第372話 石焼きカイロ
最近は、お日様が沈むとすっかり冷え込むようになってきた。
猫は寒さに弱い動物だから、あったかい場所が好き。
ぼくはずっと、火の
一度火を
それに、ぼく以外の猫は火の
この焼き石は料理用じゃなくて、石焼き
『
これからの
焼き石を火から取り出して、
猫たちは、「あったかいニャー」と
これで火を消しても、あったかく
猫たちが
ぼくは火の
『
「グレイさん!」
『シロちゃん! 会いたかったぞっ!』
「ぼくも会いたかったミャ」
グレイさんはぼくを見ると、めちゃくちゃ
ぼくもグレイさんと会えたことが
気が済むまでスリスリしたあと、焼き栗の皮を
「はい、グレイさんの為に作った焼き栗ミャ」
『シロちゃんがオレの為に作ってくれるものは、なんでも
グレイさんは焼き栗を食べると、
『おおっ? なんだこれはっ? 甘くてほくほくして、とっても
「
食べ終わると、すがるような目でおねだりしてくる。
『やはりこれも、おかわりはないのか?』
「これ以上食べたら、病気になっちゃうからダメミャ」
『シロちゃんは、いつも
グレイさんはブンブン振っていたしっぽを、しょんぼりと
そんなこと言われても困る。
ぼくだって、
いくら
グレイさんには、出来るだけ元気でいて欲しい。
「ごめんなさいミャ。おなかが
『いや、腹は
「じゃあ、お散歩するミャ」
ぼくたちは気を取り直して、のんびりと夜のお散歩を楽しんだ。
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