第22話

順番が回ってきておれたちはプリクラ機に入った。相変わらず目がチカチカするような感じだ。そういえば外にはプリクラで撮った写真が張ってあったな。天達はどうするのだろうか。るんはアイドルだが、まぁプリクラなら誰か分からないだろう。だけどまぁ目立つよな。だから張らないことを祈る。


「なにモードにしようかな!仲良しモードにしよう」


何でもあるなプリクラ。それだけ要望が結構来てるってことだよな。リア充仕様にどんどん変わっていってる。特に女子同士が撮るのに特化していってるような気がする。


『それではハートを作ってね!』


「薫先輩一緒に作りましょう。上川先輩と楓ちゃんはハートのなかに顔をだしてください」


できれば俺がハートの中から天と顔をだしたかったが、さらに見つめ合いたかったが、天はそんなことをやらないか。それならハートを作ろう。


俺はハートの形にすると、るんもハートの形を作り、二人でハートを作った。するとるんに目があった。するとるんはニコッと笑顔を作った。不覚にもドキッとしてしまった。さすが現役アイドル。そして俺の推しでもある。これはるんには秘密にしてるが握手会にも変装して行ったことがある。


あのとき気づかれなくてアイドルスマイルをしてきたな。まぁ素の方が好きだが。それだけアイドルは普段も可愛いってことだ。そして次の命令がでた。


『次は肩に顎をのせましょう』


そして俺は乗せられる側だと思い、屈んだ。すると天ではなく、るんが顎を笑顔で乗せてきた。


「んふふ薫先輩の匂いが直で感じて最高です」


そんなこと言われたら、天に頼めないじゃん。可愛すぎだろ。これが萌だな。天は楓の肩に顎を乗せる。しかも肩に腕をまわしている。なにあれ百合の花が咲いてるよ。最高かよ。美少女同士は絵になるな。俺は混ざりたいとは思わない。美少女同士だからいいのだ。イケメンだったら邪魔に行くけど。


「そうか、だからってあんまり顔をくっつけるなよ。照れちゃうから」


スンスン匂いを嗅いで、笑顔を見せるのはやめてほしい。心臓バックバックだからな。アイドルだけあって匂いまで完璧だし。まさに無敵のアイドルだな。


そうやってカメラが起動して撮ると、るんが耳元で囁いた。


「今ならキスもできそうですね」


「やめろ耳元は弱いんだ。それとキスとかアイドルが言うな。俺がファンに殺されちまう」


マジで耳元がぞわぞわする。ドキドキして顔も真っ赤だろう。冗談でも美少女に言われたら照れるのは当たり前だ。特に推しなんかに言われたらな。ねるに言われても心臓バックバックだろう。それだけ推しとは特別なんだ。まぁ普段のるんといるときはそんなことを感じないが。こうやって不意打ちをされると感じてしまう。


「冗談ですよ。まぁかっこいいとは思ってますよ」


そう言ってはなれた後るんはなにかボソボソと呟いた。まぁ悪口じゃないしこれは気にしなくていいだろう。次もなんとか密着するようなものだったがプリクラを撮り、そとの落書きコーナに向かったが、俺は特になにかを落書きしたい訳じゃないので外に出た。


そして近くで待っていた。まぁプリクラだから男の集団が来るとは思えないが一応な。周りは女子高生ばっかしで居づらさはあるが。ついつい足を見ちゃうが、天達には敵わないな。


そして数分経ち天達がプリクラを持ってでてきた。あの3人だけだとリア充オーラが半端ないな。俺が入るとそれがけ壊滅されるが。やだ俺の非リアオーラでそんなに効くの?


「はいこれだよ」


天がそう言って渡してきた。ラブラブビームとか、仲良しとか、大事な先輩後輩とか書いてある。俺の目が原型をとどめてないが。まぁプリクラあるあるだな。天と行った時もこんな感じだったし。俺はプリクラを鞄に入れると、天はどこに行くと聞いてきた。


「本屋に行かないか?ここはそこそこ大きいは本屋があると調べたらでてきたからな」


「本屋かーいいかもね。るんちゃん達はどうする?」


「私が薫先輩の案を却下するわけないじゃないです」


「私もみたい本があるので兄様の案に賛成です」


「それじゃ決まりだな。本屋に行くか」


俺達はジュンク堂書店に向かった。それにしてもプリクラ出た後のゲーセンでな視線が痛かった。ハーレムかよという視線が。でも安心してくれ俺は非リア充だ。美少女の幼馴染みがいるとゆっても別に好意は持たれてないからな。悲しいことに。


「それにしても前から思っていたんだが、るんのメガネ姿似合ってるな」


「ふふありがとうございます。変装してもおしゃれには気を遣ってますからね」


さすが芸能人。プライベートでもおしゃれを気にするとは。おれたったら適当な格好で行くな。美少女オーラがこんなにでているのによくばれないよな。多分芸能人ってことはばれてれだろう。だが誰かバレてないってことだな。実際るんは視線をめちゃくちゃ集めているし。隣に天がいてもだ。まぁるんがいなくて天と一緒にいると、天が視線を集めるから、天にとっては居心地がいいことだろう。俺もメガネをかければイケメンになれるかな?














  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る