あのよる、ぼくのこころはしんだ
ここはどこ?
なんでぼくもぱぱもままもぐるぐるにされてるの?
ほかのひともぐるぐるにされてる
よるはおそとでちゃいけないってぱぱとままもいってたのに
「あはははは!久しぶりだなぁ、人の肉食うのは!」
「と、頭領、ほんとにやるんすか?こんなに人を?」
「ぁあ?あたりめぇだろうがよ、何のために深夜にこんなに人攫ってきたってんだ」
「ま、まぁそうすね…」
「安心しろ!お前にもたらふく食わせてやらぁ!」
「え”、ぁ、ありがとうございます」
「安心しろ!俺も頭領に進められて食ってみたが、ちょっと肉が固い以外はそこそこ美味いぞ!なんなら、このミンチチョッパーにかければ柔らかくなるだろうしな!」
「お、う、そうか」
「今夜は久しぶりの人肉だ!たらふく食えやい!」
まえのほうでおっきいひとがなにかいってるよ
あれ、くちうごかない?べたべたする
おはなしできないよ
あ、おっきいひとたちがほかのひとたちをつれてっちゃう
あ!おっきいほうちょう、あぶないよ!
「うあぁぁああ!!!」
え、ささっちゃった?ないてるよ!やめたほうがいいよ!
あ、ぱぱのほうにあるいてきた
ぱぱはさしたらだめだよ!
「お、おいおまえ、最後なんか言いたいことあるか?」
「お、お願いだ、じ、じじ自分は!に、っくにして、い、いいからぁ!妻と息子だけは!どうか助けてくれぇ!!!」
「す、すまん、がそれは・・・」
「おい!なにしてんだぁ!?ささっとそいつを持ってこい!ミンチにしてやるよ!」
「あ、ぁああぁああ!○▼※△■☆▲◇◎★●・・・・・・・・・・・・・!?」
「すまん、すまん!」
「ほら、それよこせ!このミートチョッパーは改造してある!そいつでも入るぞ!」
あ、ぱぱ!ぱぱだめ!
ぱぱいかないで!ままやって!
ままとめて!ぱぱ!ぱぱ!
「あ”あ”ぁああ!ぁ、ぁぁ、ごぷ」
あ、ぱぱ、ぱぱが、
ぱぱ!ぱぱが、ぱぱが!
ぱぱがくるしい!やめないとだめ!
「ウッ!おえぇええええぇ!」
「あ?なんだおめぇ、見たことなかったのか?吐いてねえでさっさと新しいの持ってこい!おら!」
「ウ、あ、ほんとに、人が、人がミンチに・・・!」
「何言ってんだ、ミンチにするからさらってきたんだろうが!さっさと運べ!」
おじさん、おじさんおじさん
ぱぱ、ぱぱはどこ?ねえ、ぱぱは?
なんでいなくなっちゃったの?あの、おっきいもののなかにはいっちゃった
だしてよ!おじさんだしてよ!ぱぱだしてよ!
「あ、あ、あんたも、なんかあるか、さ、最後に言いたいことは?」
「あ、あなた、あなた死んでしまったの?嫌、嫌!」
「す、すまん、本当にすまん、もう、いいか」
「わたしはいい!でもこの子はダメ、絶対にダメ!何が何でも」
「そ、そういわれても、な」
「おい!何してんだ!さっさとそいつも連れてこい!」
「ひぃ!は、はい!直ぐ持っていきます!」
ねぇ、だめ、やめてよ
なんでそんなことするの、やめて、やめてやめてやめて
ぼくわるいことしないから、おねがいします、やめて
どうしてそんなことするの、ひどいよ、だめ、だめだよ
ひどいひどいひどいひどいひどい
「おら、寄こせ!ったく、おせーんだからよぉ?お前よ」
「す、すいませ」
「すいませんじゃねぇ!さっさと運べ、気分悪くさせんなよ?」
「は、ひ」
あ、ぁ、まま
まま、まま、まま!
おいてかないで!いいこにするから
いいこだよ、いいこ、ままゆってた!
ねえ、まま、こっちきて、まま、まま
「っ、ぼ、坊主、な、なんか、い、言いたいこと、いや、やっぱり、いい」
やめて!ぼくをもちあげないで!
やだ!やめて!
「・・・逃げるぞ、坊主。もう俺は、俺は犯罪者だ。だけどな、せめて俺は人でありたい、だからお前だけでも逃がしてやる。お前の親から頼まれたからな」
「ん~!ん~!」
「おい、黙ってろ。いや、ガムテープで口は塞いでいるけど」
「早く持ってこい!」
「はい、わ、わかりました」
にげる、にげるの?
でもぱぱとままがまだあのきかいのなかだよ?
ぱぱとままもついてこないと、ねえ、おじさん、おねがいだよ
「ぃ、今だ」
「あ?おい、どこ行くんだ、おい!ふざけてんじゃねえぞ!おい!」
「逃げろ、逃げろ逃げろ、警察に!もっと早く!」
「おい!お前ら追いかけろ!その出刃包丁でも持っていけ!」
「はい!頭領!」
「お前らも目を覚ました方が良い!そんなことしたらダメに決まってるだろうが!」
「お前こそ何言ってんだ!あのまともで寛大な頭領が人を食わせてくれるんだぞ!」
「ふざけんな!そんな出刃包丁もって人間食おうとする奴らのどこがまともだよ!」
ぱぱとままは?なんでこっちいくの?
ねえ、あのほうちょうあぶないよ
ぼっしゅう?したほうがいいよ
ねえ、ぱぱとままは?だしてよ!
「誰か!警察呼んで下さい!早く!」
「ちっあいつ!おい、一回別行動だ!2人ずつでこいつら追う奴と頭領に知らせる奴で別れろ!」
「分かった!俺は追うからお前ら知らせに行け!」
「おう、分かった!」
おじさん、ぼくをたすける?
でもぱぱとままは?ぱぱもままもきてくれないとヤダ
だめなの?おねがい
「大通りに出た!」
「ちっ、くそ!流石に包丁持ったままだとまずいな」
「投げろ!投げて撤退だ!」
「わかった、おらぁ!」
「うっ・・・!肩が・・・」
おじさんけがしてる
だいじょうぶ?ねえ、おねがい
ぱぱとままもここにつれてきてよ
「ちょっと君たち!何してるんだ!今すぐやめなさい!」
「クソが、サツだ!逃げるぞ!」
「ちょっと!大丈夫か君!その子供も無事か!」
「あ、あいつらは、海岸で、ひ、人を食ってる!」
「はぁ?ちょっと、本当のことか!?君は逃げてきたのか?」
「そ、そうだ、俺はあいつらの仲間だった!ただ人を殺すのはやりすぎだ!」
「む!?君も仲間なのか!?その話は署で一度聞かせてもらう!だが、相手はその出刃包丁を投げてきたわけだな?ならば直ちに警察の方に連絡を取って逮捕状の緊急執行と部隊編成を行ってもらうから、君はついてきなさい!」
なにをいってるの?
だめ、ぱぱとままからはなれるのやだ!
ぼくいかない!
「ちょっと、君!その子の口についているガムテープを外しなさい!」
「あ、す、すまん」
「ぷはぁ!ぱぱとままがまってる!ぼくいかない!」
「あ、お前の父さんと母さんは・・・」
「かえらせて!つれてかないで!」
「君、その話を詳しく聞かせてくれ、ここは人目もあるし早く署に行こう」
「あ、はい」
「やめて!ぱぱぁぁぁぁぁああ!!!ままぁぁぁぁぁああ!!!」
その後の話はそのころのぼくにとってはむずかしくてあまり覚えていない
けど、一つだけ言えることは
この夜から、ぼくの心はたしかにこわれた
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