おまえがくずやろうでよかった

「ここか」


今は明け方ごろ、目的地についた

初めての運転はさすがにつかれた

特に高速道路、ETCをゆるしはしない


なにが『ETCカードが入っていません』だ

ふざけんな


けっきょくげんきんではらったし」


間ちがえてETCに入って、だめだったから一回切り返してげん金ゲートに入った

帰りもこれがあると考えるとゆるせない


「はぁ、これから一日待たないといけないのか」


行動するのはき本的に夜だけだ

少しだけ車の中で休んでから、家付近のぼうはんカメラの位置を調べておこう

車の中に長時間すたいざいするのは危けんだ

もう少したったらこの車の持ち主が警察に通ほうするだろうし


夜までにまた新しい車も見つけないといけない

あいつを、乗せないといけないから

なるべく車は大きめのを選ぼう


それじゃあ、ひとまずねるか


仮眠だから、すぐに起きよう・・・



〇●〇●〇●〇



『あはははは!久しぶりだなぁ、人の肉食うのは!』

『あ”あ”ぁああ!ぁ、ぁぁ、ごぷ』

『やめて!ぱぱぁぁぁぁぁああ!!!ままぁぁぁぁぁああ!!!』

「っ!?・・・はぁ」


いつもより、せんめいに夢を見た

あいつのい場所が近いから?

別にどうでもいい



ただ、殺すことが出来れば。それで



「エンジンのかけ方ってなんだっけ」


マスクをつけてエンジンをかけようと試行する


前回やった時と同じように体を動かす

お、エンジンがついたようだ。

ゆっくりと車を走らせる


どこへ行くかというと、山だ


ここが都心部中の都心部じゃなくてよかった

車を山のおくにすてることで、警察はどこに車があるのかはん断しにくくなる

それに、今はかわ手ぶくろに黒い服・マスクまでつけて完全ぼうびだけど

ここで車から出たらぼうはんカメラに体が映る


山のおくで車をはいきして、なるべくぼうはんカメラがない場所から山を下る

そうすることで、ぼくは無事にだれにも見られない


「んー、押すか」


ちょうどいい穴があったので、車を押して落とす


ぼくの細ぼうもDNAも、ここからは検出できない


全てを完ぺきに。特に今回は



「さて、下ってきたけど」



黒い服から、明るめの色をした服に着替えたじょう態で山を下る

夜と同じ服だと昼間の動向で探られるかのう性があるから。それはさけたい


この時点で、帰るときの車の目星をつけておく

ひかく的大きい車がいいだろう

この中にあいつをぶち込むわけだからな


「カメラは・・・」


うん、多くない

だって、こいつも日かげ者だもんな

なんだっけ?つかまらないように自力整形したらしいけど

限界はあったんだろうな。知ったことでは無い


「裏路地、どこだ」


待機場所を探したい。

あった、良かった



「あぁん?」

「なんだお前?ここは俺らの場所だ、失せろ」

「おい、こいつ弱そうじゃね?適当にカツアゲでもするか」

「ギャハハ!久しぶりにやるか!」



だる


「おい!金だs・・・ゲッホゲホ!」

「は?何やってんだお前、って・・・お前、腹!」


人をたくさんさしてきたから分かるけど、こいつ弱い

弱いくせにけんか売るな、だるいから

別に殺そうとは思ってなかったのに



「お前らのせいだからな」


サッサとさしていく

死体しょ理はどうしよう



「もう終わり?」



もうしゃべらない


ナイフの地を死体の服でぬぐう


服も汚れたし、死ね


「あぁ、もう死んでた」


適当に死体をかん気せんの裏にかくす

服が汚れたから黒い服の方に着がえて通りに出る

全く、こいつらのせいで計画がくるったら・・・死体をズタズタにしてやるからな


「まぁ、死臭はぼくの計画の時間までは出ないな」


臭いで気が付かれたら面倒くさいけど、明日だったらぼくは容ぎ者にならない

裏路地を出る

もちろん、建物をよじ登って別の場所から


「特に、することもないな」


服に臭いがついてもいやだし、はなれようか


そう思ったしゅん間、目のはしになにか映った


「・・・!!!」


見た目はだいぶ変わっていたが、かく実にそいつはあの夜の首ぼう者だった

そいつが見えたとき、ぼくのなにかが。なにかがおかしくなった

心がぐわんぐわんとゆれる

今殺したい、殺したい殺したい殺したい


「まだ」


まだがまんだ、今夜それがかなうんだ


せっかく作ったチャンス、絶対ににのがすな


やつは裏路地に入る


あのままぼくがいたらやばかったな


・・・裏路地、まずい

警察に通ほうされたら、今日の計画がほうかいする可のう性がある

気が付くなよ


「ふぅーたばこはうまいな」


あ、やばい














今殺したい

















声を聞いて思ったのはただそれだけ

頭が真っ白になって、体が動きそうになる


「ん、なんだこのにおい」


・・・!


理性が働き始める


くそ、ばれた


通ほうされたら面倒だ


さっさと遠くまでにげよう


「あ?死体じゃねぇか、はっは!ひっさしぶりの臭いだなぁあ!?」


かんきの目、嬉しそうに死体あさりをしている


この様子だと、警察に通ほうなんてしなさそうだ


「あ”あ”ぁ”、食いてえぇ、あの日あいつのせいで、あいつのせいでぇえ!!!」



あいつというのはぼくを連れてにげたやつのことだろう

顔も覚えてないけどそいつが警察に通ほうして団員がこいつ以外はつかまったし

そのおかげで、ぼくはこうしてたくさん殺すことが出来た


まあいい、ここにいても仕方がない

夜まで息をひそめよう



「でも、本当に良かった」



お前が今でも芯の芯からろくでなしのくずろうでいてくれて。








本当に良かった







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