第232話 ベントナイト
『
「かゆいかゆい」と、泣いている猫たちの声が聞こえてきた。
ぼくは耳をピクピクさせて、ピタリと立ち止まる。
お父さんとお母さんとグレイさんも、一緒に立ち止まった。
お父さんとお母さんが、
「シロちゃんも、聞こえたニャー? この先に、苦しんでいる猫たちがたくさんいるニャー」
「みんな泣いてて、
「ミャ」
じゃあ、お父さんとお母さんは、ヨモギとアロエを集めてきてくれる?
ぼくは、シロバナムシヨケギクを集めるから。
「分かったニャー」
「ヨモギとアロエは、どのくらい必要ニャ?」
「ミャ」
ノミがついた猫がたくさんいるはずだから、出来るだけたくさん。
「たくさんニャー? 分かったニャー」
「私はヨモギを集めるニャ、お父さんはアロエを集めてニャ」
お父さんとお母さんは
薬草集めをするふたりを見て、グレイさんが「オレもオレも」と、声を掛けてくる。
『シロちゃん、オレにも何かお手伝い出来ることはあるか?』
グレイさんに、出来ることか。
グレイさんは細かい作業よりも、
このあたりには、
今のところ、狩りも必要なさそうだし、あとは見張りくらいか?
グレイさんは、役に立ちたそうな顔で、「まだかまだか」とぼくの返事を待っている。
すると、『
『
『
『
見た感じ、いろんなことに使えるみたいだけど。
そういうことなら、
ベントナイトの場所を教えて、『
『
ありがとう、『
ぼくはニッコリと笑って、グレイさんに話し掛ける。
「グレイさんにピッタリの、グレイさんにしか出来ないことがあるミャッ!」
『オレにしか出来ないことだと? もちろん、シロちゃんのお願いだったら、なんでも聞くぞ』
「じゃあ、付いてきてミャ」
『
どの
『
肉球でポンポンと、ベントナイトの
「グレイさん、この白い土が欲しいミャ」
『なんだ? 土が欲しいのか? よし、任せろっ!』
グレイさんは
―――――――――――――――――――
【
ビックリするほど、いろんなことに使える
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