第31話

そして家に着くと、俺達は天達と別れた。まぁ隣同士だが。幼馴染みはやっぱり隣同士じゃないとね!俺達は家に入ると、ソファーに座った。やっぱりふかふかで座り心地がいい。これ結構高いらしいからな。うちの親はそこそこ有名な企業の役員をやっているからそれなりにお金はある。俺もバイトをしてるが、お小遣いをもらってるレベル。まぁテスト点数でお小遣いは増えたり減ったりする。


だから楓は常に一位だからかなりの額をもらっている。まぁほとんど服と八幡グッツで消えていくんだが。今のところバイトはやってるが、そこまでシフトに入っていない。あとお客さんが増えたらしい。まぉ美少女がいるだけでお客さんは増えるし。


「兄様八幡の缶バッチ当たりましたよ!やっぱり私と八幡は運命の赤い糸で結ばれているんですね」


一個かってその一個を当てるとは相変わらず運いいよな。宝くじとか高額当選するんじゃね?それくらい普段から運がいいんだよな。俺は当たらないから大抵ランダムのはたくさん買うとき以外は買わない。


「それじゃ俺は風呂にはいるわ」


そう言って風呂に向かった。服を脱いで、風呂に入ると、今日のことを振り返った。ブランドもの買うとは、やはり女子といると財布を紐は緩くなる。やっぱり見栄を張りたくなっちゃうんだろう。まぁ財布はほしかったしいいんだが。


ゲーセンではナイフを持ったナンパするやつがいたりしたな。あと時程倉橋に隠業の術を習っといてよかったと思った日はないな。ナンパを撃退したこととナイフを持っていたと言う恐怖でもしかしたら好感度は上がったかもしれない。


ラーメンは美味しかったな。久々に激辛を食べて退院したって感じになったな。それからサイゼに行ったり、プリクラ撮ったりしたな。プリクラをるんが積極的だったがなぜだろうか?


まぁ今日は最高の退院日だった。明日から学校が始まるとなると少し憂鬱だが。自習はしたから勉強についていけないことはないだろう。まぁ授業を聞くのが嫌なだけだが。特に数学とか。早稲田志望だから数学は赤点をとらない程度でいいから寝ていても問題はないが。


俺は風呂をでて、パジャマに着替えて部屋に入った。そしてベットに転がると、軽くフランス語単語帳を勉強した。毎週単語テストがあるからな。それに不合格だと、補修があるからちゃんと勉強するのだ。軽く4週して、単語帳を閉じて寝た。


「ふわぁー眠む」


カーテンから溢れる太陽の日差しで起きた。あー退院したのか、学校行くの面倒だな。行かなかったら天に注意されるから行くが。俺は顔を洗って、そのあと制服に着替えると、リビングからいい匂いが漂ってきた。どうやら楓が朝食を作ってくれてるらしいな。


「おはよう」


「おはようございます」


「いい匂いだ。味噌汁のいい香りが漂ってくる」


それにしても久々に朝早く起きたから、眠い。数学の時間寝るか。貴重な睡眠時間だよな。数学は魔術ようにしか聞こえないから寝るのだ。大学も文学部だから数学は大学で使わないし。楓はどこの大学行くのかねぇー。成績的に東大も目指せると思うんだが。


「味噌汁は手作りのだし汁ですから」


そう言って楓はご飯や味噌汁やおかずを並べていく。見た感じアサリの味噌汁だな。あれ結構美味しいんだよな。それとこれは卵焼きか。それと目玉焼き。朝食にはちょうどいい感じの量だ。相変わらず料理がうまいことで、でも八幡みたいのを見つけるならバリバリ働かなきゃいけないから、料理作る暇はないと思うが。


「美味しそうだ。いただきます」


うんで汁が効いていて味噌汁美味しい。お金とってもおかしくないレベル。これじゃ未来の八幡候補も苦労しそうだ。まぁでも八幡って結構高スペックだし、意外とすぐに追い付けるかもな。八幡は一途だし、優しいから負担をかけたくないと思うだろうからな。普段はだらけるが。


「美味しいな。将来喫茶店でも開いたらどうだ?」


「起業ですか?確かに儲かるかもしれませんが、夫との時間がなくなるのでホワイトの大手企業に勤めます」


どこまでいっても八幡候補重視か。あんなに優しいやつ現れるといいが。八幡ほど優しい人を俺は知らない。それだけで魅力を兼ね備えている。


「そうか、まぁ頑張れよ。大学はどこ行くんだ?」


「早稲田ですよ兄様。あそこなら八幡みたいな人がいる可能性が高いですからね」


まぁ八幡は数学できないしな。必然的に私立の難関大学になるよな。慶応は合わないだろうし、そうなると早稲田一卓だな。大学でも楓と一緒か、示し会わせた訳じゃないが、やはり一緒のところになるのは兄妹だな。まぁ俺はまだ受かる安全地帯までいってないが。


「そうか、俺も早稲田目指してるから、もしかしたらまた一緒の学校になるかもな」


「兄様と一緒なら楽しくなりそうです。アニメみたいなことがよく起きるので」


それよくイベントが起こるって言ってるのか?まぁ実際起きてるからそうなんだが。だが主人公みたいに華麗に解決はできていない。空くまで泥臭くクリアしている。


「ごちそうさま。皿は洗うから学校行っていいぞ」


「それじゃお言葉に甘えて行ってきます」


「行ってらっしゃい」


楓はきれいに微笑むと、そのまま靴を履き外に出た。んじゃ俺は皿を洗って行きますかね。

















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