第5話

「美少女って言ってくれるのは嬉しいなぁー。周りの可愛いねはそうでもないけど、薫の可愛いねを長年性格も見てきての言葉だから気持ちが籠っていて嬉しいよ」


面食いなやつがこの学校にはたくさんいるからな。まぁ藤村は違うぽいが。イケメンになると美少女がたくさん近づいてくるからそうでもなくなるんだろう。イケメンだからアクセサリーとしてとか、面食いも多いから、性格で判断するんだろうな。


「まぁ天は性格もいいからな。長年一緒にいた俺が保証する」


「そこまで評価してくれるのは嬉しいなぁー。奏太くんもそう思ってくれると嬉しいんだけど」


性格がよくなきゃあそこまで関わらないと思うが。他の美少女よりは間違いなく好まれてはいるだろう。だが、踏み出すと、他の女子がどんな反応するか分からないから踏み出せないんだろう。女子は嫉妬すると何をやらかすか分からないからな。それを藤村は身をもって体験してるだろう。


「藤村も天のことは他の美少女よりも特別に思ってるはずだな」


だって他のやつは微妙に遠ざけてるが、天にはそれがない。まぁラブで好きかどうかで言われたら好きではないだろうが。まぁ友達としてはかなり好きだろう。異性の友情できないって言うし、いつか好きに変わる可能性もある。俺も天が好きだからそれは当てはまる。


「そうだといいなぁー。薫も好きな人見つけなよ。景色変わるよ」


俺が好きな人は天なんだけどな。鈍感すぎて気づかれていない。まぁ気づかれたら今の関係が崩れそうでそれはそれで怖いが。デートとか気軽に行けなくなる。気を遣われて。天とのデートは俺の何よりの楽しみなのだ。だから気持ちを知られるわけにはいかない。


「まぁそのうちな」


そんなことを話しているともより駅に着いたので、それに乗り一駅なのですぐに着いた。ここは新しくできた駅で幕張新都心のイオンモールためだけにできた駅みたいなものだ。


そして駅を降りて、俺達はイオンモールに向かう。前はあるかなきゃ行けなかったが、今はすぐに着いてずいぶんと行きやすくなった。ここは同じ高校のやつらにばれないから重宝してるからな。


「薫ってるんちゃんと仲いいよね?。現役のアイドルと仲がいいってファンなら発狂するね」

 

そうるんは現役アイドルなんだ。だから学校内でもファンクラブがある。天にもあるらしいが。るんが学校に来てる時は大体俺と会っている。いつかファンが嗅ぎ付けないか心配だ。


「そこをるんには考えてほしいんだよな。るんはなぜか距離感近いし」


もしファンにばれたら炎上間違いなしだからな。例え付き合ってなかったとしてもな。まぁ恋愛は自由だと謳っているが。あくまでするかは自己責任ってことだろう。そして人気が落ちたら卒業させられるってことだろうな。それだけは防ぎたい。るんのアイドルしてる姿はすごく輝いていてファンだからだ。


「まぁばれることはしないと思うよ。るんちゃん頭いいし」


「それもそうか、あ、着いたみたいだな」


いつ見てもリア充が好みそうな機械だ。思わず拒絶反応がでそうになる。それをなんとか我慢して、ゲーセンに入った。プリクラ機に入るとき高校生らしき人に睨まれた。嫉妬をしてるんだろう。だが安心しろ付き合ってないからな。


プリクラ機に入るとキラキラとしていた。うっリア充オーラが眩しい。


「折角だしモードをは決めないでやろうか。それじゃドキドキさせるぞー」


天とこんな密室にいるだけでドキドキだがな。だって美少女と密室で何かあったらと思うとドキドキする。しかもプリクラは密着するって聞くしな。もうそれだけでドキッとしちゃう。そして設定を終えてプリクラが始まる。


「それで何をするんだ?」


「腕だして?」


俺は言われたとおりに腕をだす。すると天は腕に抱きついて、肩に頭をのせる。ヤバイめちゃくちゃ可愛いんだが。それにドキッともした。これがまことの破壊力か。天使がよってきたみたいな感覚だ。


「確かにドキッとしたな。しすぎてキュンキュンしちゃうレベル」


「ふふ、これなら奏太くんもドキドキ間違いなしだね」


あのイケメンがスマートに喜ぶ姿を想像した。なんかムカつくな。俺だったらほほを緩めてだらしなくなるのに、なんであいつは爽やかなんだよ。これがイケメンとの差か。イケメンはずるい何をやっても高評価なんだからな。お茶目だったりドジでも可愛いになるんだからな。普通のやつは嘲笑の対象なのに。


「そうかもな。イケメンでも天ほどならすぐに落とせるぞ。天ほど可愛いやつは見たことがないからな」


「アイドルよりも?」


「ああ、アイドルよりも可愛い」


唯一対抗できると言ったらるんくらいだろうな。俺の好きなタイプな顔をしてるし。髪型も好きだ。だが性格をいれると天がナンバーワンになる。


「それは嬉しいな。アイドルになれば興味持ってくれるかな?」


「いや興味は人並み程度だし、そもそもアイドルになって恋愛したら藤村にも迷惑をかけることになるぞ」


ファンが暴走して、相手を特定して叩くからな。まぁもっとも叩かれるのはアイドルの方だが。天が叩かれて悲しんでいる姿はみたくない。


「それより次のプリクラを撮るぞ」


天は俺に急に抱きついたり、肩に顎をのせたりして、ドキドキしっぱなしだった。キュンってこいうことを言うんだろうな。可愛すぎて頭を撫でたい。そしてプリクラは終わった。













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