第24話

高島屋に着くと、いろんなブランド物の鞄だったり、洋服が置いてあった。俺が知ってるブランドが多いな。普段はブランドものとか着たり持ったりしないんだが。るんは東京である程度ブランドものは見てるだろうが、一つの店舗に集まっているのは東京でもあまりないだろう。それに天は千葉にいることが多いから目を輝かせている。楓は特定のブランドしか着たり持ったりしないからそこまで反応を示してない。


「まずどこから見るんだ?」


「うーんグッチからみようかな。るんちゃんもそれでいい?」


「いいですよ。ちょうどバックがほしかったので」


「兄様も折角ですし、買ったらどうですか?」


「俺が持ってたら成金の息子にしか見えないと思うんだが、楓と違って上品じゃないし」


俺は悲しいが地味だ。そんなのがブランドものを持っていたら頑張っておしゃれしようとしてる奴にしか見えないだろう。それにブランドものには興味はないしな。


「それなら財布はどうですか?」


ふむ財布か、それなら常に見える訳じゃないし、誰かにプレゼントしてもらったんだなと勝手に解釈してくれるな。それに長持ちするし、長く持てばそれなりに味も出る。それはよいかもな。グッチの財布を買うか。俺はセンセはいいといわれるが、それはプレゼントをしたときはだ。自分に似合うものはそこまででもない。だから天に選んでもらおう。


「そうする。財布選んでくれないか天」


「くっ私が選びたかったのに。まぁ薫先輩が選んだなら仕方ないか。これからはいろんなものを私が選んであげればいいし」


なにかるんがボソボソと言っているがなにか気になることでもあったか?まぁほっとくか。たぶん聞かれた不味いことだろうし。


「任せてー。それじゃ店に入ろっか」


いつのまにか店に着いていたようだ。ブランドらしく高級感が溢れながらも、どこかおしゃれ感じもする不思議な空間だ。それに女子ばっかじゃねーか。俺外で待ってようかな?


「天俺の似合うものを選んできてくれ。俺はそとで待っている。信じてるぞ天が最高なのをもってきてくれることを」


「なに言ってるの?薫がいくつかの候補から気に入ったのを選ばないと意味ないでしょ」


「いや、あれだ女子がいっぱいると発作と痒くなる病気なんだよ。だから俺は外で携帯でもいじりながら待っている」


女子がたくさんいる空間にいたら3又野郎だと思われて女子の敵だと勘違いされて、弱みを握っていると思われて警察を呼ばれる可能性がある。俺はまだ捕まりたくないのよん。


「プリクラが大丈夫だったんだから大丈夫でしょ」


「あれは天達と密室で外とは遮断されていたから大丈夫だっただけだ」


密室なら他の女子の目は気にならないしな。リア充のいちゃいちゃもみないですむ。それにブランドもの店に来るとか、お金があると思われてパパ活の女子が近づいてきて、なにかを買わされるまである。たぶん美少女が甘えてきたら買っちゃう。俺ちょろすぎだな。


「いいから入るよー」


中に入ると、女子の視線を一斉に浴びた。やめて溶けちゃう。案の定なに脅してんの?みたいな視線を浴びている。やだやっぱりアウェイだわ。


そんなことお構いなしに、天はいろんな財布を手に取る。るんは気になったバックのもとへ行った。ここならナンパされる心配はないから大丈夫だろう。楓はるんについていった。やっぱり目立つなあの二人。周囲の視線を一身に受けてる。どっちも気にしてなさそうだが。


天は黒とベージュ&エボニーの財布を見比べていた。どっちも高級感が醸しでている。


「どっちがいいと思う?」


「触らせてくれ」


ふむ、黒違法は普通な感じだが、こっちはなかなかしっくりくる。それにデザインの境界線広げておしゃれな感じがいい。歴史のあるデザインって感じがする。


「こっちにするわ」


ベージュ&エボニーの方を選んだ。天も納得してるようだ。これに見合う男にならないとな。財布負けするのは男が廃る。まぁ別イケメンてはなくとも財布出すときだけ上品ならいいんだが。値段を見てビックリしたが普段貯金をしている俺なら払えないこともない。俺はレジに向かうと天が話しかけてきた。


「そっちを選ぶと思っていたよ」


「まぁ天なら俺の好みも分かるか。少しデザインがあった方がいいし、それにしっくりきたからな」


「ふふ、薫の好みなら任せてよー」


そして俺は買って、るんが出てくるのを待っていた。少したつとるんが店からホクホク顔で出てきた。どうやら好みのものを買えたらしい。きっとるんが選ぶものだからおしゃれなんだろう。するとるんが自分の選んだバックを見せてきた。


「赤色のバックか」


「はいこれ似合った服を薫先輩に選んでほしいです」


「俺の好みでいいのか?」


「はいむしらそっちのほうかいいです」


プレッシャーがかかるが、頑張るか。そう思いながらブランドの店をネットで検索していた。グッチのバックと合いそうな店を探していた。すると一件出てきたのでそこに行くことにした。そこそこか高いがたぶんだいい丈夫だろう。トップアイドルだし。










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