第182話 きっといつかどこかで
お父さんとお母さんに毛づくろいをしてもらった後、ぼくたち3匹は
日向ぼっこをしていたミケさんに
「ミャ」
ミケさん、ぼく、グレイさんとお
グレイさんも、「新しい
「それは良かったにゃ。シロちゃんが、もし、『トマークトゥスと一緒に出て行く』と言ったら、どうしようかと思ったにゃ」
ミケさんは、心の底から安心した顔で、ぼくの頭を
どうしても、グレイさんのことを
グレイさんの最後の笑顔が、忘れられない。
あの時の笑顔は、愛しさと悲しみに
グレイさんも、もう二度と会えないと分かっている顔だった。
グレイさんを思い出すと、胸が締め付けられる。
この悲しみは、時間が
翌日、
「シロちゃん、あのトマークトゥスを追い払ったんだってニャア?」
「シロちゃんは、やっぱりスゴいニャ~」
猫なら、
分かっているんだけど、ぼくは
大好きな友達と、もう二度と会えないんだから、悲しいに決まっている。
だけど、いつまでも悲しい顔ばかりしていたんじゃ、みんなに心配を掛けてしまう。
みんなの前では、精いっぱい笑顔を作った。
グレイさんを思い出して、
グレイさんと仲良くなってくれたお父さんとお母さんだけは、ぼくの悲しみを分かってくれた。
「シロちゃんは、そんなにグレイさんのことが大好きだったんだニャー……」
「シロちゃん、あったかくなったら、また3匹で旅へ行きましょうニャ。旅をしていれば、きっといつかどこかでグレイさんと会えるニャ」
「ミャ!」
そうか、その手があった!
グレイさんが、
グレイさんがどこへ行ったかは、『
会おうと思えば、また会える。
「もう二度と会えない」なんて、考えなくて良かったんだ。
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