第38話
改めて駅に向かうと、なぜか視線が俺のほうにくる。前髪をかきあげたからだろうか。これでよ俺は顔は整っているほうだ。まぁ丸井ほどのイケメンじゃないが。だからるんに釣り合うほどの男じゃない。少し悲しくなりながら歩いていると、駅に着いた。
「るんはどこだ?あ、いた」
いろんな人の視線を集めている。早くしないとナンパされるな。俺は急いでるんの元に向かった。美少女オーラーが隠しきれてないわ。おしゃれするのはいいんだがちょっとは美少女オーラを隠してくれ。
「るん待たせたな」
「薫先輩ですか?前髪あげると大分印象変わりますね。カッコいいですよ」
推しにカッコいいと言われるのは嬉しいな。まぁ今は推しというより後輩だが。るんもミニスカートで足がでている。太ももが眩しい。ああ、触りたくなる。きっとすべすべなんだろうな。最高の足だ。俺はるんの足を凝視してしまう。るんはしてやったりという顔をした。
「んふふ薫先輩が好きかと思ってミニスカートにしちゃいました。どうですかそれプラス丈の長いパーカーです。興奮しますか?」
「正直ヤバイぐらい興奮してるわ。これが萌えなんだろう。まさか天以外でこんな気持ちになるとはな」
丈が長いからより太ももが強調されてヤバイ。周りの男どももるんを見て、鼻の下を伸ばしている。あ、彼女に叩かれた。ザマァ見やがれリア充め。空にしてもこのままいてもやる目的のナンパ師が来るだけだから早く移動するか。千葉駅は可愛い人が多いとはいえるんはその中でも抜きん出ている。あまり長時間はいれない。
「それじゃ行くか」
まずは渋谷に行ってそのあと秋葉だ。秋葉には大体14時くらいに到着できるように行く。渋谷では恐らく服を見る感じになるだろう。だから多めにお金を持ってきている。あまり高いブランドショップに入らなきゃいいけど。るんはお金を持ってるから普通に入りそうだ。
「はい、薫先輩に服を選んでもらえるの楽しみです」
「できるだけ好みに合いそうなのを選ぶわ」
るんの好みは分からないから探り探りになるが。まぁなんとかなるだろう。反応を見て確かめればいいし。まぁ俺の好みも混ぜるがな。シフォンブラウスとか最高だな。基本的に足がでてるやつが好きだ。ワンピースもいいんだがな。
「それじゃ行きましょう」
俺達は駅に入る、やはりというか視線を多く浴びる。特にるんの足を見てるやつが多い。個人的にはあまり見てほしくないんだが。だが服装的に見てしまうのは仕方がない。それだけるんの足は魅力的だからな。まぁナンパしてきたら霊厚を食らわすが。
電車が来ると、俺達はそれに乗る。席が空いていたので、るんは隣に座ると、俺の手を握る。なぜ?あれかマーキングか。誰かに取られないように。そんなことしなくても俺は誰にも話しかけられないと思うんだが。それにるんだとばれたら面倒さくなる。
「手を握ったらばれたとき面倒だぞ」
「ばれない自信があるので大丈夫ですよ。それにどうやら話しかけようとしていた女がいるようなので彼氏ですよとアピールしてるんです」
いやるんの格好からしてアイドルやってそうなことは分かると思うが。誰かは分からないだろうが。だが写真を撮られたら良く見ればって感じでばれる可能性はある。あんま軽率な行動は取れないと思うが。ばれた瞬間アイドル生命が終わる。
「それに今日はデートなんで曲のことも参考にしたいんで、付き合ってる感じをだしたいんですよ」
「分かったよ。それなら今日は付き合ってる感じにするか」
天ともこんな感じでやってるし問題ない。それに最近るんの好感度が上がってきて、忌避感もない。むしろもっと付き合ってる感じを早くやりたかったと思っている俺がいる。
するとるんは俺の腕を取り笑顔で抱きつく。可愛いなおい。これが天につぐ天使の実力か。アイドルが抱きついていると思うと緊張感もヤバイが。そう思っていると乗り換えで、電車を乗り換えた。渋谷駅遠い。せめて総武線上にあってほしいものだ。
それから少し経って、渋谷に着いた。どこもかしこも人人人幕張も都会だと思っていたが、レベルが違う。人酔いしそうだ。だがその中でもるんはやはり目立っている。立ち止まってるといつナンパされるか分からないな。あと何人かの女子の視線もこっちにくるが、そんなに美少女のとなりにいるやつがどのレベルなのか気になるか?私の彼氏のほうがイケメンだと勝った気になっているんだろうか。圧倒的にるんのほうが可愛いから彼氏で比べても仕方ないだろ。
「それじゃ行きましょう」
「ああ、渋谷は良く分からないから案内頼む」
「それじゃ私がいつも行く店に行きましょう」
多分ブランドだよな。まぁ俺が買う訳じゃないんだがいいが、俺場違いになりそう。レディースのブランドに俺がいたら不釣り合いと思われそうだ。
俺達はハチ公前を通り群衆を掻き分けていく。これなら芸能人がいても気づかなそう。でも芸能人同士は気づいたりするんだよな。やっぱそいう雰囲気で気づくのだろうか。
るんは俺の腕を抱き前へ進む。柔らかいものが当たってる。天ほどじゃないからなんとか理性を保てるが。それでもこれは中々来るものがある。そう思いながら俺達はどんどん進むと、やがてひとつのブランド店に着いた。これ俺でも知ってるブランドだ。
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