第34話

できる約束をして、校舎裏を歩いていると、告白の声が聞こえた。野次馬根性で見るとやはりというか、天だった。あいつ毎週告白されてるよな。どんだけモテるんだよ。好きになる気持ちも分からなくもないが。皆平等に扱ってオタクにも普通に話すからな。だからオタクから姫と崇められて、ファンクラブができている。今回は普通のイケメンぽいが。


「ごめんなさい、好きな人がいるから無理なんです」


「誰だよそいつ俺よりイケメンなのかよ」


うわーナルシストかよ。こいうタイプは断れると何をするか分からないからな。警戒しておくか。


「うんそうですよ」


「ちっなら無理矢理するまでだ。おいでてこ天とできるなんてい」


「げへへまさかあんなに美少女の天とできるなんて文忠先輩さすがですわ」


数人の男がでてきた。無理矢理やるつもりか。俺は怒りでおかしくなりそうだった。そして襲いかかろうと瞬間天の恐怖に怯える顔を見てなにかが切れた。


「や、やめてっ」


「狙った獲物は、ぐふ」


「おいそれ以上天に手を出してみろ。怪我をしても知らないぞ」


俺は霊圧を強めて威嚇した。すると男達は天から離れて、こそこそとこの場を去り、残るは腰が砕けた村山先輩だけが、そこにいた。このままにしておいても手下がいない村山先輩は動けないだろうから、天のことを落ち着かせるか。


「天もう大丈夫だぞ」


「怖かった。もし薫がこなかったと思うと」


そう言って体をガクブルと震わせた。まぁ犯されそうになったんだから当然の反応だな。本当来といてよかったよ。あそこで告白されるのを見逃していたらどうなっていたことやら。


「くそっ覚えやがれよ。いつか復讐してやる」


「なに骨を折られたいのか?」


威圧感を加えていうと男はヒッと言って走り去っていた。あの人は議員の息子だしなにかを仕掛けてくるだろ警戒をしておくか。早速情報を集めて、文春にばらすか。


「立てるか?」


「うん、今日は本当にありがとう」


「幼馴染みを守るのは俺の役目だ」


そして抱きついてきたら最高なんだが、さすがにそこまではしてくれないか。ここだと誰にも見られないからばれる心配はない。まぁ好きな人がいる手前そんなことできないか。それにしてもまさか告白して振られて襲ってくるやつがいるとはな。かといってこれからも告白してくるときは毎回一緒にいることはできないしどうやって対処するか。


「ふふ、薫がすごくカッコよくみえるよ」


「そうか、それなら嬉しいな。それじゃ今日は一緒に帰るか。予定がないならだが、心細いだろうし」


「予定はないよ。告白の手紙が入っていたからとも大と一緒にか得るのは断ったし。だから一緒に帰ろう」


そうして俺達は立ち上がり歩いて学校をでた。久々になにも予定を決めないで、一緒に帰るな。折角だしなにも予定を決めないでぶらつくのもいいかもしれない。


「あ、そうだタピオカ買いに行こうよ」


あのインスタ映えするやつか。飲んだことないから味は分からないが。どうもリア充が飲んでるイメージが拭えない。しかも写真だけ撮ってインスタやXにあげて、肝心のタピオカは残すイメージが。でもイメージだけで判断するのはダメか。


「いいぞ、抹茶味があるところでお願いな」


抹茶味なら外れは少ないからな。どんなものでも抹茶味になれば美味しく感じる。そう俺は抹茶が大好きなのだ。あの甘さとミルクの味を兼ね備えているところが。お土産にかならず抹茶味を買ってくるくらいには好きだ。上品ぽさもでるしな。


「うーんじゃ電車乗るけどここかな?」


そこは千葉駅の近くだった。まぁそんな遠くないからいいが。千葉駅だと意外に高校生カップルは少ないんだよな。飲食店と女性ものの服とラグジュアリーショップが多いからだと思うが。千葉の下からよくリア充女子高生は来るが。だこら結構可愛い人はここは多い。


「いいぞ、それじゃ行くか」


俺達は歩いて駅まで行き、着くと電車に乗った。学生の嫉妬の視線がすごいな。まぁ天はアイドル顔負けの美少女で、隣にいるのが俺だからな。距離感も幼馴染みだから近いし。年を経るにつれてだんだん視線が多くなって外連だよなぁー。まぁ年を経るごとに天がかわいくなっていくからだと思うが。


そんなことを考えていると、千葉駅に着いた。やはりなかなかいい足を持っている女子高生がたくさんいる。顔も可愛いし、さすが千葉の中心地といえる。千葉のしたの方は可愛い子がたくさんいるってことだろう。スカウトしてる人も千葉に来た方がいいんじゃないだろうか。


「うーんとあっちだね」


俺達は駅から繋がる通路を歩いていく。するとすぐに着いた。並んでいるな。まぁラーメン屋でもよく並ぶから別に苦じゃないが。むしろ美味しいということの証明だから喜んで並ぶ。


列に並び始めると、天が話しかけてきた。


「ここはおごるよ。助けてくれたお礼にね」


「それじゃ遠慮なくおごってもらうわ」


こいうときは素直におごってもらうのが礼儀ってもんだ。断ると、おごられるのが嫌な扱いなんだと思われるからな。それに無料でもらえるならもらった方がお得だろ。


しばらく並ぶと順番が回ってきて、抹茶タピオカを頼んだ。天はイチゴミルクタピオカだ。どっちも甘そうだな。









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