはりカッコいいです」


ヤバイ上目使いで言われると、めちゃくちゃ可愛く感じる。やはり天使の上目使いはヤバイな。天にも負けず劣らずだ。少しづつるんに牽かれているのが分かる。


「そうか、お、ラーメン屋に着いたみたいだぞ」


ここは華麗に話を変える。このままだと惚れちゃいそうだからな。天がまだくっついていないのに惚れるのはまずい。二股してるような気分になるしな。天がまだ好きな間は誰ともくっつかない。それだけ天は大切だからな。まぁくっついたらそれはそれでショックを受けて1ヶ月は引きこもるだろうけど。


「無理やり話変えましたね。まぁいいですけど」


俺達は昼時じゃないので、あまり混んでいなく特に並ぶことなくラーメン屋に入ることができた。俺達が入った瞬間るんに視線が多く向く。下劣な視線も感じるが、そこは式神を召喚して、睨ませた。男はすぐに視線をずらして、油そばに集中した。他の男は羨ましそうにこっちを見ている。るんは特に気にした様子は無さそうだが。


「それより今度膝枕なんかどうでしょうか?」


「唐突だな。それは魅力的だが、るんになにかメリットはあるのか?」


「薫先輩の寝顔を見れることです。それにその間は薫先輩を独占できますし」


寝顔を見ることがメリットになるのか?特にカッコいい訳じゃないぞ。まぁるんがいいならいいが。それにあの太ももを枕できるなんて最高だ。天使だし、すべすべで柔らかそうだしな。天にもやってもらったことない。まぁ次の休みの日にお願いするか。


「そうか、それなら楽しみにしている」


「お待たせしましたー。油そばになります」


『ありがとうございます』


声がハモったな。るんは嬉しそうにんふふとか言っている。昔ハモった女子がいたがそいつはうわーなんでこのタイミングでハモるのキモいんだけどと言われたな。うん思い出したらショックすぎて泣きそうだわ。そう考えるとやっぱりるんは天使だな。もちろん天も。


「仲いいですね。それではごゆっくりどうぞ」


そう言って店員さんは次のお客の対応に行った。それにしてもラーメン屋の店員とは思えないほど美少女だったな。店長の娘さんだろうか。他のお客さんもじろじろ見ている。だが店員さんは気にした様子がない。見られてることには慣れているのだろう。


俺達は油そばを食べ始めた。有名なだけあって兎に角にも負けないくらい美味しいな。千葉市にはないくらいの油そばだ。どんどん箸が進み食べ終わった。るんもほとんど食べ終わっている。それだけ美味しいってことだろう。


「ふぅー美味しかったです。また来ましょう」


「それならよかったわ。それじゃ次どこ、、、」


パン!なんだ?お客さんたちの悲鳴が聞こえる。俺はお客さんの悲鳴が聞こえた入り口を見る。そこにはピストルを構えたいかにもヤクザのような男がいた。強盗か?最近やくざは儲からないって聞くしね。するとヤクザは辺りをキョロキョロして、るんを見つけるとニヤァっと気持ち悪い笑みを浮かべた。


「いたぞお坊っちゃまがターゲットにした人物だ。お坊っちゃまが言っていたとオリカなり可愛いな。お坊っちゃまの後ならヤってもいいよな」


くそ目当てはるんかよ。もしかしてさっきのストーカーしてたやつが組長の子供だったのか?それでヤクザを使って見つけようとしたのか。何と執念深いんだよ。


相手はピストルを持っている下手に動くと撃たれる。陰業の術を使って近づくか。俺は呪文を唱えて、姿が消えたように見せた。このまま背後に。


「バレバレだぞ女の彼氏。俺も陰陽師の家系でな、そのくらいなら分かるんだよ」


そう言って俺は足を撃たれて動けなくなった。その間にるんは男達に捕まった。ついでに店員さんも捕まった。くそ俺はなにもできないのか。俺はこのために鍛えてきたのに。くそ。


そしてるん達は男たちにつれていかれたが、そのときなにかをるんは落とした。俺はそれをほふく前進で取った。GPSだ。これはるんが助けてほしいと思って残したものだろう。なら警察に通報してすぐに俺も向かおう。俺はそれを握り携帯に差し込みどの辺に向かってるかを把握した。今は使われてないビルか。あそこならそこまで遠くないから警察よりも俺の方が早く着くな。俺は呪符で膝を修復して、そこに向かって走った。

















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幼馴染みは俺を好きじゃない 作家目指すもの @Ronisei

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