興が削がれた
今朝に
昔の掲示板をまとめられたサイトに乗っけられてて、興味があったから見てみた
内容はまあ好みの内容
ある日、女が無人駅に一人いた。女はそれが夢だと直ぐに分かった
少し待っていると猿の運転する電車が来たから、後ろから3番目の席に乗り込んだ
乗り込んだ電車では猿がアナウンスをするたびに人間が惨殺されていく
「次は活けづくり~活けづくりです」
「次はえぐり出し~えぐり出しです」
後ろから1人目の男、後ろから2人目の女に4人の小人たちが群がって
猿の言った通りの殺し方をされる
とうとう女の番になった
「次は挽き肉~挽き肉です」
ウィーンと機会が迫ってくる
女は必死に夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろと念じる
もうだめだ、そう思った時目が覚めた
その4年後、女はまた同じ夢を見た
場面はえぐり出し。すぐに女の番が来た
前回と同じように女は夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろと念じる
しかし、なかなか目覚めない
「次は挽き肉~挽き肉です」
猿のアナウンスが聞こえた
小人たちが機械を近づけてくる
夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、覚めろ、覚めてくれ
機械が眼前まで迫ったところでようやく夢から離脱する
胸をなでおろすと
「また逃げるんですか~次来た時は最後ですよ~」
という猿のアナウンスがはっきりと聞こえた
もし次この夢を見てしまったら、女は死ぬのだろう
なかなか面白い
だが挽き肉という言葉に俺はずっと引っかかっていた
あの夜、そう。あの夜・・・!!!
「あー思い出しただけでむしゃくしゃするなぁ・・・!」
あの夜、俺は人肉を挽いて食うはずだったのに
あの男のせいで・・・あ”ぁあ!
他のメンバーは全員捕まった、なんとか俺だけは先に逃げてきた
TVで見たが、あいつらはほぼ全員死刑らしい
そりゃあそうだろう。俺の指示とはいえ大量殺人したんだからな
ま、逃げてきた俺には関係ないが
「それにしてもあのガキは惨めだろうなぁ…ははは!!!」
あの男が1人連れ出したガキ
よく覚えてなんていないが、あいつの今後の人生はろくなものにならないだろう
だって親が死んでるんだからな!育てる奴もいないで惨めだろうよ!
「さて、外にヤニでも吸いに行くか」
いつもの裏路地に向かう
あそこは人が居なくて落ち着くんだわ
たまにいる半グレもどきみたいなクソガキからカツアゲできるのもいいな
「今日はいねぇか、そりゃあそうか」
だって、一昨日散々ボッコボコにしてやったからなぁあ!
別に俺は武器が無いと戦えない訳じゃねぇ、ガキ程度だったら数人相手でも素手でボコれる
「ふぅーたばこはうまいな」
自分は負けるわけねぇって思ってる顔をぐっちゃぐちゃにするのが最高に楽しいんだ
ただ、他のやつが居てもおかしくないんだが流石に狩りすぎたか?
まぁ別にそんなことを気にしていてもしょうがないけどな
「ん、なんだこの
嗅いだことのある臭いだ、というより好きな匂いだ
臭うほうを辿る
そこには山積みにされていた何人かの死体があった
「あ?死体じゃねぇか、はっは!ひっさしぶりの臭いだなぁあ!?」
死体を目の前にして抱いた感情は、純粋な喜び
それとほんの少しの疑問だ。何でこいつらは死んでるんだ?
ただそんな思考も、もう一度
「あ”あ”ぁ”、食いてえぇ、あの日あいつのせいで、あいつのせいでぇえ!!!」
ただただ己の欲求が前面に押し出されるが、一度深呼吸をして抑え込む
さてこれはどうしようか
持って帰るか、持って帰らないか・・・
そんなの決まっている
「あいつはこれ調理できるか?まぁ、焼くだけでいいから大丈夫だろ」
もちろん俺は持って帰るに決まっている、こんなにいい機会はない
俺が殺したわけでもないのに人肉を食えるんだからな
調理はあいつに任せよう、ただ昨日殴ったから目が腫れてるんだよな
せっかくの人肉を調理失敗されても困る
「まぁどちらにせよ、今日はラッキーだなぁ!あはははは!」
久しぶりの人肉なんだ、趣向を凝らしてみるのもいいだろぅな
〇●〇●〇●〇
活け造りに抉り出し、そして挽き肉
死体を3体選りすぐって持って帰った
今朝見た
挽き肉は楽で美味しそうだ、活け造りも面白い
ただ、抉り出しは別に好きじゃない
「目ん玉は別に美味しくないからな」
あくまで俺は殺人が目的ではなくて、人肉を食う事が目的だったんだ
だからこそ別に殺し方は何でも良かったんだけど
あの夜はちょうど時間がかからなそうだったから挽き肉にしただけで
「ゼラチン質でゲロマズなんだよな」
だからえぐり出した後はゴミ箱にポイだ
さて食うか
久しぶりの人肉、お味はどうだ
「あははははは!これはうまいわ!」
男の肉だから、少し筋張っているけど
その筋の周りの肉が美味いんだこれが
「おい、酒!」
傍にいる女に酒を要求する
こいつの体は片腕と片足が無い
俺が食ったからな
「またこそぎ落すぞ」
腕や足の再生部分の肉が柔らかくて美味しいんだ
女の肉は基本的に柔らかいけど、それをさらに柔らかくした肉だからな
それを煮込んだりすると本当にとろけるようなうまさなんだ
「ぁ・・・ぁぃぇぅ」
「は?もっとはっきり言えやぁあ!」
「な・・・ぃぇす」
「無い?」
チッ、クソが
酒は俺が買ってこないとない、こいつは欠損していて外に出れないからな
でも、酒が無い事を言うのがお前の役割だろうが
せっかく久しぶりの人肉だったのに
興が削がれたじゃねぇか
「もういいわ、明日食べる」
冷蔵庫に小さく切った人肉を詰め込んでいく
こんだけあれば何日も持つだろう
明日酒だけ買いに行くか
「ぁ、ぁの」
「あ?なんだ」
「ぁえ、ぁべてぃぃぇすか」
「は?あれを食べるって言ってんのか?」
俺の大好物の人肉を?
「ふざけんなぁああ!!!」
力任せに顔を蹴る
片腕と片足が欠損しているから、為す術も無く転がっていく
ふざけてんじゃねえぞ
「だったらお前、死んでいいぞ」
そしたらお前の肉もできるしな!
あたらしい女はまた攫ってくればいいだけ
俺の好物食べるのは絶対に許さないからな
「もういい!俺は寝る!」
鼻息を荒くしながら階段を上る
本当に使えないやつだ
今日くらいいい気分で寝かせてくれよ
さて、明日はどうしようか
どんな料理が良いだろう?
考えるだけでワクワクするぜ
ぼくがにくにしたもの、ぼくがにくにされたもの さっきーオズマ @sakkiiozuma7
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