第27話

「それにしても薫先輩はなんであんなにサイゼが好きなんですか?毎回出掛けた後の帰りはいってる気がしてるんですが。それに友達の瑞穂ちゃんが言うには結構な頻度でサイゼ行ってるんですよね?顔覚えたって言ってましたよ」


瑞穂ちゃんってあのスタイルがよくて声優を目指してる子か。あの声には毎回癒されるんだよな。あそこのサイゼはなぜかタレントやアイドルが働いているからな。むしろ見た目で人を取ってるんじゃないかと疑うレベル。それとも夢を応援するみたいな感じの店長なのか。


「だって安くて美味しいしな。それに発祥は市川市で千葉県が生んだ全国チェーン店っと言っても過言じゃない。まさしく千葉代表する店だからな」


それに趣味にお金を使う俺にとっては財布に優しいし。バイトはしてるんだが、高校生だからそんなに入れないしな。株でも始めてみるか。今度本を買ってみる。相当吟味しないと騙される可能性もあるが。だって普通の人だったら稼ぐ方法を教えたくないはずだからな。印税をたくさんもらいたいやつじゃない限りちゃんとした情報を教えてくれたりはしないだろう。だから内容を見て判断する。


「まぁそれもそうですね。あ、最寄り駅に着いたみたいですよ」


俺達は電車を降りて、改札をでて外に出た。幕張はやはりいいな。千葉の中でも特に発展している。まさしく千葉の誇る最高の町だ。イオンの本社もあるくらいだ。


俺達は歩いてサイゼに向かう。幕張って田舎からでてくるリア充も集まってきたりするから、美少女やイケメンも多い。千葉の下のほうって結構可愛い子多いからな。千葉市は東京でいう渋谷みたいなものだ。そう考えるとレベルの高い美少女が集まるのも分かるだろう?


「何周囲を見渡してにやにやしてるんですか?ナンパなんてさせませんよ」


「いや可愛い子多いなと思っただけだ。ナンパなんかするはずないだろ。そんなことをしても無視されるのがヲチだ。そしてあの男キモかったねーといわれるぐらいだ。なんか自分で言っていて泣きそう。くそイケメンよ砕け散れ。そして俺に少しでもイケメンさを寄越せ」


恨めしく横を通ったイケメンを睨んだ。可愛い彼女をつれやがって見せつけてんのか?呪ってやろうか。


「はぁー美少女3人連れてる人が何言ってるんですか?」


「モテてないからな」


「、、、、、、はぁー鈍感だよ。何てあれだけアピールしてるのに気づかないなかなぁー?それだけ上川先輩に夢中ってことなのかな。どうにかして奏太くんに上川先輩をくっつけないと。上川先輩はまだ薫先輩の好意に気づいてないみたいだし」


「どうかしたかるん。一人でぶつぶつ言って」


「なんでもないですよ。どう上川先輩と奏太くんをデートさせようか考えてただけですよ」


まぁあのイケメンは周りの影響も考えてそう簡単にデートしてくれないからな。どう推薦するか迷うのも分かる。俺だったら美少女の時点で喜びにやにやしちゃうけどな。まぁイケメンだったらいろんな日とに誘われてるからそんなに喜びはでかくないかもしれないが。でも天の美少女さは他の女子よりも卓越している。


「そうか、うまくいくようにしてくれ」


心は痛いが、これは天の幸せのためだ。俺は自分よりも天の幸せを願う。そのくらい大切な存在なのだ。頑張ってものにしてほしい。もしだめでも俺が今度は幸せにするから。


「相変わらず、薫先輩は自分より人の幸せを願うんですね」


「大切だからな。もしだめでも俺が幸せにする。だから堂々とアピールしてほしい」


そう言いながらちらっと楓と楽しく話す天を見た。すると優しく微笑んだ。やばいキュンときた。これが天使の微笑みか。今俺の顔はにやにやしてるだろう。


「薫先輩にやにやしてちょっとキモいですよ」


「それは気づいているから、言わないでほしかったよ。自分で思うのと人に言われるのじゃダメージが違う」


まじで精神的にダメージがきた。まぁるんは悪意がないから別にいいんだが。思ったことを言っただけだろう。あれでもそれって結構まじでキモかったってことか?


「それはそうですね。でも私は薫先輩に対しては正直でいたいです。なので私以外を見てにやにやするのをやめてください」


「それはるんに対してはいいってことか?」


「そうですね、程度によりますが」

 

それって俺のことが好きって、、、、いやそれはないか、まぁでも藤村が好きなこともないだろう。じゃなきゃ天がデートするのに協力するわけないしな。それにトップアイドルだ。俳優とかイケメンな人は周りにいっぱいるだろうし、そっちを好きになってもおかしくない。俺はそういった魅力溢れる俳優に勝てるきはしないし。


「まぁでもキモいと思われるなら少しは自重するか」


「にやけていると周りの反応もありますしね」


もしかして俺って何にやけてんのキモいねと横を通る女子とかに思われてたってことか?何それ悲しい。それじゃ隣を歩くるんも恥ずかしいよな。それにそれが他人に向けられてるものならもっと恥ずかしいよな。だって隣に歩くやつがちょくちょく見てたら隣にいるのに他の女子に現を抜かしているダメ人間だもな。


「まぁ気を付けるわ。あ、着いたな。もう口がペペロンチーノを求めている」


「そればっかり食べてませんか?たまには肉を食べてください」


「それはマックでシャカシャカチキンを食べてるから問題ない。野菜も一緒に頼むしな。ほら完璧なる食生活だ」


「外食が多い時点でどうかと思いますけど。それにラーメンだって賄いで週4日ぐらい食べているんですよね?まずは賄いを食べるのを減らしたらどうですか?」


「ラーメンは俺に活力を与えるんだ。これがなかったら俺の鮮度が落ちる」


「いやラーメンを食べたほうが、鮮度は落ちますよ。むしろ病気まっしぐらですよ」


そう言ってジト目を向けてくる。だがラーメンがないと元気が落ちるんだよな。でも病気になって、奥さんいなかったら終わりだよな。仕方ない制限するか。サイゼはくらいは大丈夫だよな。そう思いながらサイゼの中に入った。いらっしゃいませと美少女が出迎えた。

















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