第271話 懐かしい声
「せめて、
「ミャ」
ぼくはもう、
「にゃはははっ、シロちゃんは
確かにぼくは、体の大きさが
もう2歳だから、
猫の2歳は、人間で
それに、半年以上、お父さんとお母さんと一緒に旅をしている。
ぼくがどんなに
タビーとサビーは、「アオキ先生の許可がないと、次の
これじゃ、一生、この
どうしたものかと、
「ウォ~ン……」と、オオカミの
「この声は、トマークトゥスにゃあっ!」
「大変ニャウッ!」
「早く逃げるにゃおっ!」
猫たちは、
その場には、ぼくひとり取り残された。
ぼくだけは、その声に聞き覚えがあった。
スンスンと
猫にとっては、とてつもなく
だけどぼくは、どこか
きっと、この声と
そうだよね? 『
『
『
『
やっぱり、グレイさんだっ!
ぼくは
走っている時に、体のあちこちに草や枝が引っ掛かるのも気にしない。
とにかく早くグレイさんに会いたくて、
今まで
息が苦しくなっても、足が痛くなっても、必死になって走った。
そうしてようやく、グレイさんを見つけた。
グレイさんは、
たった1ヶ月半くらい
「グレイさんっ!」
『シロちゃん! 無事だったんだなっ? 良かった、本当に良かったっ!』
「グレイさん、会いたかったミャ! 探しに来てくれて、ありがとうミャッ!」
『オレもずっと会いたくて、仕方なかったぞっ! もう離さないからなっ!』
グレイさんもボロボロと泣きながら、ぼくをギュッと抱き締めてくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます