第215話 会わせられないお友達
この
ぼくが再び外へ出て行こうとすると、後ろからトビキジに呼び止められた。
「
「ミャ」
今、ぼくのお友達のグレイさんが、皆さんの為に狩りをしています。
グレイさんにも、
「だったら、ワタシも一緒に行くにゃん。そのお友達にも、ひとことお礼を言わないと」
「ミャ」
いえ、ぼくだけで大丈夫です。
雨に
「じゃあ、 グレイさんをここに連れて来てにゃん。みんなで、雨が止むまでここにいたら良いにゃん」
「ミャ」
グレイさんが狩ってきてくれた
あと、雨が止むまで、ここから出ないで下さいね。
「良く分からないけど、分かったにゃん。じゃあ、グレイさんに『ありがとう』と伝えてにゃん」
トビキジは、不思議そうに首を
雨が
もし、「なんとしても絶対にグレイさんと会いたい」と言われたら、どうしようかと思った。
トマークトゥスと猫たちを、会わせる訳にはいかないもんね。
ぼくは雨に打たれながら、誰もいなくなった
グレイさんの足元には、
『おお、シロちゃん、待っていたぞ。言われた通り、ネズミを狩ってきたんだが、これで足りるかな?』
「グレイさん、お疲れ様ミャ。たくさん狩ってきてくれて、ありがとうミャ。これだけあれば、みんなで食べられるミャ」
『それは良かった。ところで、
「雨が
ぼくが
『そうだったのか。てっきり、シロちゃんが猫たちを連れてどこかへ行ってしまって、オレだけ置いて行かれたかと思ったよ』
「ぼくが、グレイさんを置いて行く訳がないミャ」
『ああ、そうだな……愛し合うふたりが、
グレイさんは、うっとりとした顔で愛を語り出し、ぼくをギュッと強く抱き締めると、
相変わらず、ぼくへの愛が
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