第35話
一口抹茶タピオカを飲む。いい感じに抹茶の味がして美味しいな。タピオカも食感がいい。人気なのもうなずける。俺も嵌まりそうだ。女子高生のトレンドも侮れないな。これからは女子高生の流行ってるものもチェックしておくか。知っておいて損はないだろう。
「うーんやっぱり美味しいね。タピオカしか勝たん」
「女子高生に流行ってるから見た目だけだろうと正直嘗めてたわ。飲んでみたら結構美味しいな」
「女子高生は見た目も大事だけど味も大切にする人が多いんだよー」
インスタ映えとか見た目だけ気にしてそうだが。まぁそいうやつは承認欲求が高いだけだろう。味にこだわるやつもいるよな。ラーメンが今女子の間でじわじわ好きな人が増えてるし。
「それじゃ折角千葉に来たし、アクセサリーでも見に行かない?」
「いいぞ、天が好みそうなやつを俺が選ぶぞ」
「ふふ楽しみだなぁー。センスはあるからね」
自分の物以外なら楓からも高評価だしな。それに天の好みは把握している。ハートを好んで付けてるからな。それを念頭において、選べばいい。まぁ多少高くなっても天はモデルでそれなりに稼いでいるし大丈夫だろう。雑誌とかで付けてくれたら嬉しいな。
それから目に入ったラグジュエリーショップに入った。色んなのがあるな。それにどこもかしこもカップルだらけだ。端から見たら俺達もカップルに見えるんだろうか。見えるなら嬉しいな。まぁ釣り合いはとれてないけどな。もうちょい髪をいじったりすべきだろうか。でも朝早く起きるのめんどくさいんだよな。美容院で髪を切ってメガネでもかけるか。
そうこうしながら選んでいると、あるネックレスが目に入った。ハートがピンクの高級そうなネックレスだ。これなんか似合いそうだな。たぶん値段はそれなりはるだろうけど。
「天これなんかどうだ?」
俺はネックレスを指差した。天はそれをじっくりと眺めた。
「うんこれいいね。これにするよ」
「即決でいいのか?まぁブランドものだから試しにかけることはできないが」
ガラスケースの中に入ってるし。俺も聞いたことあるブランドだしな。店員さんがちょうど来たので、天はあのネックレスを頼み、ショウケースから出してもらった。そしてお会計をした。六万もあれで吹っ飛ぶんだな。ブランドものには詳しくはないからそんなものだろうか。
店を出てすぐにそのネックレスを付けた。めちゃくちゃ似合ってるな。さすが俺のセンスだな。
「どうかな?」
「似合ってるぞ。世界一可愛い」
「ふふ嬉しいなぁー。この後どうする?」
「ゲーセンでも行ってユーホキャッチャーで何か取ろう」
天の好きなグッツを取ろうではないか。千葉市だし俺の青春ラブコメは間違っているグッツもたくさんあるしな。そのほかにも千葉をモデルにしたアニメはたくさんあるからグッツはかなりるだろう。千葉はアニメの聖地でもあるからな。
「いいね、この前ラノベ読んだんだけど、八幡カッコよかったね。楓ちゃんが嵌まるのも分かったよ。だから八幡のグッツを取ってくれないかな?」
「いいぞ、大量に取ってやる。俺はあやせのグッツを取るか」
あのヤンデレぽいところが好きなんだよな。それに最初はオタク先入観を持っていて嫌っていたが、親友である桐乃のがオタクであることを知り理解しようとするところは心がグッときた。王道ヒロインの黒髪ロングってところもポイントが高い。
まぁすぐに手錠を出したりするのはどうかと思うが、当たりが強いのはむしろツンデレ要素がでていいが。そう考えると、千葉は色んな魅力的なアニメが多い。
「あやせってアニメのキャラ?」
「略して俺妹っていうアニメのキャラだ。まぁ女子ウケはよくないがな」
自分勝手すぎる面があるからな。後はリア充過ぎるところとか。オタクからすると古傷が痛んだりする。まぁそれを含めて男から見たら魅力的なんだが。京介が桐乃の選んだ意味が分からないくらいのな。今はあやせがメインヒロインのラノベが新しく刊行されたくらい人気がある。
「そうなんだ。あるといいね」
「あるのは確実なんだよな。大々的にグッツが出ましたと公式で発表してたから」
あやせグッツが多かったのはグッツの制作者があやせファンなんだろうな。ぬいぐるみと壁紙がほしい。もちろんいろはのグッツも取りにいくが。オタクとしての心が燃える。
「へぇーそうなんだ。頑張ってね!」
「できるだけ多く取るか。っと着いたみたいだな」
俺達は周りを回るとやはりというか八幡のグッツはたくさんあり、多くの人が挑戦していた。こりゃ終わるまで待たないといけないな。俺妹はそこそこ混んでいるが、八幡のグッツほどではない。こっちを先に取るか。取り終わったら八幡のグッツを取ろう。それにしても女子高生が真剣に八幡のグッツを取りにいってるのは嬉しいな。それだけオタクが窮屈な思いをしなくてくてすむからな。オタクが認められてきてるってことだろう。
「やっぱり八幡のグッツは混んでるねぇー。今日でたばっかだもんね」
「そうだな、先あやせのグッツを取りにいっていいか?」
「いいよー。並びそうだしね」
俺達は俺妹のユーホーキャッチャーに並んだ。難易度が高いのか多くの人は100円玉を使い果たし、渋々その場を離れ百円玉に両替してくる。そんなことを思っていると出番が回ってきた。よっしゃ最低限のお金で取ってやるか。あやせ待っていろよ。
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