第9話

眼鏡屋に着くと真剣な表情で、メガネを選んでいく。その表情も可愛すぎる。女子の真剣な姿ってキュンとするよな。やがて選び終わったの縁のメガネを持ってきた。


「これなんていいんじゃない?」


かけてみるわ。悪くないな。鏡に映る自分を見てそう思った。インテリ度が増している。これに服を着たら慶応生と言っても分からないだろう。もっと早く知りたかった。そうすれば天が惚れたかもしれないしな。まぁ後の祭りだ。今はこのデートを楽しもう。


「んじゃこれ買ってくるわ」


「分かった外で待っているね」


これをかけたらるんはどんな反応をするだろう?インテリのイケメンにみえます隣を歩いて自慢できますねとか言いそうだな。るんも面食いなところがあるからな。まぁ天ほどじゃないが。天はアイドルオタクでもある。もちろん男性アイドルだが。


俺はお会計を済まし、外にでるといかにもチャラそうなイケメンに天は絡まれていた。はぁーやっぱりオタク関連関係なく一人にするべきじゃないな。天ほどの美少女ならすぐにナンパされるぐらい分かったはずだ。


「俺と一緒に楽しもうぜ。気持ちいいことできるよ」


「今人を待っているんです。イケメンになってから出直してください」


「ああ!調子乗んなよ。俺ほどのイケメンなんて早々いないだろう」


「あなたがイケメンだったらこの世にイケメンが溢れてますね」


「もういい。無理やり服従させてやる」


そう言って男は天の腕を無理やり掴んだ。天は怯えた表情をしている。そこで俺の何かが切れた。穏便に済まそうとしたが、それはなしだ。俺は男の右肩をつかむ。


「おい、俺の彼女になんのようだ?」


「ああ!彼氏かなんかかお前。この女借りるわ。自分の弱さに泣くんだな」


「弱いのはどっちだか。それに俺にもうつかまれた。つまり肩の骨はおれると思った方がいいぞ」


「何を言って痛!いってえ!やめろ悪かったから」


「天の恐怖に比べればこんくらい大したことないだろ」


俺はミシミシと肩を掴みやがてポキッと音がした。すると男は涙な目になりながら離してくれと懇願したので離すとそそくさとこの場を立ち去った。筋トレしておいてよかったな。


「徹ありがとう」


「ごめんなこのくらい少し考えれば予測できのに」


「助けれてくれたから大丈夫だよ。それにしても力強かったんだね」


実は腹筋も割れてたりする。部活が終わっても趣味のようにトレーニングはしてきたからな。大学では野球をやるつもりだし。だから投球練習もしている。今はコントロールを重視にやっているからな。


「まぁ筋トレは毎日欠かさずやってるからな。投手は握力が命だし」


「大学で野球やるの?」


「やるぞ高校だと自由な時間が取れないのと自分にあった練習ができるか分からないからな。高校ではやらなかったが、六大学で投げたいから練習は欠かさずしてるぞ」


それに一年から投げれる自信はなかったからな。早くても高三だろうと思っていたから。それまでは本格的な練習をできないなら部活に入らない方がいいなと思った。実際今の最速は154キロを越えるまでになった。16キロ以上球速が上がっている。


「まぁエースは奏太くんがいるしね。目立つのは厳しいかもね」


藤村は中堅高なのにエースで四番で去年は県ベスト4までいったからな。ドラフト注目らしいが、本人は憧れの六大学にしか行くきはないらしい。今年はもしかしたら甲子園にでれる可能性もある。


「そうだなあいつ変化球の切れが半端ないしな。プロにもいけるだけの実力もあるしな」


早稲田に行っても成功するだろう。そして女性ファンが増えそうだ。今でも千葉県予選勝ち抜いてテレビ中継されたてから、レアのイケメンと話題になり女子高生のファンが増えたと聞く。この辺じゃイケメンでかなり有名になった。だが誰かと付き合ったという噂は聞いたことない。付き合うことによる影響がどんなもんかを知っているんだろう。


「本当になんでもできるよね奏太くん。憧れちゃうなぁー」


なんで俺がかっこいいという話から藤村がかっこいいという話に変わったのか。これが惚れた弱みってやつか。悔しいな。イケメンはやはりずるいわ。


「ファンクラブのメンバーが皆早稲田受けそうだよな。んで藤村専用の応援団ができるまである」


「ないとも言えないんだよね。あれだけ人気だと」


地域のファンクラブがあるくらいだからな。東京でるたんびに有名アイドルのスカウトを受けたり、現役アイドルが学校に藤村にアピールしようと来たらしいからな。途中で気づかれて、男が群がって結局会えなかったらしいが。そのアイドルは炎上していた。


まぁファンからしたらイケメンに靡くのは許されない行為だからな。ファンは大体イケメンじゃないからな。


「藤村とダブルエースになれたらいいな。あいつはサウスポーで俺は右腕だし。リーグ戦なら当番機会はあるだろうしな」


高校では趺坐村がいる限り先発では投げれないだろう。うちの高校の監督は先発を完投させるしな。だから実戦経験を積めないと思って入らなかった理由でもある。今は社会人のチームで実戦を積んでいる。社会人チームはレベルが高いから勉強になる。


「そうなったら応援するよ。六大学優勝できるといいね」


「ああ、優勝してプロに行きたいな」


「そろそろ立ち話もなんだし、私の服選びに行こっか」


「そうだな。可愛い服を選んでやるぞ」


俺達はレディースの服が売っているブランドものの店に向かった。お金はいくらでもあるからブランドを天は好んでいる。まぁブランドの方がおしゃれなものが多いっていうのもあるが。












  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る